- 更新日 : 2023年12月8日
NFTアートとは?始め方や売り方をわかりやすく解説
仮想通貨に関する話題に触れる機会が多い昨今、「NFTアート」といった単語を見聞きしたことがある方もいるのではないでしょうか。NFTアートとは昨今注目を集めているアートの一つであり、数億円で取引される作品も少なくありません。
そこで今回はNFTアートの概要をはじめ、始め方や売り方についてご紹介します。
目次
NFTアートとは
NFTアートとは、NFTの技術を活用して「唯一無二」の価値を持たせたデジタルアートのことです。なおデジタルアートとは、PCやタブレットを用いて作成されたアートのことで、3Dモデリングやゲーム、音楽など幅広いジャンルがあります。従来、デジタルアートは改ざんや複製が容易である点が懸念材料として挙げられていましたが、NFTが登場したことによりデジタルアートを取り巻く環境が大きく変わりました。
ここでいうNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とは、ブロックチェーンを活用してコピーや改ざんをしにくくする技術のことです。たとえ見た目が全く同じデジタルアートが存在したとしても、ブロックチェーンに記録されている識別情報とひもづけた上で作品ごとに価値が決まるため、それぞれ独立した価値を有することになります。NFTが登場したことでデジタルデータが資産としての価値を持てるようになったといえるでしょう。
NFTアートの特徴
NFTアートの特徴は主に以下の4つです。
- コピーや改ざんがされにくい
- 著作者に収益を還元しやすい
- 著作権は作者に帰属する
- 多様なフォーマットの作品がある
コピーや改ざんがされにくい
先にも述べたように、NFTアートはブロックチェーン上で保管されているため、コピーや改ざんができないといった利点があります。なぜなら、実際にNFTアートを購入すると購入者の権利が取引履歴に記録されるほか、ユーザー間で共有して管理される(=誰が何を所持しているのか把握できる)からです。
また、NFTアートは実態を持たない投資信託や株式と異なり、アート作品として手元に残せることに加え、価値も時間やトレンドに応じて変化します。そうした特徴から、現物を所有する感覚でデジタルアートを楽しめる点もメリットといえます。
著作者に収益を還元しやすい
NFTアートではギャラリーやアート会社(委託販売業者)に手数料を支払う必要がないことに加え、プラットフォーム上で簡単に作品を出品可能です。NFTアートを購入した方が別の方に売却した際であっても、売却額の中からあらかじめ決めた割合が収益としてクリエイターに還元されます。NFTアートは著作者に収益を還元しやすいほか、継続して一定の売り上げを得やすい点が特徴です。
著作権は作者に帰属する
NFTアートはたとえ誰かに譲渡されても、原則として作品の著作権は譲渡されないことになっています。そもそも、著作権は著作権者(クリエイター)の利益を守るための権利であり、誰かに購入されたとしても原則として権利は原作者に帰属するからです。
そのため、購入者は著作権者の許諾を得なければNFTを複製したり、二次的著作物を作成したりすることができません。また、現物のアートでは二次流通による収益を獲得することが難しい一方、NFTアートでは可能である点もNFTアートならではの利点といえます。
多様なフォーマットの作品がある
NETアートの出品数は日々増え続けており、子どもからお年寄りまで、国籍や性別を問わず多様な方が作品を出品しています。そのため、数多くの作品の中から自分好みの作品を見つけ出す楽しさがあるでしょう。
NFTアートの作り方
NFTアートはまず、パソコンやスマートフォンを利用してNFTアートの元となるデジタルアートを作成します。イラストやアニメーションはもちろん、写真を加工したものなど、自分の思い通りの作品を作ってみましょう。昨今ではイラストや動画制作が苦手な方であっても、それらが簡単に作成できるアプリも多数登場しており、デジタルアートに取り組みやすくなっています。
NFTアートの売り方
NFTアートの売り方は以下の順序となります。
- NFTアートを作成する
- 仮想通貨のウォレットを作る
- NFTマーケットプレイスに登録する
- NFTアートをアップロードする
1.NFTアートを作成する
まずは自身でNFTアートを作成する必要があります。NFTアートの種類は幅広く、絵画から音楽、映像などが挙げられます。昨今では初心者でも簡単にNFTアートを作成できるアプリも登場しているので、興味があれば利用してみるのも一つの手です。
2.仮想通貨のウォレットを作る
NFTアートの作成が終わったら仮想通貨のウォレットを作成します。NFTアートの取引にはウォレットが欠かせないため、忘れずに作成しましょう。
3.NFTマーケットプレイスに登録する
ウォレットの作成が終わったら、NFTマーケットプレイスに登録します。NFTマーケットプレイスとはNFTアートを売買するためのプラットフォームのことで、仮想通貨取引所が運営しているマーケットも少なくありません。利用者数が多く、信用のおける取引所を利用することをおすすめします。
4.NFTアートをアップロードする
ここまでの流れが終わったら、最後に自身が作成したNFTアートをアップロードして完了です。
NFTアートの買い方
NFTアートの買い方は以下の通りです。
- 仮想通貨取引所で口座を開設する
- 仮想通貨のウォレットを作成する
- 仮想通貨を購入しウォレットへ送金する
- NFTマーケットプレイスにウォレットを連携させる
- NFTアートを購入する
なお、仮想通貨購入後の入金は銀行口座からの振り込みをはじめ、コンビニ入金なども選択できるので、自身が利用しやすい手段を選ぶとよいでしょう。
代表的なNFTアート
ここでは代表的なNFTアートをいくつか紹介します。
Nyan Cat
Nyan Cat(ニャンキャット)は2011年にYouTubeにアップロードされた動画がきっかけとなり、多くの人々に知られることとなったキャラクターです。2023年11月時点で2億を超える再生数を記録しており、10周年となった2021年2月にはその動画がNFT化されました。
また、NFT化されたNyan Cat はNFTマーケットプレイスのFoundation(ファンデーション)において約6,000万円もの高額で取引されたことでも知られています。Nyan CatのNFTを作成したクリストファー・トーレスは、他の人気ミーム作者も支援し、NFT市場が盛り上がるよう積極的な活動を行っています。
CryptoPunks
CryptoPunks(クリプトパンクス)は2017年にLarva Labs社が発行されたコレクタブルNFTのことです。総数は10,000点以上におよび、それぞれの作品一つひとつが唯一無二の作品となっています。2020年から2021年にかけて巻き起こったNFTブームにおいて火付け役になったコレクションとしても知られており、中には数億円から数十億円の高値で取引されるものもあります。
なお、CryptoPunksで最も高く取引されたアイテムは「CryptoPunk 5822」であり、2022年2月12日に8,000ETH(取引当時のETH/円レートで約27億円)で取引されています。
Doodles
DoodlesはBurnt Toast(バーント・トースト)によって設計された数百にわたるパーツや視覚効果で構成されたNFTコレクションのことで、コレクションには猫やエイリアン、類人猿、マスコットなどが挙げられます。2021年10月17日に正式リリースをし、リリース直後はわずか5分で計10,000体のNFTが完売しました。
NFTアートは自分に見合った表現方法で楽しめる
今回はNFTアートの概要をはじめ、始め方や売り方について解説しました。アートと聞くとハードルが高いと感じる方もいるかもしれませんが、NFTアートの表現方法はデジタルのため多岐にわたります。自身に見合った表現方法でこの機会にぜひ、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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