- 更新日 : 2023年12月29日
Visaのタッチ決済とiDの違いは?どっちがお得か解説
近年、「Visaのタッチ決済」や「iD」などのキャッシュレス決済の利用が広がっています。便利で気軽に利用できるため、すでに使っている方も多いでしょう。一方で、「Visaのタッチ決済とiDはどう使い分ければいいのか」と疑問をもつ方もいます。
本記事では、Visaのタッチ決済とiDの違いやお得な使い分け方を紹介します。
目次
Visaのタッチ決済とは?iD決済とは?
Visaのタッチ決済とiDは、共に非接触型の決済サービスですが、それぞれ独自の特徴があります。
しかし、具体的にどのような違いがあるかと聞かれると、よくわからない方も多いでしょう。ここでは、Visaのタッチ決済とiDの特徴や違いを解説します。
Visaのタッチ決済とは?
Visaのタッチ決済は、国際ブランドのVisaが提供する非接触型のクレジット決済です。従来のクレジットカードは、レジに設置されたリーダーに入れたりスキャンしたりして暗証番号を入力することが一般的です。
それに対して、Visaのタッチ決済は端末にカードをかざすだけで支払いが完了します。
携帯電話の電波マークのようなVisaのタッチ決済マークの表示があれば、Visaのタッチ決済は利用可能です。とくに海外旅行中の人には、通貨を気にせずスムーズに支払いできる便利な支払方法だといえるでしょう。
iD決済とは?
iD決済は、株式会社NTTドコモが運営する電子マネー決済です。70社以上のカード会社と提携し、レジにある端末にスマートフォンやカードをタッチするだけで、スマートに支払いができます。ガソリンスタンドのENEOSや居酒屋の魚民など、幅広く使えます。
黄色に黒の太字で「iD」と掲示された店舗で利用でき、年会費や発行手数料もかかりません。用途や支払方法に合わせて、ポストペイ型、プリペイド型、デビット型の3つの支払方法から選べます。
一般的なクレジットカード決済とVisaのタッチ決済、iD決済との違い
一般的なクレジットカード決済は、財布からカードを取り出し、専用リーダーに挿入してから決済するなど手間がかかります。場合によっては、暗証番号やサインが求められます。
一方、Visaのタッチ決済やiDの非接触型決済は、カードを端末にかざすだけで簡単に支払いが可能です。クレジットカード決済とは異なり、Visaのタッチ決済やiD決済はスマートフォンで対応できる点も大きな違いといえます。
Visaのタッチ決済とiD支払いの違いは?
それでは、Visaのタッチ決済とiD決済にはどのような違いがあるのでしょうか。以下の表に主な違いをまとめました。
項目 | Visaのタッチ決済 | iD決済 |
---|---|---|
非接触型決済 | 対応(NFC Type-A/B) | 対応(FeliCa) |
決済ごとの支払い上限額 | 10,000円〜15,000円 | 店舗によって上限設定あり |
利用できる店舗 | 国内外のVisa加盟店舗 | 国内のiD加盟店舗 |
ポイント還元率 | カードの場合:5% スマートフォンの場合:7% ※三井住友カード(NL)のポイント還元率 | 対応するクレジットカードのポイントが還元 |
非接触型決済
「Visaのタッチ決済」と「iD決済」は、どちらも端末に触れずに決済可能です。
Visaのタッチ決済は国際的な規格の「NFC Type-A/B」を採用し国内外のVisa加盟店で使えます。iD決済は日本の通信規格「FeliCa」を採用し、国内の加盟店舗が多いです。
海外への旅行や出張で利用したい方は、Visaのタッチ決済が便利でしょう。
決済ごとの支払い上限額
支払いの上限額は、Visaのタッチ決済とiD決済で異なります。Visaのタッチ決済の上限額は10,000円〜15,000円ですが、iD決済では店舗や利用者の状況によって上限額が変動します。
例えば、d払いアプリを通してiD決済をする場合の上限額は次の3通りです。
- 5,000円
- 10,000円
- 30,000円
iD決済の具体的な上限額は、ご利用のカード会社にお問い合わせください。
利用できる店舗
Visaのタッチ決済とiD決済は利用できる店舗数にも違いがあります。Visaのタッチ決済は、イギリスやイタリアなど世界約200の国と地域のVisa加盟店で利用でき、海外旅行者にも便利です。
一方のiD決済は、日本国内に特化しており、約200万ヶ所以上の店舗で利用できます。
海外での利用は、Visaのタッチ決済がおすすめです。
ポイント還元率
対象のコンビニや飲食店などで広く利用できる三井住友カード(NL)の場合、Visaのタッチ決済を利用すると、カード本体で5%、スマートフォンで7%のポイント還元が受けられます。
一方のiDには独自のポイント還元サービスがなく、iD決済で利用した金額分が、対応しているクレジットカードのポイントとして還元されます。
より多くのポイントを貯めたい人は、三井住友カードが力を入れているスマートフォンのVisaタッチ決済がおすすめです。
Visaのタッチ決済とiDはどっちがお得?
Visaのタッチ決済とiD決済は、一般的にどちらも独自の魅力があります。しかし、カード加盟店で利用する際、お得度に差が出る場合があります。
三井住友カードやANAカードを例に、詳しく解説しましょう。
三井住友カードの場合はVisaのタッチ決済が高還元
三井住友カード(NL)では、スマートフォンのタッチ決済を対象店舗で利用すると、最大7%のポイント還元が受けられます。対象店舗は、ローソンやセブン-イレブンなどの大手コンビニから、モスバーガーやジョナサンなどの飲食店までさまざまです。
ただし、プラスチックのカードを利用する場合、還元率は5%に下がります。支払方法を間違えないように注意してください。
また、三井住友カードのiD決済は、5%・7%ポイント還元の対象外です。
なお、三井住友カード(NL)については下記記事でも詳しく紹介しています。
dカードは加盟店でのポイント還元
dカードを利用する場合、「dカード特約店」での決済がおすすめです。dカード特約店では、Visaのタッチ決済とiD決済の両方でポイントが増える店舗と、一方の決済方法でのみポイントが上乗せされる店舗の2種類があります。
主な店舗の対応状況は、次の通りです。
店舗名 | Visaのタッチ決済 | iD決済 |
---|---|---|
アディダス オンラインショップ | ○ | ○ |
SOLATO (ガソリンスタンド) | ○ | ○ |
JAF | ○ | × |
オリックスレンタカー | × | ○ |
Peasy | ○ | × |
マツモトキヨシ | ○ | ○ |
タワーレコード | △(タワーレコードオンラインのみ) | ○ |
dカードを利用している方は、上記の表を参考に、よく利用する店舗に合わせて検討してみてください。
ANAカードのタッチ決済でマイルを獲得
ANAカードで、「ANAカードマイルプラス加盟店」を利用すると、通常のマイルに加えて追加マイルが付与されます。ANAカードマイルプラス加盟店は、クレジットのポイントとは別にANAカードの決済でマイルがお得に貯まる独自のサービスです。
基本的にiD決済はポイント付与対象外ですが、一部の店舗では追加でマイルがもらえます。iD決済が対象の主な加盟店は次の通りです。
- ENEOS
- セブン-イレブン
- 紳士服コナカ
- 紳士服のフタタ
- SUIT SELECT
- FUTATA THE FLAG
- 西鉄ホテルズ(一部店舗は対象外)
- apollostation・出光
Visaのタッチ決済とiDは、基本的にポイント還元率が大きく変わることはありません。しかし、それぞれの加盟店やキャンペーンなどでポイントに違いが出てくることがあるため、利用する場面や店舗などを考えて選ぶといいでしょう。
Visaのタッチ決済、iDの場合の使い方や注意点
店頭でVisaのタッチ決済やiDを利用する際、「お店の人にスムーズに伝わらなかった」という経験はありませんか。店員へのスムーズな伝え方や注意点を紹介します。
Visaのタッチ決済の場合
Visaのタッチ決済を利用する手順は、次の通りです。
- お店にVisaのタッチ決済対応マークがあるかを確認する
- 支払いの際「Visaのタッチ決済で」と店員に声をかける
- 専用端末にカードまたはスマートフォンをタッチする
- レシートを受け取り、支払いが完了する
iDの場合
iDの場合は、次の通りです。
- お店にiD対応のマークがあるかを確認する
- 支払いの際「iDで」と店員に声をかける
- 専用端末にカードまたはスマートフォンをタッチする
- レシートを受け取り、支払いが完了する
念のため暗証番号は覚えておく
カードの利用金額が一定額を超えると、セキュリティ上の理由からカードを端末に差し込むことや、暗証番号やサインなどを求められる場合があります。
カードの不正利用を防ぐための措置なので、事前に暗証番号は確認しておきましょう。とくに高額な買い物をする際は、気をつけてください。
Visaのタッチ決済とiDを賢く活用しよう
結論として、Visaのタッチ決済とiDは使い勝手に合わせて選ぶのが最善です。海外での利用が多い方はVisaのタッチ決済、国内利用が中心の方は、iD決済がおすすめです。
また、カードの種類や加盟店によって、三井住友カードの利用でVisaのタッチ決済をすると、最大7%の還元がもらえたり、ANAカードのiD決済を利用すると追加でマイルがもらえたりします。
利用状況に応じてポイントを貯めながら、メリットを賢く活用しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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