- 更新日 : 2023年12月15日
住信SBIネット銀行の特徴やメリット・デメリットとは?
ネット銀行で口座を開設しようと考えている方は、住信SBIネット銀行について知りたいのではないでしょうか。住信SBIネット銀行は先進的なIT技術を活用しており、利用者が使いやすいサービスやアプリを多く提供しています。
本記事では、住信SBIネット銀行を利用するメリットや、注意しておきたいデメリットについて解説しています。住信SBIネット銀行とSBI証券の違いについても解説しているため、証券口座の連携を検討している方も参考にしてみてください。
目次
住信SBIネット銀行とは
住信SBIネット銀行とは、SBIホールディングスと三井住友信託銀行が共同設立したインターネット専業銀行です。「2023年オリコン顧客満足度®調査」のネット銀行において、総合第1位を獲得しており、「アプリの使いやすさ」「システムの安定性」「ATMの使いやすさ」の3項目で高い評価を受けたことで1位を獲得しています。
住信SBIネット銀行は、ネット銀行ならではの特色を活かしたサービスの提供に努めています。アプリを利用することによりキャッシュカード不要で入出金が行えるほか、手数料が最大月20回無料になる優遇プログラムも用意しています。
住信SBIネット銀行の概要は、以下の通りです。
普通預金金利(年率、税引前) ※100万円未満の預金金利 | 0.001% | |
---|---|---|
定期預金金利(年率、税引前) ※100万円未満の預金金利 | 0.020% ※定期預金期間1年 | |
コンビニATM出金手数料 | 110円(税込) ※スマプロランクにより最大月20回無料 | |
振込手数料 | 同行あて | 無料 |
他の金融機関あて | 77円(税込) ※スマプロランクにより最大月20回無料 | |
公式サイト | https://www.netbk.co.jp/contents/ |
※2023年11月17日時点
住信SBIネット銀行のメリット
住信SBIネット銀行のメリットは、以下の通りです。
- 専用アプリでほとんどの取引が完結する
- 口座開設が最短即日に完了する
- 目的別口座を最大10個まで作成できる
- マイルやTポイントが貯まる口座を開設できる
- スマホ決済が可能なデビットカードが使える
- ATM利用手数料が安めに設定されている
- 他行への振込手数料も安めに設定されている
- スマプロランクに応じて特典が受けられる
- 条件を達成するとスマプロポイントが貯まる
- SBI証券との連携で金利が10倍になる
専用アプリでほとんどの取引が完結する
住信SBIネット銀行は、「ITを活用した革新的な金融サービスの提供」に努めていることから、ほとんどの取引がアプリで完結します。アプリだけで振込・振替が行えるほか、ATMの入出金もキャッシュカード不要で行えるのです。
ただしアプリでの入出金は、セブン銀行またはローソン銀行のATMに限定されます。スマートフォンのバッテリー切れなどが不安な方は、キャッシュカードを持ち歩いておくとよいでしょう。
口座開設が最短即日に完了する
住信SBIネット銀行では、アプリまたはWebサイトから申し込みすることで、最短で即日に口座開設が完了します。申し込みの際は、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を準備しておくと、手続きがスムーズです。
オンライン口座開設の流れは、以下の通りです。
- アプリまたはWebサイトより口座開設の申し込みを行う
- スマートフォン専用サイト「スマホで本人確認」へアクセスする
- 画面の案内に従って、画像・動画を撮影
- 全ての撮影が終わると手続き完了
- 最短即日〜3営業日程度で「口座開設結果メール」が届く
- 初期設定によりパスワードなどを決める
- スマートフォンアプリにログインすると取引開始
目的別口座を最大10個まで作成できる
目的に合わせて口座を分けたい方は、住信SBIネット銀行の「目的別口座」を利用するとよいでしょう。目的別口座とは、口座開設時に作成する代表口座と分けて、最大10個まで口座が利用できるサービスのことです。
口座ごとに自身の好きな口座名が登録できるほか、金額やタイミングを指定して目的別口座へ自動振替できるため、住宅取得資金や教育資金の準備に最適なサービスです。貯金が苦手な方や、目標金額までいくら必要かを把握しておきたい方におすすめできます。
マイルやTポイントが貯まる口座を開設できる
住信SBIネット銀行では、企業と提携した「提携NEOBANKサービス」を提供しています。日本航空(JAL)や松井証券、ヤマダデンキなど、提携先企業に応じた支店口座を開設することにより、サービスや特典が受けられるようになります。
日本航空の「JAL支店」を開設するとJALマイルが貯まり、ヤマダデンキの「ヤマダネオバンク支店」を開設するとヤマダポイントが貯まるのです。また松井証券の「マツイ口座」を開設すると、松井証券の口座と連携できる自動振替サービスが利用可能となります。
住信SBIネット銀行は多くの企業と提携しているため、普段利用している企業が提携先にある場合は、支店口座を開設するとよいでしょう。
スマホ決済が可能なデビットカードが使える
スマホ決済に興味のある方は、住信SBIネット銀行の「スマホデビット」の利用をおすすめします。スマホデビットとは、スマートフォンでデビットカードが使えるサービスのことです。利用した金額は口座からすぐに引き落とされるため、クレジットカードのように使いすぎることはありません。
スマートフォンへの登録は、アプリの「デビット管理画面」から簡単に行えます。AndroidまたはiPhoneへ登録することにより、お店でスマホ決済が利用できるようになります。
ATM利用手数料が安めに設定されている
住信SBIネット銀行ではスマプロランクに応じて、ATM利用手数料が月2〜20回無料になる特典を用意しています。一番低いランクでも月2回は無料になるため、利用回数を最低限に抑えれば、手数料をかけずに利用できるでしょう。また無料回数を超えた場合でも、手数料は110円(税込)と安めに設定されています。
住信SBIネット銀行のATM利用手数料は、以下の通りです。
ATM利用手数料(個人) | |
---|---|
引き出しまたは預け入れ | 110円(税込) ※スマプロランクによる無料回数あり |
他行への振込手数料も安めに設定されている
住信SBIネット銀行ではスマプロランクに応じて、振込手数料が月1〜20回無料になる特典を用意しています。一番低いランクの特典では無料回数が月1回に限定されていますが、他行への振込手数料を77円(税込)と安めに設定していることから、振り込みが多い方でもお得に利用できます。
住信SBIネット銀行の振込手数料は、以下の通りです。
振込手数料(個人) | |
---|---|
住信SBIネット銀行の口座あて | 0円 |
他の金融機関あて | 0円 |
上記以外 | 77円(税込) ※スマプロランクによる無料回数あり |
スマプロランクに応じて特典が受けられる
スマプロランクとは、商品・サービスの利用状況によって自動的に判定されるランクのことです。ランクは1〜4までの4段階が用意されており、総預金の月末残高や、住宅ローン利用の有無などにより決定されます。ランクが上がるとATMの利用・振込手数料の無料回数が多くなり、それぞれ最大月20回まで無料となります。
スマートフォンの生体認証とアプリを紐づける「スマート認証NEO」を登録すれば、ランク2の判定条件が達成できるため、口座を開設したあとは登録するようにしましょう。
ランクごとの無料回数は、以下の通りです。
ATM利用手数料無料回数 | 振込手数料無料回数 ※他の金融機関あて | |
---|---|---|
ランク4 | 月20回 | 月20回 |
ランク3 | 月10回 | 月10回 |
ランク2 | 月5回 | 月5回 |
ランク1 | 月2回 | 月1回 |
条件を達成するとスマプロポイントが貯まる
スマプロポイントとは、住信SBIネット銀行が発行しているポイントのことです。ポイントを貯めるには、条件を達成する必要があります。給与・年金受取口座への指定や、1件以上の口座振替など、達成した条件に応じてポイントが貯まるのです。
貯まったポイントは、500ポイント以上100ポイント単位で使用可能で、現金またはJALマイルへ交換することができます。現金に交換する場合は「1ポイント=1円相当」、JALマイルへ交換する場合は「100ポイント=40マイル」のレートが適用されます。
SBI証券との連携で金利が10倍になる
住信SBIネット銀行では、SBI証券と連携した円預金「SBIハイブリッド預金」を提供しています。SBIハイブリッド預金にお金を預けることにより、SBI証券で株式や投資信託の取引がスムーズに行える「預り金自動スィープサービス」が利用可能となります。
SBIハイブリッド預金を利用することで、スマプロランクUPの対象となるほか、円普通預金の10倍の金利(※)が適用されるようになるのです。また金利は、毎月支払われるようになっています。
※2023年11月17日時点
住信SBIネット銀行のデメリット
住信SBIネット銀行を利用する際は、以下のようなデメリットに注意しましょう。
- 対面でサポートが受けられない
- 引き落とし口座に指定できない場合がある
- IDやパスワードの管理が必要になる
対面でサポートが受けられない
対面でのサポートが必要な方は、窓口を設けている銀行を利用した方がよいでしょう。住信SBIネット銀行では、対面サポートを行っていないことから、聞きたいことや相談したいことがあった場合でも、電話などで問い合わせる必要があるからです。ただし対面でのサポートがないことは、店舗運営費や人件費などのコストを削減することにもつながっています。
引き落とし口座に指定できない場合がある
住信SBIネット銀行を含めたネット銀行は、公共料金の引き落としや給与口座に指定できない場合があります。そのため、メイン口座にしたいと考えている場合は、日々利用しているものが対応しているかを事前に確認しておくようにしましょう。
また、これまで通りに利用できそうな場合でも、他のサービスを利用する場合に備えて、ネット銀行以外の口座を保有しておくことをおすすめします。
IDやパスワードの管理が必要になる
住信SBIネット銀行は、Webまたはアプリ上で便利な取引が行えます。そのため、IDやパスワードを厳重に管理して、第三者からの不正アクセスを防ぐ必要があります。パスワードを設定する際は他者から推測されにくいものにするほか、偽サイトに誘導してIDやパスワードを盗み取る「フィッシング詐欺」に注意しましょう。
なお住信SBIネット銀行ではセキュリティー対策として、スマートフォンの生体認証とアプリを紐づける「スマート認証NEO」を導入しているほか、すぐに取引の内容が確認できるよう「メール通知」を行っています。
住信SBIネット銀行とSBI証券の違い
住信SBIネット銀行とSBI証券の違いは、それぞれの役割にあります。住信SBIネット銀行の口座は、給与の受け取りや生活費の支払い、貯金などを目的に利用します。一方、SBI証券の口座は、株式や投資信託、債券などの取引を行うために利用するのです。SBI証券の口座でも資金の入出金は行えますが、他行への振り込みや、公共料金の自動引き落としには利用できません。
住信SBIネット銀行では、SBI証券の口座と連動する「SBIハイブリッド預金」を提供しています。SBIハイブリッド預金を利用することで、住信SBIネット銀行の普通預金口座から自動振替が行われるため、株式や投資信託の取引がスムーズに行えるようになります。
住信SBIネット銀行でお得な取引を始めよう
本記事では、住信SBIネット銀行を利用するメリット・デメリットについて解説してきました。住信SBIネット銀行で口座を開設することにより、ほとんどの取引が完結する専用アプリが利用できるようになるほか、取引にかかる手数料を抑えられるようになります。
ネット銀行ならではのサービスや手数料が魅力的なので、対面でのサポートが不要な方は、住信SBIネット銀行を利用してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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