初心者がFXで1日5000円稼ぐには?考え方や方法を伝授

FXである程度稼ぎたいと考えている人もいるかと思います。FXで1日5,000円稼ぐことは可能なのでしょうか。1日5,000円稼ぐための方法や考え方、軍資金、コンスタントに稼ぐためのスキルや注意点、おすすめのFX口座まで紹介します。

FXで1日5000円稼ぐことは可能?

結論からいうと、FXで1日5,000円稼ぐことは可能です。毎日コンスタントに5000円は難しいのですが、スポットであれば1日5,000円稼げる日もあるでしょう。

例えば、1ドル140円のとき、10万円の証拠金を元手に、レバレッジ10倍(※個人の場合、FXでは最大25倍までの取引が可能)で取引をしたとします。

レバレッジ10倍のため、証拠金の10倍である100万円での取引になります。取引通貨量は、100万円÷140円(1ドルあたりの価格)で約7,142通貨です。1日あたり5,000円稼ぐには、5000円÷約7,142通貨で約0.7円です。つまり、1日あたり0.7円以上の値動きがあって利益を確定できれば、理論上は1日5,000円稼げることになります。

なお、これまで値幅が低いといわれていた米ドルですが、アメリカのインフレや利上げなどもあり、2022年あたりから変動幅が激しくなっています。例えば、米ドル/円の2023年4月28日の安値は133.294円、高値は136.558円でした。値幅は3.264円で、上記で説明したレバレッジ10倍だった場合の値動き0.7円を超えます。つまり、相場次第では1日5,000円も現実的であることがわかります。

FXで1日5000円稼ぐのに必要な軍資金

FXで1日5,000円稼ぐために必要な軍資金は、1日どのくらい取引するのか、どのくらいの値幅を狙うのか、どのくらいのレバレッジをかけるのかなどで異なります。ここではレバレッジを変えて、必要な軍資金の導き出し方を紹介します。

【条件】1回の取引でドル円0.5円(50pips)の値幅を狙う前提です。取引開始時のドル円相場は140円だったとします(※pipsは為替変動の最小単位をいいます)。

まず、この条件だと、5000円÷0.5円=1万通貨が必要になります。また、レバレッジ1倍の場合、1万通貨×140=140万円が必要です。

【レバレッジ別の最低限必要な軍資金】

  1. レバレッジ5倍の場合140万円÷5=28万円
  2. レバレッジ10倍の場合140万円÷10=14万円
  3. レバレッジ15倍の場合140万円÷15=約9.4万円
  4. レバレッジ20倍の場合140万円÷20=7万円
  5. レバレッジ25倍の場合140万円÷25=5.6万円

以上のように、レバレッジが高いほど必要な軍資金が少なくなることがわかります。

FXで1日5000円稼ぐ際の基本の考え方

FXで1日5,000円稼ぐにはどういった考えを身につけておくべきか、押さえておきたい基本の考え方を2つ紹介します。

リスク管理と損切り

一つは、ルールに基づいた損切りによりリスク管理を徹底することです。損切りとは、予想に反して為替が動いたときに、損失の拡大を防ぐため早い段階で損失を確定させることをいいます。

「戻るかもしれない」という思いもあってなかなか損切りができないケースも見られますが、為替相場は上がることもあれば下がることもあります。予想に反した動きで損失が拡大し、レバレッジ取引で必要な証拠金を下回ると、強制的に決済が行われ損失が確定してしまいますので注意が必要です。

意図しない損失が発生しないためにも、早い段階で損切りしてリスク管理することが重要です。

損切りを合理的に行うには、事前に何%下回ったら決済するなど、自分なりのルールを決めておくとよいでしょう。相場が気になって損切りに踏み切れないときは、ポジションを持つときに逆指値注文で一定額に達したら自動的に損切りされるようにしておくのも有効です。

トレンドの把握

FXで1日5,000円稼ぐには勝率を上げていく必要があります。そのためにも、相場がどのような局面を迎えているか、少なくともトレンドを把握することが重要です。

トレンドは、上昇トレンド、下降トレンド、レンジ(横ばいトレンド)の3つがあります。トレードを判断できるようになると、トレンドの終わりなどを予測しやすくなるでしょう。もちろん、トレンドだけが重要な指標ではありませんが、基本として、トレンドを見ながら注文を入れるという考え方を身につけておくと安定して稼ぎやすくなります。

FXで1日5000円稼ぐ方法

FXで1日5,000円稼ぐ方法にはどのようなものがあるのか、トレードスタイルを紹介します。

スキャルピング

スキャルピングは、トレード手法の中でももっとも短いスパンで売買を繰り返す手法です。数秒や数分などの短い時間で1日のうちに何度も売買を行います。少し値動きがあったらポジションを決済して、取引回数を重ねて利益を出そうとするスタイルです。

スキャルピングの全体の成績がよければ、FXで1日5,000円をコンスタントに狙っていくこともできるでしょう。しかし、1回の取引につき、スプレッド(手数料のようなもの)が発生するため、スプレッド分も考慮して取引しなければなりません。

取引回数が多くなりがちな少額取引や、スプレッドが広い通貨間は稼ぎにくくなります。また、短時間で売買するため、素早い判断や分析力が必要です。安定して稼ぐことを考えるとあまり初心者向きの方法とはいえないでしょう。

デイトレード

デイトレードは、保有したポジションを翌日まで持ち越さないトレードスタイルです。スキャルピングより長く、数十分から数時間程度のスパンで決済して利益を得ようする手法です。

スキャルピングよりも長い時間ポジションを持つことになるため、大きい値幅を狙って、相場が動きやすい時間帯や重要な指標が発表されるタイミングなどに取引するのが一般的です。

トレンドを把握できないと売買の見極めが難しい面がありますが、スキャルピングのように取引回数を多く重ねる必要がないため、少額でも始めやすく、一日中チャートを気にする必要がないなどのメリットがあります。値動きが予想どおりにいけば、1日で5,000円を稼ぐことも可能です。

スイングトレード

スイングトレードは、数日から数週間程度のスパンで売買するトレードスタイルです。ポジションを数日以上保有することになりますので毎日5,000円を稼ぐことはできませんが、値動き次第では平均で1日5,000円程度の稼ぎを得られる可能性はあります。

デイトレードのように1日で決済する必要がないため、相場に張りつかず時間に余裕を持って取引できるのが特徴です。

一方、ポジションを持ち越すことになりますので、稼働していない時間帯に要人発言などで相場が急変した場合、すぐに対応できないデメリットもあります。人によってはいつ相場が変わるかわからないストレスを感じることもあるでしょう。

長期トレード

長期トレードは、数カ月から数年ほどの長い期間ポジションを持ち続けるトレード手法です。長期トレードでは、スイングトレードよりも大きい値幅を狙って利益を得る方法と、スワップポイントで利益を得る方法、または為替差益とスワップポイント受け取りの両方を狙う方法があります。

スワップポイントとは、通貨ペアの金利調整分です。金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を購入する場合、決済まで毎日スワップポイントを受け取れます。一方、金利の低い通貨を購入した場合は、決済までスワップポイントを支払い続けなければなりません。

長期トレードでは、為替の変動による利益だけでなく、スワップポイントを狙った売買をすることもあります。スワップポイントを狙う場合は、低いレバレッジで取引するのが基本です。低レバレッジで、スワップポイントだけで1日5,000円稼ごうとしたら、かなりのまとまった金額を証拠金として預ける必要があります。

自動売買

自動売買は、システムを利用して自動的に取引を行う手法です。システムトレードということもあります。

自動売買には、開発型選択型の2種類があります。開発型は、自らプログラムを開発、または開発されたプログラムを使って自身で設定する上級者向けの方法です。選択型は複雑な設定が必要ない自動売買プログラムを使った、初心者でも取り扱いやすい方法です。

自動売買を用いればあらかじめ設定した内容で自動的に取引が行われますので、感情に左右されずに済みます。24時間取引が可能になるため、チャンスを得やすいのも特徴です。

ただし、相場が大きく変動した場合などに対応できない可能性もあり、1日5,000円をコンスタントに稼ぐのには向いていない場合もあります。

FXで1日5000円稼ぐ際の注意点

FXで1日5,000円稼げる可能性はありますが、稼ぎ続けていくことはなかなか難しいでしょう。FXで1日5,000円を得る可能性を高めるにはどういった点に注意するとよいのでしょうか。3つのポイントを紹介します。

損切りルールを無視しない

どこまで損失が出たら決済するのか、損切りルールは人によって異なります。ルールの設定方法としては、証拠金に対する割合で金額を決める方法、値幅(pips)で決める方法、移動平均線を下回ったら決済するなどテクニカル分析を用いて決める方法などがあります。

いずれにおいても、設定した損切りルールは無視せずにルールを守って損切りするようにしましょう。ルールどおりに取引をしてもいっこうに成果が表れない場合はルール自体を変更する余地はありますが、設定したルールを毎回無視してしまってはルールがどの程度有効か判断もできません。

感情が先行してしまうと損失が膨らんでしまうこともありますので、損切りルールを決めたら無視せずに、決めたルールに従ってコンスタントに取引することをおすすめします。

レバレッジが高いほどリスクも高い

個人の場合、国内FXはレバレッジ25倍まで取引ができます。レバレッジ25倍で取引をした場合、証拠金の25倍の金額が取引できるということです。

少ない証拠金でより大きな取引ができるということは、その分、証拠金に対して得られる利益も大きいということです。一方、証拠金に対する損失の額もレバレッジが高いほど膨らみます。

特に注意したいのが、含み損が一定以上を超えるとロスカット(強制的な決済)が行われることです。高レバレッジで取引するほどロスカットされやすくなり、思わぬ損失が発生することになります。レバレッジが高いほどリスクも高いことを念頭に入れた上で、取引スタイルや個人のスキルに合ったレバレッジで取引することをおすすめします。

価格変動の激しい通貨はリスクも高い

価格変動の激しい通貨ペアは、大きな利益を狙えることから魅力的ですが、リスクも高いので注意が必要です。価格変動の激しい通貨ペアは片方がマイナー通貨であることが多く、マイナー通貨はその国の情報を得にくいだけでなく、地政学的にも不安定といった特徴を持ちます。

さらに、マイナー通貨は流動性も低いため、売買が価格に影響しやすい通貨でもあり、相場が読みにくいなどのデメリットもあるでしょう。特に初心者の場合は、価格変動が激しい場合はリスクも高いということを念頭に入れて通貨ペアを選択することをおすすめします。

FXで1日5000円稼ぐためのスキルの向上

FXで1日5,000円稼ぐためにはスキルの向上が重要です。どのような方法で取引のスキルを伸ばせるのか、3つの方法を紹介します。

デモトレードの活用方法

デモトレードは、仮想の資金を使って、本番さながらにFX取引を体験できるサービスです。基本的には無料で利用できるものが多く、実際の取引環境とほとんど同じ環境で取引を体験できます。

FX取引では、経験のある投資家ほど利益を上げやすい傾向にあるといわれていますので、まずはデモトレードで実際の感覚をつかんでスキルを磨いてからリアルな取引に移行するとよいでしょう。

デモトレードでは、さまざまな注文方法にチャレンジしてみたり、さまざまな通貨ペアの取引を試してみたり、損切りルールを決めて取引を実践してみたり、本番ではなかなかできないことを実践してみましょう。さまざまな方法を実践することで経験値が蓄積されていきますし、自分なりの手法も見つけやすくなります。

ただし、現実の資金が増減しないことからゲーム感覚に陥りやすいデメリットもあります。目標を持って真剣に取り組むことを意識してみましょう。

自分のトレードスタイルを見つける

先述したように、スキャルピングやデイトレードなど、FX取引には複数のトレードスタイルがあります。自分に合ったトレードスタイルを見つけて実践するのがFXでコンスタントに稼げるようになる近道です。

トレードスタイルによって1日の取引量や重視する分析などが異なりますので、生活スタイルや得意としている部分を軸にトレードスタイルを決めていきましょう。例えば、素早い判断が求められるスキャルピングは決断力がある方がよい、長期的にポジションを保有する長期トレードは忍耐力があった方がよいなどの違いがあります。

実践してみないことにはどの手法がしっくりくるかわからない部分もありますので、先に紹介したデモトレードを活用しながら自分なりのスタイルを見つけていくとよいでしょう。

定期的なトレード結果の振り返り

FXで1日5,000円を稼げるようにするには、取引をそれだけで終わらせない意識が求められます。うまくいった取引も、うまくいかなかった取引も、記録して何がよくて何が悪かったのかしっかり分析し、次の取引で活用できるようにしましょう。

定期的にトレード結果を振り返り改善を繰り返していくことで、取引の勝率は上がりやすくなります。良くなかった部分はしっかり見つめ直して、同じ失敗を繰り返さないように改善していくことがスキルを磨くポイントです。

1日5000円稼ぐためのおすすめFX口座

1日5,000円稼ぐにはFX口座選びも重要です。ここではおすすめのFX口座を3つ紹介します。

GMOクリック証券

東証プライム上場のGMOインタネットグループのグループ企業が運営する証券会社です。特徴は、投資家に評判のよい高機能のツールをパソコンからでも、スマートフォンからでも利用できることです。スプレッドも業界最小基準(※例外あり)とされ低コストで取引ができるのもポイントが高いでしょう。

上場されているFX「くりっく365」にも対応しており、デモ取引も無料で利用できる証券会社です。初心者から上級者まで、幅広い人に利用しやすいFX口座といえます。

SBI証券

SBIグループの証券会社で、取引できる通貨ペアが28(※2023年7月25日時点)と、ほかの証券会社と比較しても多く、大口取引にも柔軟に対応しているのが特徴です。1回あたりの注文につき、米ドル円のペアなら300万通貨、そのほかの通貨は500万円通貨を上限に注文できます。

また、SBI証券内で保有する株式と関連したサービスが利用できるのもポイントです。保有する株式を担保に、株式の7割をFXの証拠金として充てることができます。現金を別に用意しなくて済むため資金効率がよいといえます。株式で運用しながら、限りある資金をFXにも回したい人にぴったりです。

松井証券

松井証券は、顧客サポートについて、第三者機関であるHDI-Japan(ヘルプデスク協会)から最高評価の三ツ星を12年連続で獲得している老舗の証券会社です。

FX取引にも対応しており、1通貨という少額から取引できるのが大きな特徴です。通常、FX取引は1,000通貨または1万通貨からとなっている場合が多いのですが、1通貨からの対応で、100円から取引をスタートできます。

また、初心者でも扱いやすい自動売買にも対応しており、24時間自動で売買できるのもポイントです。少額から取引をしたい人、自動売買で機械的に取引をしたい人に向いています。

FXで1日5000円稼げるようになるため知識を身につけよう

取引に回す資金、値幅、レバレッジ次第で、FXで1日5,000円稼げます。ただし、あまり知識がない状態で始めると失敗もしやすく、かえって損失を多く出してしまう可能性もあります。コンスタントに稼げるようになるには、必要な知識やスキルを身につけ、自分に合ったスタイルでトレードをし、定期的に振り返ることが重要です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。