年収300万円の手取り額は?生活レベルはどれくらい?

年収300万円の人の手取り額は、所得税、住民税社会保険料などを差し引いて、約240万円、月額では20万円程度になると考えられています。また、国税庁が公表した『令和3年分民間給与実態統計調査』によると年収300万以上~400万円以下という所得層は全体の約17.4%と言われています。

年収300万円の手取り額を計算するには、所得税、住民税、社会保険料などが差し引かれることを考慮する必要があります。この記事では、年収300万円の人の手取り額の計算方法や税額、その人々の割合やかかる生活費、年収300万円から収入を上げる方法について解説します。

年収300万円の人の手取り額

年収300万円というと、一見するとそれなりの額に思えますが、実際の手取り額はどのくらいになるのでしょうか。年収300万円の手取り額を理解するには、まず年収から差し引かれる主な項目を知る必要があります。これには以下のようなものが含まれます。

  • 所得税:所得税は国税で、年収に応じた税率が適用されます。課税所得金額が300万円の場合、所得税率は5%です。しかし、所得控除基礎控除が適用されるため、実際に支払う額はもう少し減ります。
  • 住民税:住民税は、前年の所得に応じて自治体に支払う税金です。住民税は、所在地の市町村によって異なりますが、一般的には所得に関係なく課税される均等割と所得割(所得金額×10%)の合計額とされています。計算方法は複雑で、所得額だけでなく、世帯の構成に応じた所得控除なども考慮されます。
  • 社会保険料:健康保険や厚生年金保険に加入している場合、これらの保険料も給与から控除されます。これらは、給与の約15%程度を占めると言われています。

年収から所得税や住民、そして社会保険料が差し引かれた後の金額が、実際に手元に残る「手取り額」となります。年収300万円の人の手取り額は、約240万円となります。おおよそ月額20万円~22万円程度になると考えられます。

ただし、上記の手取り額はあくまで一例であり、個々の状況により変動します。例えば、扶養家族の有無、住宅ローン控除、生命保険料控除などが手取り額に影響を及ぼします。

年収300万円の人の税額

年収300万円の人が支払う主な税金は、所得税、住民税の2つです。これらの税金は、年収に応じて変動します。以下に、それぞれの税金の計算方法と具体的な額を解説します。

所得税

国税庁公式ホームページで公表している「計算方法・計算式」のページでは、年収300万円の場合、税率が10%で、控除額9万7,500円となります。

所得税を算出する式「年収×10%-控除額」に数を当てはめると「300万円×10%-9万7,500円=所得税 20万2,500円」となるのです。

参考:No.2260 所得税の税率|国税庁

住民税

住民税は、所在地の市町村によって異なりますが、一般的には所得に関係なく一律に課税される均等割と所得の10%の所得割の合計額です。ただし、住民税も基礎控除が適用されます。

具体的には、基礎控除は43万円であり、これを年収300万円から引くと、課税所得は267万円です。さらにこの課税所得に10%の税率を適用すると、住民税は約26.7万円となります。

社会保険料

社会保険料には、健康保険、介護保険、厚生年金が含まれます。これらの保険料は給与の一部が自動的に天引きされます。年収300万円の場合、社会保険料は約11.9万円となります。

上記に基づき、年収300万円の人が支払う内訳は、税金および社会保険料を合算するとは、所得税9.35万円、住民税11.9万円、社会保険料42.7万円です。総額で、約63.95万円となります。

年収300万円の人の割合

年収300万円の人々がどの程度を占めているのか、具体的な割合を見てみましょう。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2022年の給与所得者の総数は5,077万6,000人、そのうち年収300万円超~400万円以下の給与所得者の人数は839万5000人。これは全給与所得者のうちの16.5%に当たります。これは、全労働者の6人に1人が年収300万円台ということを意味します。

年収300万円の労働者が多い理由としては、以下のような要素が考えられます。

  • 非正規雇用の増加:日本では近年、非正規雇用が増加しています。非正規雇用者の中には、パートタイムや契約社員など、年収が300万円程度の人が多いとされています。
  • 若年層の就労状況: 若年層はキャリアの初期段階にあるため、年収が300万円程度の人が多いとされています。

年収300万円の人の生活費

年収300万円の人がどのぐらい生活費がかかるのか、それぞれの生活状況によって生活費は大きく異なります。ここでは、一人暮らしの場合、夫婦世帯の場合、夫婦とこども1人(3人家族)世帯の場合の生活費について説明します。

一人暮らしの場合

年収300万円の一人暮らしの場合、生活費はどのくらいになるのでしょうか。主な生活費の項目とその目安について見ていきましょう。

項目金額(月額)
住居費(家賃)70,000円
光熱費10,000円
通信費8,000円
食費30,000円
その他の生活費20,000円
合計138,000円

・住居費(家賃)
一人暮らしの場合、家賃は大きな出費となります。都市部では1Kのアパートで月額7万円程度が一般的です。しかし、地域や物件により差があります。

・光熱費
光熱費は、電気、ガス、水道などを含みます。一人暮らしの場合、これらの費用は月額1万円程度と見積もられます。

・通信費
通信費は、インターネットと携帯電話の費用を含みます。一人暮らしの場合、これらの費用は月額8,000円程度と見積もられます。

・食費
食費は、自炊するか、外食するかにより大きく変わります。自炊主体の場合、月額3万円程度が目安となります。

・その他の生活費
その他の生活費には、交通費、保険料、娯楽費などが含まれます。これらは個々のライフスタイルによりますが、月額2万程度と見積もられます。

これらを合計すると、一人暮らしの場合の生活費は、月13万~14万円程度になると考えられます。

夫婦世帯の場合

年収300万円の夫婦世帯の場合、生活費はどのくらいになるのでしょうか。主な生活費の項目とその目安について見ていきましょう。

項目金額(月額)
住居費(家賃)80,000円
光熱費15,000円
通信費10,000円
食費60,000円
その他の生活費30,000円
合計195,000円

・住居費(家賃)
夫婦世帯の場合、家賃は一人暮らしよりも高くなる傾向があります。地域や物件により差がありますが、都市部では2LDKのアパートで月額8万円程度が一般的です。

・光熱費
光熱費は、電気代、ガス代、水道代などを含みます。これらは季節や生活スタイルによりますが、これらの費用は月額15,000円程度と見積もられます。

・通信費
通信費は、インターネットと携帯電話の費用を含みます。夫婦世帯の場合、これらの費用は月額1万円程度と見積もられます。

・食費
食費は、自炊するか、外食するかにより大きく変わります。自炊が主体の場合、月額6万円程度が目安となります。

・その他の生活費
その他の生活費には、交通費、保険料、娯楽費などが含まれます。これらは個々のライフスタイルによりますが、月額3万円程度と見積もられます。

これらを合計すると、夫婦世帯の場合の生活費は、月19万~20万円程度になると考えられます。これは、年収300万円の人の手取り額(月20万~22万円)を超えるため、共働きの検討や出費を抑える工夫が必要となる場合があります。

夫婦と子ども1人(3人家族)世帯の場合

年収300万円の夫婦と子ども1人(3人家族)世帯の場合、生活費はどのくらいになるのでしょうか。主な生活費の項目とその目安について見ていきましょう。

項目金額(月額)
住居費(家賃)90,000円
光熱費20,000円
通信費10,000円
食費80,000円
教育費15,000円
その他の生活費35,000円
合計250,000円

・住居費(家賃)
子連れの3人家族の場合、家賃は一人暮らしや夫婦世帯よりも高くなる傾向があります。都市部では3LDKのアパートで月額9万円程度が一般的です。ただし、地域や物件により差があります。

・光熱費
光熱費は、電気代、ガス代、水道代などを含みます。3人家族の場合、これらの費用は月額2万円程度と見積もられます。

・通信費
通信費は、インターネットと携帯電話の費用を含みます。3人家族の場合、これらの費用は月額1万円程度と見積もられます。

・食費
食費は、自炊するか、外食するかにより大きく変わります。自炊主体の場合、月額8万円程度が目安となります。

・教育費
教育費は、子供の学校や塾の費用を含みます。3人家族の場合、これらの費用は月額15,000円程度と見積もられます。

・その他の生活費
その他の生活費として、交通費、保険料、娯楽費などが含まれます。個々のライフスタイルによって差がありますが。月額35,000円程度と見積もられます。

これらを合計すると、夫婦と子ども1人(3人家族)世帯の場合の生活費は、月25万円程度になると考えられます。これは、年収300万円の人の手取り額(月20万~22万円)を超えるため、共働きの検討や住宅ローン、保険の見直しなど生活費を抑えるための工夫が必要となります。

年収300万円から収入を上げる方法

年収300万円から収入を上げるためには、自己投資によるスキルアップ、副業による収入源の多角化、そして効率的な投資戦略が鍵となります。自分に合った方法を見つけ、着実に実行に移していくことで、収入増を目指しましょう。

スキルアップによる収入増

資格取得でキャリアアップ

資格を取得することは、専門性を高め、給与アップや昇進に直結します。例えば、IT資格や会計資格、語学資格など、自分の業界や興味に合わせた資格を取得しましょう。

オンラインコースでスキル習得

Udemyやオープンイノベーション大学、gaccoといったオンラインプラットフォームを利用し、プログラミング、マーケティング、デザインなど、需要の高いスキルを学びましょう。新しいスキルは、転職や副業にも活かせる可能性があります。

副業で収入源を増やす

フリーランスとしてスキルを活用

習得したスキルを活かして、フリーランスとして副業を始めることができます。ライティング、デザイン、プログラミングなど、インターネットを介して提供できるサービスは多岐にわたります。

ECサイトでの販売

ハンドメイド商品や輸入商品など、自分が情熱を持てる商品をECサイトで販売することも収入源となり、初期投資を抑えつつ、趣味を活かしたビジネスを展開できます。

投資による資産の増加

株式投資や投資信託

少額から始められる株式投資や投資信託は、長期的な資産形成に有効です。リスク管理をしっかり行いながら、資産を増やすことができます。

不動産投資

不動産への投資は大きな初期投資が必要になることが多いですが、賃貸収入など安定した収入を期待できます。不動産投資信託(REIT)を利用することで、比較的少額から始められるケースもあります。

節約をする・家計を見直す

生活費を見直し、無駄な出費を減らすことで、手元に残る金額を増やすことができます。例えば、外食費を減らして自炊を増やす、無駄な定期購入を見直すなどの方法があります。

他にも、エネルギー効率の良い家電を使用する、節水シャワーヘッドを使用するなど、生活の中での小さな工夫も大きな節約につながるでしょう。

また、家計簿をつけて自分や家族の支出を正確に把握することで、どのようなものにどれだけお金を使っているかを知ることで、無駄な支出を見つけ出せるでしょう。支出を把握することで、効果的な予算計画を立てることができ、貯蓄を増やます。このような積み重ねが、目標達成のための貯金や将来の大きな支出に備えるための資金を確保できるのです。

収入を増やすためには、自己投資と時間を要することもありますが、計画的に取り組むことで、経済的な自立と安定を実現することができるでしょう。

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