家計簿を手書きでつけるには?手順や長続きのコツを解説

家計簿を手書きでつけることは、財務管理を効果的に行うためのシンプルで実践的な方法です。家計簿をつけることで支出の傾向を把握し、無駄遣いを減らし、節約や貯蓄の目標達成につなげることができます。この章では、家計簿をつける方法や手書きでつけるメリットや手順、長続きさせるコツについて解説していきます。

家計簿をつける目的とは

家計簿は、私たちの生活におけるお金の流れを把握し、より良い金銭管理をするための重要なツールです。家計簿を作成することで、収入と支出の詳細を数字で確認し、いくら収入があるかや何にいくら使っているかを把握できます。また、無駄な支出を見つけることもできます。

家計簿をつける目的は、主に以下の通りです。

予算管理

家計簿をつけることで、月々の予算を設定し、その範囲内で支出を管理することが可能になります。

節約につなげる

家計簿を詳細につけることで、無駄な支出や改善の余地がある部分を発見できます。例えば、外食費や娯楽費が予算を大幅に超えている場合、これらの支出を減らすことで節約につながります。

財務目標の設定

目標を持つことは、財務管理において非常に重要です。家計簿を使って、短期・中期・長期の財務目標を設定し、それらの達成度を追跡することができます。例えば、半年で10万円の貯蓄、1年で借金の完済など、具体的な目標を設定します。

家族とのコミュニケーション

家計簿を通じて、家族間での財務に関するコミュニケーションが活発になります。家計の状況を共有することで、家族全員が節約や財務目標に向けて一致団結することが期待できます。

家計簿をつける方法

家計簿をつける際には、自分のライフスタイル、好み、家計管理の目的を考慮しましょう。アプリを使用する場合は、その便利さと自動化された機能を最大限に活用することができます。手書きを選択する場合は、シンプルさとカスタマイズの自由度を楽しむことができ、プライバシーリスクも保たれます。どちらの方法も、家計管理の基本的な目的を達成するための有効な手段です。

アプリを使う

家計簿アプリは、スマートフォンを活用して手軽に家計簿をつけることができるツールです。MMD研究所の調査によれば、お金を管理している人のうち41.5%が家計簿アプリを利用しています。

これらのアプリは、通常、以下の特徴を持ちます。

  • 自動化:銀行口座やクレジットカードと連携し、支出を自動的に追跡します。
  • 予算管理:月間や年間の予算を設定し、実際の支出と比較することができます。
  • 分析ツール:支出の傾向を分析し、可視化するグラフやチャートを提供します。
  • アクセシビリティ:スマートフォンやタブレット、PCからいつでもどこでもアクセスできます。

アプリを選択する際には、使いやすさ、機能性、セキュリティ、コストを考慮することが大切です。

人気の家計簿アプリ

日本で最も利用されている家計簿アプリは「マネーフォワード ME」で、全体の25.5%が利用しています1。次いで、「Zaim」が17.8%で利用されています。これらのアプリは、収入・支出の自動取り込み、グラフ表示、予算設定など、便利な機能を提供しています。

参考:お金の管理をしている人で家計簿アプリ利用は41.5%「マネーフォワード ME」が25.5%でトップ、次いで「Zaim」が17.8%|MMD研究所

手書きでつける

家計簿を手書きでつける方法は、アプリを使う方法とは異なり、自分の手で具体的に書き込むことで、より深く自分の収支を理解することができます。

また、自分だけのオリジナルの家計簿を作ることができ、自分のライフスタイルに合わせた項目を設けることができます。

手書き家計簿の魅力

手書きで家計簿をつける方法には、以下のような魅力があります。

  • 直感的な操作性:ペンと紙による直接的な記録は、デジタルデバイスに不慣れな方でも容易に行えます。
  • カスタマイズ性:自分だけの記録方法やカテゴリーを作ることができ、家計簿をパーソナライズできます。
  • 集中力の向上:手を動かしながら記録することで集中力が高まり、支出に対する意識が深まります。
  • 安心感:デジタルデータの漏洩や紛失の心配がなく、プライバシーが保たれます。

家計簿を手書きでつけるメリット

家計簿を手書きでつけることには、デジタルツールにはない多くのメリットがあります。

自由度が高い

手書きの家計簿では、自分だけのカテゴリーを作ったり、必要に応じてレイアウトを変更したりすることが可能です。これにより、自分のライフスタイルや家計の状況に最適化した家計簿を作ることができます。例えば、特定の出費項目を詳細に追跡したい場合や、特定の節約目標を設定したい場合など、自分だけのカスタマイズが可能です。

意識が高まる

手書きで家計簿をつけると、一つ一つの支出を細かく見ることになります。これにより、無駄遣いを見つけやすくなり、節約意識が高まります。具体的には、自分の手で書き込むことで、出費の実感が湧きやすくなります。これは、アプリで自動的に記録されるよりも、自分の金銭感覚を鍛える効果があります。

ストレス軽減

手書きの家計簿は、パソコンやスマホを使わずに、自分のペースで記録することができます。これにより、デジタルデバイスからの解放感やリラクゼーション効果を得られます。また、手書きの家計簿は、自分の思考を整理する時間としても利用できます。

データの安全性

手書きの家計簿は、クラウドサービスやアプリのように、ハッキングのリスクやサービスの停止リスクがありません。大切な家計のデータを自分で管理できます。また、プライバシーの観点からも、自分だけがアクセスできる手書きの家計簿は安心です。

コストの低さ

手書きの家計簿は、ノートとペンがあれば始めることができます。一方、アプリを使用する場合、有料のものも多く、月額料金が発生することもあります。また、スマートフォンやパソコンが必要で、これらのデバイスの購入費用や維持費も考慮すると、手書きの家計簿はコスト面で有利です。

家計簿を手書きでつける手順

家計簿ノートの用意

家計簿ノートを選ぶ際は、以下のポイントを参考にして、自分にとって使いやすく、長く愛用できるものを見つけましょう。適切なノートを用意することで、家計管理がより効果的で楽しいものになります。

ノートの種類

  • 罫線ノート:シンプルで使いやすく、自由度が高い。カテゴリー別に支出を記録したり、メモを取ったりするのに適しています。
  • グリッド(方眼)ノート:数字の記入や表の作成がしやすく、整理整頓された家計簿を作りたい人におすすめです。
  • 家計簿専用ノート:予算計画や支出記録のためのテンプレートが予め用意されているため、家計簿初心者でもすぐに始められます。

選び方のポイント

  • サイズ:持ち運びやすさを考慮して、自宅で主に使うか、外出時も使用するかによってサイズを選びましょう。A5サイズは持ち運びに便利で、A4サイズは詳細な記録に向いています。
  • ページ数:1年間使うことを想定して、ページ数が多めのノートを選ぶと良いでしょう。途中でページが足りなくなると、新しいノートに移行する手間が発生します。
  • 紙質:ペンのインクが裏写りしにくい厚めの紙を選ぶと、見やすい家計簿を維持できます。
  • デザイン:使う楽しみを感じられるよう、デザインにもこだわって選びましょう。好みのカバーデザインや色は、継続的に記録するモチベーションにつながります。

補足ツールの準備

ノート選びと合わせて、色鉛筆やマーカー、ステッカーなどの補足ツールも準備しておくと、家計簿をより機能的で見やすくできます。特に、支出カテゴリーごとに色分けすると、一目で財務状況を把握できるようになります。

家計の締め日の設定

家計の締め日を設定することは、家計簿をつける上でのルーティンを作り、財務管理をより効果的に行うために重要です。自分の生活リズムや家計状況に合わせて、最適な締め日を見つけ、定期的な家計管理の習慣を築きましょう。

締め日の選び方

  • 月末締め:最も一般的な方法で、月末の最終日を締め日とします。これにより、毎月の収支を明確に把握しやすくなります。
  • 給料日締め:給料日を基点として締め日を設定する方法もあります。給料受取日の直後を新たな期間の開始日とし、次の給料日までを一つのサイクルとすることで、収入に基づいた支出計画が立てやすくなります。
  • 特定日締め:家計に影響を与える特定の支出日(例:家賃の支払日など)を基点にする方法です。これは、その支出を含めて一定期間の収支を計算するのに便利です。

締め日の役割

締め日は、その月の収支を確認し、次の月の予算を立てるための重要な日です。締め日には、その月の収入と支出を一覧にし、どのカテゴリーでどれだけお金を使ったかを確認します。

締め日の活用方法

締め日を設定することで、家計簿をつける目的が明確になり、継続的に家計簿をつけるモチベーションにもつながります。また、締め日には節約目標を設定したり、無駄遣いを見つけたりすることも可能です。

レシートの保管

レシートの適切な保管は、家計簿を正確に、かつ効率的につけるために不可欠です。レシートを整理し、適切に管理することで、家計の状況を正確に把握し、財務計画を立てる上での貴重なデータを保持できます。これらの習慣を身につけることで、家計簿の精度を高め、より良い財務管理を実現しましょう。

レシート保管のポイント

  • レシートをすぐに保管する:購入後すぐにレシートを保管する習慣をつけましょう。これにより、レシートの紛失を防ぎ、後で家計簿を更新する際に役立ちます。
  • 専用の保管場所を設定する:レシートを一か所に集めておくための専用の場所やファイルを設定しましょう。封筒、ファイルボックス、または専用のポケットなど、管理しやすい方法を選びます。
  • カテゴリー別に整理する:食費、交通費、娯楽費など、支出カテゴリー別にレシートを分類して保管すると、後で家計簿に記録する際に便利です。
  • デジタル化を検討する:レシートの量が多くなってきたら、スキャンしてデジタル化することも一つの方法です。デジタルファイルとして保管しておくことで、物理的なスペースを節約し、検索も簡単になります。

レシートの保管期間

レシートの保管期間は、目的によって異なります。一般的には、少なくとも1ヶ月〜数ヶ月は保管しておきましょう。ただし、大きな買い物や保証が必要な商品のレシートは、保証期間内は必ず保管しておきましょう。また、税金の申告に関連するレシートは、必要な期間(所得税法では7年間と定められています)保管する必要があります。

家計簿の記載

家計簿を手書きでつける際には、日々の支出を正確に記録することが重要です。以下に、家計簿の記載方法について詳しく説明します。

記載の基本

  • 日付の記入:支出や収入が発生した日を正確に記録します。これにより、特定の期間内の財務動向を追跡しやすくなります。
  • カテゴリーの指定:食費、交通費、娯楽費など、支出や収入を適切なカテゴリーに分類します。カテゴリーを事前に定めておくと、記載がスムーズになります。
  • 金額の記録:発生した支出や収入の正確な金額を記入します。小数点以下の金額も含め、できるだけ正確に記録することが重要です。
  • メモや詳細の追加:特定の支出や収入に関連する詳細やメモを加えることで、後で見返したときに理解しやすくなります。例えば、特別な出来事や支出の理由などです。

記載のポイント

  • 定期的な更新:家計簿を最新の状態に保つためには、日々の記録を習慣化することが重要です。できれば、その日のうちに記載を行いましょう。
  • 視覚的な工夫:支出の傾向や重要な情報を一目で把握できるよう、色分けやマークを活用します。例えば、固定費は一つの色で、変動費は別の色で記載するなどです。
  • 定期的なチェックと分析:家計の締め日には、その月の収支を振り返り、支出の傾向や節約できるポイントを分析します。この分析を次月の予算計画に活かしましょう。

家計簿の役立て方

家計簿の記載は、単に数字を追跡するだけでなく、自分の財務状況を理解し、より良い財務管理を目指すための基盤となります。記載を通じて自分自身の消費行動を振り返り、無駄な支出を見つけ出し、節約や貯蓄の目標に向けて具体的な計画を立てることができます。

締め日での振り返り

家計簿を記入したら締め日に必ず振り返りを行いましょう。この振り返りは、自分の支出パターンを理解し、必要な改善点を見つけるための重要な時間です。

毎月の振り返りを習慣化することで、より良い家計管理が可能になります。家計簿を手書きでつけることの大きなメリットの一つは、このように自分の手で具体的な数字を書き出すことで、支出に対する意識が高まる点にあります。ぜひ、この機会を活用してみてください。

振り返りのステップ

  1. 収支の確認:締め日には、その期間内の収入と支出を全て確認します。予算と実際の支出を比較し、予算超過や未使用の予算があったかをチェックします。
  2. カテゴリー別の分析:支出をカテゴリー別に見て、どのカテゴリーで予算をオーバーしたか、または節約できたかを分析します。特定のカテゴリーでの支出が多い場合、その理由を考え、必要に応じて次期の予算計画に反映させます。
  3. 目標達成の評価:設定した貯蓄目標や節約目標に対する進捗状況を確認します。目標に達していない場合は、その原因を分析し、改善策を考えます。
  4. 次期の計画立案:振り返りを基に、次期の予算計画を立てます。この際、過去の振り返りから得た学びを活かし、より現実的で達成可能な計画を作成します。
  5. 振り返りの記録:振り返りの結果と次期の計画を家計簿に記録します。これにより、長期的な財務状況の変化を追跡しやすくなります。

振り返りのポイント

  • 客観性を保つ:感情に流されずに、数字に基づいて客観的に評価することが重要です。自分自身に甘えることなく、厳しい目で収支を見直しましょう。
  • 改善策の具体性:問題点を見つけた場合、具体的な改善策を考えます。例えば、食費が予算を超えた場合は、外食を減らす、特売日に買い物をするなど、実行可能な策を立てます。
  • 前向きな姿勢:全ての振り返りを、自己成長の機会として捉えます。失敗を責めるのではなく、次に活かすための学びとして受け止めましょう。

家計簿ノートの選び方

家計簿ノートを選ぶ際は、自分の生活スタイルや家計管理のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。適切なノートを選ぶことで、家計管理がよりスムーズに、そして長く続けやすくなります。

ノートのサイズ

  • A4サイズ:詳細な記録や多くのカテゴリーを管理したい方に適しています。広いスペースがあるため、情報を見やすく整理できますが、持ち運びには不便かもしれません。
  • A5サイズ:最も一般的なサイズで、持ち運びやすさと書き込みやすさのバランスが取れています。日常的に家計簿を更新したい方におすすめです。
  • B6サイズやそれ以下:外出先での記録や、少ない項目のみを管理したい方に適しています。ポケットやバッグに簡単に収まるサイズ感が魅力です。

ノートのタイプ

  • 罫線入りノート:シンプルで自由度が高く、自分の好きな形式で記録を始められます。カスタマイズを楽しみたい方に最適です。
  • 方眼ノート:数字や表を整理して書き込みたい方におすすめ。規則正しいレイアウトで、見た目にも整った家計簿を作成できます。
  • 家計簿専用ノート:支出カテゴリーが予め印刷されているなど、初心者でもすぐに使い始められる利点があります。また、月ごとの収支を一目で確認できるレイアウトが特徴です。

紙質

家計簿を長期間保管する場合、紙質は重要な要素です。インクのにじみが少なく、長時間保存しても黄ばみにくい質の高い紙を選ぶと良いでしょう。

デザイン

ノートのデザインは、家計簿をつけるモチベーションを保つ上で重要です。好みのデザインやカラーを選ぶことで、毎日の記録が楽しくなります。

その他の機能

  • ポケット付き:レシートや領収書を一時的に保管できるポケットが付いていると便利です。
  • ブックマークやインデックス:頻繁に参照するページに素早くアクセスできるよう、ブックマークやインデックスが付いているノートも便利です。

家計簿を手書きでつける場合の注意点

家計簿を効果的に利用するためにはいくつかの注意点があります。家計簿を手書きでつける際には、以下の注意点を心に留めておくことで、より効果的に財務管理を行うことができるようになります。日々の小さな努力が、将来の財政的な安定と豊かさにつながります。

定期的な記録

家計簿をつける最大の目的は、日々の収支を追跡し、財務状況を正確に把握することです。そのため、毎日または定期的に記録を更新することが重要です。継続性が途切れると、家計簿の効果も半減してしまいます。

正確性の確保

支出や収入を記録する際には、レシートや銀行の明細など、具体的な資料に基づいて行うことが重要です。推測や記憶に頼ると、誤った情報が記載される可能性があります。

カテゴリーの見直し

家計簿を長く続ける中で、ライフスタイルの変化に伴い支出のパターンも変わることがあります。そのため、定期的にカテゴリーを見直し、現在の生活に合った形に更新することが大切です。

プライバシーの保護

家計簿には、個人の財務状況や家族の情報など、プライバシーに関わる内容が含まれます。家計簿を第三者に見られないよう、適切な場所に保管することが重要です。

目標設定しモチベーションを維持する

家計簿をつけるモチベーションを維持するためには、短期的および長期的な財務目標を設定することが効果的です。目標達成の進捗を家計簿で追跡することで、継続する意欲が湧きます。

定期的な振り返り

家計簿をただ記録するだけでなく、定期的に振り返りを行い、支出の傾向を分析することが大切です。振り返りを通じて、無駄な支出を削減したり、貯蓄額を増やすための戦略を立てたりすることができます。

家計簿を長続きさせるコツ

家計簿を続けることでより良いお金の管理が可能になるコツは、以下の通りです。

  • 記録を習慣化する: 家計簿をつけることを日常の一部にすることが重要です。例えば、毎日の夕食後や寝る前など、決まった時間に家計簿をつけるようにしましょう。
  • シンプルに保つ: 複雑な家計簿は続けにくいです。最初はシンプルな形式から始め、徐々に詳細な項目を追加していくと良いでしょう。
  • 目標設定: 家計簿をつける目的を明確に設定し、それを達成するための目標を立てましょう。例えば、1ヶ月で食費を1万円節約するなどの具体的な目標があると、家計簿をつけ続けるモチベーションにつながります。
  • 振り返り: 定期的に家計簿を振り返り、支出の傾向を確認しましょう。これにより、無駄遣いを見つけやすくなります。
  • 自分に合った方法を見つける: 人それぞれライフスタイルや価値観は異なります。自分に合った家計簿のつけ方を見つけることが、長続きの秘訣です。

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