株で儲ける人の割合はどれくらい?成功する人と失敗する人の特徴は?
株で儲ける人の割合は2~3割程度とされており、「損するもの」というイメージを持つ人もいることでしょう。株で儲けるのは簡単ではありませんが、儲ける人と失敗する人には特徴があり、それぞれの特徴を理解して対策することが重要です。この記事では、株の儲け方や儲かる株を探すポイントを解説します。株式投資に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
株で儲ける人の割合はどれくらい?
株式投資を始める人の多くは、「株で儲けられるのか」「損するのでは?」と気になることでしょう。
株で儲ける人の割合は、一般的に2~3割程度とされています。金融庁が2020年に発表した調査によると、投資信託で運用損益がプラスになった人の割合は約3割でした。
投資信託は株式のみでなく債券も投資対象に含まれるため、株式投資のみの結果ではありませんが、株で儲ける人の割合を示す目安にはなるでしょう。
株価は経済全体の流れやトレンド、企業の業績によって日々変動するため、損するリスクがあります。必勝法はありませんが、儲ける人と失敗する人には特徴があるため、理解しておきましょう。
参考:「安定的な資産形成に向けた金融事業者の取組み状況」|金融庁
株の儲け方とは
そもそも株の儲け方には、どのような種類があるのでしょうか。主に以下の3種類があります。それぞれ解説しますので、株で儲けたいと思う方は参考にしてみてください。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、株の売買差額から得られる利益です。株を低い価格で購入し、高い価格で売却した際に生じる利益のことを指します。
多くの投資家が狙う利益形式の一つであり、短期間で大きな利益を上げるチャンスがありますが、リスクも伴います。
株価は日々変動するため、購入時の価格よりも低くなった場合は損失となり、キャピタルゲインは得られません。
キャピタルゲインを追求するには、経済動向、企業の業績、市場センチメント(投資家の感情や有力者の意見)など多くの要因を分析し、適切なタイミングで売買することが重要です。
インカムゲイン
インカムゲインとは、保有する株から得られる配当金による利益を指します。配当は、企業が利益を上げた際に、その一部を株主に還元するものです。
株を長期保有する投資家にとっては、安定した収入源となります。インカムゲインを重視する投資家は、安定して配当を支払っている企業や、高い配当利回りを持つ企業の株を選ぶことが一般的です。
ただし、高い配当だけを追求すると、株価の下落リスクを無視してしまうこともあるため、全体的な経済状況や企業の業績も考慮する必要があります。
株主優待
株主優待は、企業が株主に提供する特典のことです。キャッシュでの還元(配当)とは異なり、自社の商品やサービスの割引、限定品、無料クーポンなど、さまざまな形で提供されます。
全ての企業が行っているわけではありませんが、上場企業の1,479社が優待制度を実施しています。(2023年6月15日時点)
株主優待を目的に株を購入する投資家も少なくありません。優待内容や提供時期は企業によって異なるため、投資する前に必ず各企業の優待情報を確認しておきましょう。また、株主優待を受けるために必要な株の保有期間や株数などの条件も確認が必要です。
株で儲ける人の特徴
株式市場は日々変動するため、利益を出し続けるのは簡単ではありません。しかし、株で儲ける人には、共通の特徴があります。ここでは以下3つの特徴を紹介します。
長期的な視点を持っている人
投資を成功に導くには、長期的な視点を持つことが重要です。株価は、サービスや物と同様に需要と供給のバランスで決まります。
株を買いたい人が増えれば株価が上がり、株を売りたい人が増えれば株価が下がります。
企業の業績や人気などで短期的に株価が下がるケースもありますが、長期的には企業の実力や経済の成長に連動して上昇する傾向です。
短期的な損失に惑わされず、冷静に長期的な投資目線を保つことで、結果的に利益を上げやすくなります。
勉強熱心な人
勉強熱心な人は、新しい情報を取り入れる能力が高く、市場の変動に迅速に対応できます。
株式投資で成功するには、市場の動向や経済状況、企業の業績などの情報をキャッチし、分析する必要があります。こうした情報収集や分析を怠れば、株で儲けるのは難しくなるでしょう。
「これをやれば確実に儲かる」という魔法のような方法はありません。書籍やセミナーなどで勉強したり、小さな失敗を積み重ねたりしながら実践しつつ、自分なりの投資手法を確立していくことが重要なのです。
自分ルールを持つ人
株で儲けるには自分ルールを設定することも重要です。
「資金はここまでしか使わない」「何%まで下落したら損切りする」など、自分の中でルールが明確な人は、大きな失敗を防げるでしょう。
投資の世界では「市場にい続けることが大事」とよくいわれています。しかし、自分ルールを設定せず、多額の資金を投入して損失が大きくなると、次の投資へと継続できなくなる可能性もあります。
一方で、市場からリタイアすれば、減った財産はマイナスの状態ですが、市場にい続けることができれば、盛り返してプラスになる可能性もあります。自分ルールを確立して、投資を続けられる環境を整えていきましょう。
株で失敗する人の特徴
株で儲ける人と同様に、株で失敗する人にも特徴があります。ここでは主な3つの特徴を紹介します。
以下のような投資にまつわる行動をしている場合は、見直してみましょう。
短期間で稼げると思っている人
株式投資で短期間に稼ごうとすると、失敗する可能性が高まります。短期間で大きなリターンを求めれば、その分リスクも高くなるからです。
さらに、短期的な取引を繰り返すことで発生する取引手数料や税金の影響も無視できません。
株で儲ける人の特徴でも述べていますが、株式投資は基本的に長期的な視点での取り組みが推奨されます。短期的な動きに惑わされず、企業の実質的な価値や将来性を基盤にした投資が、長期的な利益をもたらすのです。
自分なりの分析をしない人
企業の業績や将来性がわかる情報、特定の業種の成長性などを分析することは投資で重要な視点であり、こうした分析をせずに投資すると失敗する場合があります。
「ブームに乗って投資先を選んでしまう」「情報を集めずに勢いで資金を投じてしまう」といった、分析に基づかない投資は避けるべきでしょう。SNSや雑誌の話題に惑わされ、買うべきではないタイミングで手を出して失敗すると、「株は儲からないもの」と決めつけてしまうのです。
感情をコントロールできない人
株式投資において、感情のコントロールは非常に重要です。市場が不安定なときや、投資した株が予想と異なる値動きを見せたとき、パニックになったり欲張ったりすると、適切な判断ができなくなります。
特に、損失を出したときの恐怖や、利益が伸びているときの欲張りは、投資家の冷静な判断を妨げる要因です。感情にまかせた投資行動を抑え、明確な自分ルールを持つことが長期的な投資成功の鍵となります。
儲かる株を探すポイントとは
株で利益を得るには、儲かる株を探すことが重要です。とはいえ、投資初心者であればどのような株を選ぶべきか悩むことが多いことでしょう。ここでは、儲かる株を探すポイントを3つ紹介します。以下のポイントを参考に自分に合った株を選んでみるとよいでしょう。
有名企業の株を選ぶ
投資初心者には、誰もが知る有名企業の株を選ぶのがおすすめです。特にグローバルに展開する大手企業の株は、安定した業績とブランド力を背景に、一定の安定性が期待できます。
企業の取り組みをメディアや雑誌などで広く発信している場合が多く、情報収集しやすいこともメリットです。
一方で、有名企業の株はすでに多くの投資家が注目しているため、購入時の株価が割高になる可能性もあります。そのため、投資するタイミングや株価の動向を確認することが重要です。
興味のある分野の株を選ぶ
自分の興味のある分野や業界の株を選ぶと、情報収集や分析を楽しみながら進めることができます。
例えば、ゲームが好きなら関連する企業の株をチェックしてみる、また、自動車関係の仕事に従事している人なら、自動車メーカーの株を選んでみるとよいでしょう。
自分の興味や専門知識を活かすことで、他の投資家が見落としがちな情報やポイントをキャッチできるかもしれません。
また、興味のある分野の株を選ぶことは、長期投資を続けるモチベーションにもつながります。ただし、ポートフォリオが特定の分野に偏る可能性があるため、株式投資に慣れてきたら、知識の幅を広げる意識も持っておきましょう。
配当金の高い株を選ぶ
配当金の高い株を選ぶことは、安定した収入を求める投資家にとって重要なポイントとなります。
高配当の株は、企業の健全な経営や利益を反映しており、株主に対する利益還元の姿勢が表れた結果です。このような企業は、ビジネスモデルが安定しており、経営陣の信頼性も高い傾向があります。
しかし、実際に株を選ぶときには、配当金だけを追求するのではなく、企業の成長性や業界の動向も考慮した上で総合的に判断しましょう。
株で儲けるには実践しながら経験を積むことが大事
本記事では、株で儲ける人の割合や儲かる株を探すポイントを解説しました。株式投資で儲ける人は2~3割程度ですが、成功する人・失敗する人にはそれぞれ特徴があります。
インターネットやSNSなどの情報に戸惑うこともあるかもしれませんが、株で儲けるためには実践と分析を繰り返すのが近道です。
株式投資で確実に儲かる方法はなくても、本記事で紹介した株で儲ける人の特徴をもとに投資行動を見直していけば、株で儲かる可能性が高まります。経験を積みながら自分なりの投資スタイルを見つけていくとよいでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。