- 更新日 : 2023年8月25日
ミニ株と単元未満株のメリット・デメリットとは?おすすめの証券会社も解説
ミニ株や単元未満株といった言葉を見聞きしたことはあるものの、両者の違いや概要について今ひとつ分かっていない方も多いかも知れません。
ミニ株と単元未満株は、いずれも単元未満で株式投資ができる取引方法のことを指し、両者を同義で扱っているケースも多く見受けられます。そこで、今回の記事ではそれぞれの概要について紹介するほか、単元未満株およびミニ株投資を行うメリットやデメリット、注意点などについて紹介します。記事の後半ではおすすめの証券会社についても取り上げているので、あわせて参考にしてください。
目次
ミニ株・単元未満株とは?
ここではミニ株および単元未満株の概要について紹介します。
ミニ株とは
ミニ株とは「株式ミニ投資」の略称であり、10単位で購入できます。「単元」とは株式の取引で用いられる単位を指し、原則として1単元=100株となっています。仮に株価が5,000円の場合、通常の株式投資であれば50万円(100株×5,000円)が必要となる一方、ミニ株を利用することと10株5万円で購入可能です。
なお、ミニ株であっても配当金は受け取れますが、株主総会での議決権はもちろん、原則として株主優待も得られない点に注意しましょう。
単元未満株とは
ミニ株と同じく、1単元(100株)以下で株式投資を行う方法として「単元未満株」への投資が挙げられます。10株を基本単位としているミニ株に対し、単元未満株では1株単位で投資ができるのが特徴です。とはいえ、「ミニ株」と「単元未満株」を同義で扱っているケースも多く、事前に内容をきちんと確認することをおすすめします。
ミニ株・単元未満株のメリット
ここでは、ミニ株・単元未満株のメリットについて紹介します。
- 少額で株式投資を始められる
- 分散投資をしやすい
- 配当金が受け取れる
- 株式投資の勉強ができる
少額で株式投資を始められる
ミニ株(単元未満株)は、通常の株式投資よりも少額で投資が始められるのが特徴です。株式投資に対するハードルが下がるほか、資金面で投資を諦めていた銘柄でもミニ株投資であれば投資対象として考えられるでしょう。
分散投資がしやすい
ミニ株や単元未満株であれば、複数の銘柄を複数所持することが容易であり、分散投資のしやすさが魅力です。所有銘柄のうち、いずれかの価格が下がったとしても他の銘柄の価値が上がっていれば、保有銘柄同士で相殺できます。また、購入タイミングをずらすことで株価変動によるリスクを低減できるため、時間の分散にも取り組みやすいといえるでしょう。
配当金が受け取れる
株式投資では株式を一定期間保有することで配当金を受け取れます。ミニ株や単元未満株であっても、通常の株式投資と同じように保有株式数に応じた配当金の受け取りが可能です。
株式投資の勉強ができる
ミニ株(単元未満株)では比較的少額から始められるほか、通常の株式投資と同じように売買による損益が生じることから株式投資の勉強に最適です。株式投資を普通に始めようとすると、それ相応の初期費用がかかるケースが多く、費用面から投資に踏み出せない方も少なくありません。
ミニ株・単元未満株への投資を通じ、株式投資の基本的な仕組みや利益の獲得、損失の発生などを学べるでしょう。そのため、本格的な株式投資を始める前の練習としてもミニ株投資(単元未満株投資)は適していると言えます。
ミニ株・単元未満株のデメリットや注意点
ミニ株・単元未満株にはメリットがある一方で、次のようなデメリットや注意点もあります。
- 対応している証券会社・銘柄が限られる
- リアルタイムでの取引ができない
- 手数料が高めに設定されている
対応している証券会社・銘柄が限られる
ミニ株・単元未満株は扱っている証券会社および銘柄が限られます。また、証券会社ごとに取り扱っている銘柄も異なるため、事前に確認しておきましょう。
リアルタイムでの取引ができない
ミニ株および単元未満株はリアルタイムでの取引ができず、証券会社によって売買できるタイミングが決まっています。そのため、自分の狙ったタイミングで売買できないほか、リアルタイムの株価の動きに対応することはできません。そうした特性から高値づかみのリスクがある点に注意が必要です。
手数料が高めに設定されている
証券会社によって異なりますが、ミニ株(単元未満株)の多くは売買手数料が高めに設定されています。ミニ株の手数料は約定代金に一定の割合をかけた金額になることが多く、少量から購入できる仕組みも相まって通常の株式投資に比べて手数料が割高になるといえるでしょう。
そのため、手数料を抑えたい場合には、以下のように使い分けるのも一つの手です。
- 株価が安い銘柄は通常の株式投資、単元株で購入する
- 株価が高い銘柄はミニ株や単元未満株を利用して購入する
ミニ株・単元未満株におすすめの証券会社
ミニ株や単元未満株におすすめの3つの証券会社を取り上げてみました。
SBI証券
SBI証券は国内株式の個人取引シェアNo.1を誇る証券会社として知られています。SBI証券では「S株」という名称で1株から取引できる単元未満株のサービスを提供しており、少額で有名企業の株を購入可能です。ただし、自動積立投資には対応していないため、自分が希望する投資スタイルと合致しない場合は他の証券会社を検討した方がよいでしょう。
楽天証券
楽天証券では1株から取引ができる「かぶミニ」といった単元未満株のサービスを提供しています。楽天証券ではかぶミニの利用に楽天ポイントを利用できることから、楽天ユーザーにとっては使い勝手がよいでしょう。一方で、かぶミニのサービスは提供開始から日が浅いこともあり、他社と比較して取扱銘柄数に若干の物足りなさを感じるかもしれません。
マネックス証券
マネックス証券は「ワン株」という単元未満株のサービスを提供しています。買付手数料が無料であるほか、ワン株を利用して購入した株を貸株サービスに預託することで金利収入が得られるといった特徴があります。ただし、取引時間が後場の始値に限られてしまうため、取引チャンスが少ない点はデメリットといえるでしょう。
ミニ株と単元未満株は株式投資初心者におすすめ
今回の記事では単元未満株とミニ株の概要をはじめ、それぞれのメリット・デメリット、および注意点などについて解説しました。両者はいずれも少額から取引を始められるほか、分散投資がしやすいといったメリットがあります。単元株を購入しようとするとそれ相応の費用が必要となるケースも多く、株式投資初心者にとって利用しやすい制度といえるでしょう。
とはいえ、対応している証券会社が限られるほか、手数料が相場よりも割高に設定されている点に注意が必要です。そうしたデメリットをきちんと理解した上で、身の丈に合った範囲でミニ株および単元株投資を始めるか否か、判断するようにしましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
お金の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
インデックス投資に失敗しないコツとは?おすすめの商品や証券会社も解説
インデックス投資を始めてみたものの、よく理解できていないまま投資をして失敗することもあります。失敗しないためにはどうすればよいのか、よくある失敗事例や成功のコツのほか、おすすめの投資信託やおすすめの証券会社まで詳しくご紹介します。 インデッ…
詳しくみるサンデーダウとは?活用方法や信憑性を解説
CFD取引で使われる「サンデーダウ」という投資用語を聞いたことはあるでしょうか。週明けのダウ平均株価の予測に活用できるといわれている指数ですが、どのようにして確認すればいいのか、そして信憑性があるのかも知りたいところです。 今回はサンデーダ…
詳しくみるインフレに強い資産と弱い資産とは?ポートフォリオの考え方
インフレになると、手持ちのお金の価値が相対的に低下する傾向があります。インフレに備えるためにはどのような資産が有効なのでしょうか?インフレに強い資産と弱い資産の代表例と、その特徴について解説します。またインフレに備えるポートフォリオの考え方…
詳しくみる保険証券とは?記載内容の見方や保管方法などを解説
こちらの記事では保険証券の概要から具体的な見方、保存方法、必要になった際の対応方法まで解説します。保険証券の重要性や正しい扱い方が理解し、いざというときに慌てることなく対応しましょう。 保険証券とは 保険証券とは、保険契約が成立した際に保険…
詳しくみるおすすめの全世界株式インデックスファンドと選び方
全世界株式インデックスファンドは、全世界に分散投資できる初心者にも始めやすい投資信託です。今回は、全世界株式インデックスファンドの選び方やおすすめのファンドを紹介します。全世界株式インデックスファンドに投資できる証券口座の特徴や魅力も紹介し…
詳しくみるドル建て保険はやめた方がいい?メリットやデメリット、賢い選び方を解説
ドル建て保険は、保険料の支払いから保険金の受取りまで、すべてがドルベースで行われる保険商品です。この記事では外貨建て保険やドル建て保険の概要や種類、メリットとデメリット、適切な選び方について解説します。特に、外貨建て保険のリスクと複雑さ、為…
詳しくみる