- 更新日 : 2023年8月18日
株価が決まる仕組みや動く要因は?時価総額とは?
株を購入する際、どの基準で銘柄を選べばよいのかわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。株価はもちろん、企業価値を判断する指標の一つである時価総額についても理解する必要があります。そこで、今回の記事では株の概要や株価が決まる仕組みや、時価総額の計算方法について紹介します。
株とは何か
株(株式)とは、企業が資金を調達するために発行している株券(現在は電子化されています)のことです。株を購入して保有することで「株主」と呼ばれ、会社経営に携わるオーナーの一人となります。
企業は新しい事業を始める際にまとまった資金が必要となるため、資金調達をしなくてはなりません。そこで、より多くの人に株を購入してもらい出資してもらうことで、資金の調達が可能となります。
株主になると企業に対して一定の権利が持てるほか、業績などによって変動する株価を利用する「値上がり益」を得ることもできます。また、「配当金」や「株主優待」などの優遇もあるため、比較的利益が得られる可能性の高い投資といえるでしょう。
株から得られる利益に関しては、以下の2つの種類があります。
- インカムゲイン:保有している間、継続的に得られる利益のこと(例:配当金など)
- キャピタルゲイン:株価が上昇した際に株を売却して得られる利益のこと
株を運用することで得られるメリットがある一方で、元本保証がないことや投資先企業の倒産リスクなどがデメリットとしてあります。そのため、株を購入して終わりではなく、定期的に投資先企業の経営状況をチェックするほか、ニュースなどで世間の動向を知っておくことも大切です。
株価とは何か
株価とは、企業が発行する株式の1株当たりの値段のことです。株価は企業によって差が大きく、1株当たり数百円のものもあれば数万円のものもあります。
株価が決まる仕組み
株価は、需要(買いたい人)と供給(売りたい人)のバランスで決まります。売りたい人より買いたい人が多くなった場合に株価は上がり、買いたい人より売りたい人が多い場合に株価が下がる仕組みです。
上記の図では、売り手と買い手がマッチングして株価が決まった一例を表しています。なお、日本株式を取引する際は、原則として100株(単元株)単位からになる点に注意が必要です。
株価が動く要因
株価が動く要因は、主に以下の2つに大別されます。
- 業績など事業に関わること
- 金利や金利、国際情勢など株式市場に関わること
業績が上がり注目度が上がれば株価は上昇し、不祥事などのトラブルが起きてしまえば株価は下がってしまう恐れがあります。このように、株価はさまざまな要因によって大きく左右されるため、株の購入もしくは売却のタイミングを判断するためにも、経営状況や世間の動向に常にアンテナを張っておくことが大切です。
時価総額とは
時価総額とは、企業価値を判断する指標の一つであり、以下の計算式で求められます。
発行済株式数というのは、企業が発行している株の数であり、日々の変動はありません。一方で、株価は日々動きがあるため、それに伴い時価総額も変動します。
株価指数とは何か
株価指数とは、株の値動きを平均化して数値化したものです。投資家が相場を判断する一つの手段となっており、一定の計算式で総合的に数値化されます。
日本と海外における代表的な株価指数として、以下の4つが挙げられます。
- TOPIX
- 日経平均株価
- S&P500
- NYダウ
ここでは、それぞれの株価指数の特徴についてまとめてみました。
TOPIX
TOPIX(東証株価指数)は、東京証券取引所プライム市場の全ての銘柄を対象として平均株価を指数化したものです。時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすく、日本市場の動きはTOPIXを見れば知ることができます。
日経平均株価
日経平均株価は、日本経済新聞社が東京証券取引所プライム市場に上場している約2,000の銘柄の中から、流動性の高い225銘柄を選び算出し平均株価を指数化したものです。時価総額が大きい銘柄に影響されやすいTOPIXに対して、日経平均株価は株価の高い銘柄によって左右されやすいのが特徴です。
S&P500
S&P500は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表している海外株式における代表的な株価指数です。米国株式市場の全体の約80%の時価総額比率を占めており、上場企業から選出された500銘柄の株価が対象です。時価総額を指数化して算出し、構成銘柄は定期的に見直されています。各銘柄に影響されにくいため、リスクを回避しやすいのが利点です。
NYダウ
NYダウは、S&P500と同様に海外株式の主要な株価指数です。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表しており、米国を代表する30銘柄が対象となっています。平均株価を指数化して算出しており、各銘柄の株価変動に影響されやすいのが特徴です。
株価を正しく理解して投資しよう
今回の記事では株価の概要や決まる仕組みをはじめ、株価指数について解説しました。株価は需要と供給のバランスで決まるため、値動きをチェックしながら投資するタイミングを見極めることが重要です。
また、どの銘柄を選べばよいかわからない場合、相場を判断する手段の一つとして株価指数の動きを見るようにしましょう。株価指数には種類が多くあり、それぞれ特徴が異なるため、正しく理解しておくことが大切です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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