VPUとは?株価推移や配当利回り、おすすめの証券会社を解説

米国の公益事業銘柄への投資を検討している人は、VPUについて知りたいのではないでしょうか。VPUは米国の公益事業セクターを投資対象としており、65の公益事業銘柄へ投資することができます。

本記事ではVPUの株式銘柄や株価推移チャート、投資するメリットやデメリットについて解説していきます。VPUが購入できるおすすめの証券会社も紹介しているため、証券口座を開設する際の参考にしてください。

VPUとは?配当利回りは?

VPUとは、バンガード・米国公益事業セクターETFのことです。米国の公益事業セクターを投資対象としており、電気やエネルギー、水道といった事業に携わっている65の株式銘柄へ分散投資が行えます。

VPUの基本情報は、以下の通りです。

ティッカーVPU
名称バンガード・米国公益事業セクターETF
運用会社バンガード社
設定日2004/01/26
連動指数MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックス
投資対象米国の公益事業セクター
投資対象銘柄数65銘柄
決算年4回(3月、6月、9月、12月)
経費率0.10%
純資産総額(十億USD)5.258
設定来
トータルリターン
9.12%
直近配当利回り3.23%

※2023年6月30日時点

VPUの直近配当利回りは3.23%でした。配当利回りとは、購入した株価に対する年間の配当金の割合を示した指標のことです。VPUでは年に4回配当を実施しており、決算月になると分配金が受け取れます。VPUは高い配当利回りが期待できるため、安定した分配金に魅力を感じる場合は長期保有を前提として購入すると良いでしょう。

VPUの構成銘柄

VPUは米国の公益事業セクターの株式で構成されています。上位銘柄には、持続可能エネルギーの発電・販売を行っている「NextEra Energy,Inc(ネクステラ・エナジー)」や、幅広い公益事業を展開している「Southern Co.(サザン)」などの大型株が組み入れられています。

VPUの構成銘柄は、以下の通りです。

構成上位10銘柄比率
1NextEra Energy,Inc13.9%
2Southern Co.7.1%
3Duke Energy Corp.6.4%
4Sempra Energy4.2%
5American Electric Power Co. Inc.4.0%
6Dominion Energy Inc.4.0%
7Exelon Corp.3.7%
8Xcel Energy Inc.3.2%
9Consolidated Edison Inc.2.9%
10Public Service Enterprise Group Inc.2.9%

※2023年6月30日時点

また、組入業種比率は、以下の通りです。

組入業種組入比率
1電気事業61.7%
2複合事業26.0%
3水道事業4.4%
4ガス事業4.4%
5独立発電、エネルギー事業2.1%
6再生可能電力事業1.4%

※2023年6月30日時点

VPUの株価推移チャート

VPUの2004年1月から2023年6月30日までの株価推移チャートは、以下の通りです。

引用:TradingView

VPUは公益事業セクターを投資対象としていることから、株価の値動きが安定している特徴があります。電力や水道などの公益事業は生活に欠かせないため、景気後退局面でも安定した収益が得られる業態といわれています。国の政策の影響を受けて、短期的にマイナスが生じる可能性はありますが、今後も緩やかな成長を続けることでしょう。

VPUのメリット

VPUに投資するメリットは、以下の通りです。

  • 景気後退局面でも値動きが安定している
  • 高利回りの分配金が期待できる
  • 米国の公益事業銘柄へ分散投資が行える

景気後退局面でも値動きが安定している

公益事業銘柄は、景気後退局面でも値動きが安定している「ディフェンシブ銘柄」といわれています。電力やガス、水道といった事業は生活に欠かせないため、収益が安定しているからです。リーマンショックやコロナショックにより、株価が下落する局面もありましたが、現在は下落前の水準に戻って成長を続けています。

高利回りの分配金が期待できる

VPUの構成上位銘柄にはネクステラ・エナジーや、サザンといった「連続増配銘柄」が組み入れられています。連続増配銘柄とは、長年にわたって増配を続けている銘柄のことです。公益事業は収益が安定していることから、高配当銘柄が多い業種といわれています。安定した分配金に魅力を感じる場合は、長期保有を目的としてVPUを購入すると良いでしょう。

米国の公益事業銘柄へ分散投資が行える

VPUに投資することで、特定の銘柄を購入する場合と比較して、リスクを分散させることができます。VPUでは65銘柄へ分散投資が行えるため、電力やガスといった特定の業種へ影響があった場合でも、損失を最小限に抑えられることができるからです。リスク分散効果をさらに高めたい場合は、米国の大型株500銘柄を投資対象としているVOOなどと組み合わせる方法も有効です。

VPUのデメリットや注意点

VPUに投資する際は、以下のようなデメリットに注意しましょう。

  • 少額での積立投資には向いていない
  • 市場全体へ投資するよりも手数料が高い

少額での積立投資には向いていない

VPUへ投資する場合は1株単位で購入することになるため、ある程度まとまった資金を準備する必要があります。VPUの2023年7月18日時点での価格は142.59USDであり、購入するためには約2万円の資金が必要です。少額での積立投資を検討している場合は、証券会社で投資信託を購入することをおすすめします。

SBI証券や楽天証券では、バンガード社のETFを投資対象としている投資信託もラインナップされているため、NISAやiDeCoといった非課税制度を活用しながら積立投資を始めることができます。

市場全体へ投資するよりも手数料が高い

公益事業セクターへ集中投資が行えるVPUは、バンガード社の市場全体を投資対象としているETFと比較して、手数料が高めに設定されています。米国株全体を投資対象としているVOOやVTIでは経費率が0.03%程度に設定されていますが、VPUの経費率は0.10%に設定されています。

運用にかかるコストをできるだけ抑えたい場合は、米国株全体を投資対象としたETFを選んだ方が良いでしょう。

VPUにおすすめの証券会社

ここからはVPUが購入できるおすすめの証券会社を紹介していきます。取扱銘柄数や手数料、証券会社ごとの特徴を比較して、証券口座を開設する際の参考にしてください。

証券会社SBI証券auカブコム証券楽天証券
米国株
取扱銘柄数
5,600銘柄超1,887銘柄4,851銘柄
米国ETF
取扱銘柄数
368銘柄291銘柄375銘柄
手数料0.495%
(税込)
0.495%
(税込)
0.495%
為替
手数料
25銭20銭25銭

※2023年7月19日時点

SBI証券

SBI証券のおすすめポイントは、以下の通りです。

  • 米国株の取扱銘柄数が豊富
  • スマートフォンで株の取引が完結する
  • サポートデスクの満足度が高い
米国株取扱銘柄数5,600銘柄超
米国ETF取扱銘柄数368銘柄
手数料0.495%(税込)
為替手数料25銭
公式サイトhttps://www.sbisec.co.jp/ETGate

※2023年7月19日時点

SBI証券は、スマートフォンで手軽に取引を行いたい人におすすめの証券会社です。「SBI証券 米国株」アプリを利用すれば、情報収集から注文、管理までがスマートフォンで完結できます。また、米国の主要指標や企業情報、決算速報などのニュースが日本語で確認できるように設計されています。詳しい情報がスマートフォンの小さな画面で見やすいように考えられていることも、うれしいポイントのひとつです。

auカブコム証券

auカブコム証券のおすすめポイントは、以下の通りです。

  • 手数料が業界最小水準
  • 高機能な取引ツールが利用できる
  • カブヨムからスムーズに銘柄を確認できる
米国株取扱銘柄数1,887銘柄
米国ETF取扱銘柄数291銘柄
手数料0.495%(税込)
為替手数料20銭
公式サイトhttps://kabu.com/

※2023年7月19日時点

auカブコム証券は、手数料をできるだけ抑えたい人におすすめの証券会社です。取引手数料が0.495%(税込)と低めに設定されているだけでなく、為替手数料も20銭と業界最小水準に設定されています。

また、auカブコム証券は、投資初心者にもおすすめできます。投資情報や金融商品についての情報を掲載している「カブヨム」から、スムーズに銘柄が確認可能です。話題の銘柄を解説する記事や、株価の先行きを予想した記事が充実しているため、銘柄選びの参考になります。

楽天証券

楽天証券のおすすめポイントは、以下の通りです。

  • 米国ETFの取扱銘柄数が豊富
  • 楽天銀行との連携で入出金が簡単に行える
  • 初心者向けの投資情報が充実している
米国株取扱銘柄数4,855銘柄
米国ETF取扱銘柄数375銘柄
手数料0.495%
為替手数料25銭
公式サイトhttps://www.rakuten-sec.co.jp/

※2023年7月26日時点

楽天証券は楽天銀行や楽天カードなど、楽天グループのサービスを普段から利用している人におすすめの証券会社です。楽天証券の口座と楽天銀行の口座を連携させると、入出金が手数料無料で簡単に行えるようになります。

また、外国株式の取引を行うと、支払った手数料に応じて楽天ポイントがたまります。たまった楽天ポイントは、普段の買い物や楽天グループのサービスで利用できるため、使い道に困ることはありません。

VPUと他のETFとの比較

ここからはVPUと他のETFを比較していきます。購入するETFを選ぶ際は、連動指数や投資対象銘柄、経費率などを比較して決めると良いでしょう。

ティッカーVPUXLUIDUFUTY
運用会社バンガード社ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社ブラックロック社フィデリティ社
設定日2004/01/261998/12/162000/06/202013/10/21
連動指数MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックスS&Pユーティリティーズ・セレクト・セクター・インデックスRussell 1000 Utilities RIC 22.5/45 Capped IndexMSCI USA IMI Utilities 25/50 Index
投資対象米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター
投資対象銘柄数65銘柄30銘柄46銘柄68銘柄
経費率0.10%0.10%0.39%0.08%
純資産総額
(十億USD)
5.25815.3000.8842.013
トータル
リターン
3年:7.99%
5年:7.42%
10年:9.10%
3年:8.34%
5年:8.11%
10年:9.25%
3年:8.05%
5年:7.26%
10年:8.83%
3年:8.17%
5年:7.53%
10年:−
直近配当利回り
(税込)
3.23%3.15%2.71%3.23%

※2023年6月30日時点

XLUとの比較

XLU(公益事業セレクト・セクターSPDRファンド)は、S&Pユーティリティーズ・セレクト・セクター・インデックスに連動した投資成果を目指しており、米国の公益事業セクター30銘柄を投資対象としています。

VPUとXLUとの比較表は、以下の通りです。

ティッカーVPUXLU
運用会社バンガード社ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社
設定日2004/01/261998/12/16
連動指数MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックスS&Pユーティリティーズ・セレクト・セクター・インデックス
投資対象米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター
投資対象銘柄数65銘柄30銘柄
経費率0.10%0.10%
純資産総額
(十億USD)
5.25815.300
トータルリターン3年:7.99%
5年:7.42%
10年:9.10%
3年:8.34%
5年:8.11%
10年:9.25%
直近配当利回り
(税込)
3.23%3.15%

※2023年6月30日時点

VPUとの違いは、投資対象を30銘柄に厳選していることです。XLUはS&P500指数の公益事業セクターに集中投資を行っていることから、組入上位銘柄の値動きがファンドに反映されやすくなっています。経費率に違いがないことや、トータルリターンではXLUが上回っていることから、厳選された公益事業銘柄に魅力を感じる場合はXLUに投資すると良いでしょう。

IDUとの比較

IDU(iシェアーズ米国公益事業ETF)は、米国公益事業の大型株を投資対象としており、Russell 1000 Utilities RIC 22.5/45 Cappedに連動した投資成果を目指しています。

VPUとIDUとの比較表は、以下の通りです。

ティッカーVPUIDU
運用会社バンガード社ブラックロック社
設定日2004/01/262000/06/20
連動指数MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックスRussell 1000 Utilities RIC 22.5/45 Capped Index
投資対象米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター
投資対象銘柄数65銘柄46銘柄
経費率0.10%0.39%
純資産総額
(十億USD)
5.2580.884
トータルリターン3年:7.99%
5年:7.42%
10年:9.10%
3年:8.05%
5年:7.26%
10年:8.83%
直近配当利回り
(税込)
3.23%2.71%

※2023年6月30日時点

VPUとの違いは、投資対象が46銘柄に厳選されていることや、組入上位銘柄に「ウエイスト・マネジメント」や「PG&E」が含まれていることです。ただし、経費率がVPUよりも高めに設定されているほか、トータルリターンや直近配当利回りが下回っています。安定したリターンを狙いたい場合は、VPUへ投資すると良いでしょう。

FUTYとの比較

FUTY(フィデリティMSCI公益事業株インデックス)は、米国の公益事業セクターを投資対象としており、MSCI USA IMI Utilities 25/50 Indexに連動した投資成果を目指しています。

VPUとFUTYとの比較表は以下の通りです。

ティッカーVPUFUTY
運用会社バンガード社フィデリティ社
設定日2004/01/262013/10/21
連動指数MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックスMSCI USA IMI Utilities 25/50 Index
投資対象米国の公益事業セクター米国の公益事業セクター
投資対象銘柄数65銘柄68銘柄
経費率0.10%0.08%
純資産総額
(十億USD)
5.2582.013
トータルリターン3年:7.99%
5年:7.42%
10年:9.10%
3年:8.17%
5年:7.53%
10年:−
直近配当利回り
(税込)
3.23%3.23%

※2023年6月30日時点

VPUとの違いは、設定が2013年と比較的新しいファンドであることや、経費率が低めに設定されていることです。設定されてから10年経過していないため、比較対象が乏しい部分はありますが、直近5年間においてはVPUよりも高いリターンが生じています。できるだけコストを抑えて投資を始めたい人は、FUTYに投資すると良いでしょう。

公益事業へ投資するならVPUがおすすめ

本記事では、VPUの特徴や投資するメリット・デメリットについて解説してきました。VPUが投資対象としている公益事業セクターは、値動きが安定しているほか、高い配当利回りが期待できるため、長期保有におすすめのファンドです。ただし、VOOやVTIといった米国市場全体を投資対象としているETFと比較して、経費率が高めに設定されています。

バンガード社では投資の目的に応じて、多くのETFを用意しています。「コストを抑えて投資を始めたい」「全世界の株式に分散投資を行いたい」といった場合は、他のETFを検討してみてはいかがでしょうか。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。