- 更新日 : 2023年8月10日
MT4の基本的な見方や使い方(スマートフォン編)
MT4(メタトレーダー4)は世界中で愛用されるFX取引ツールです。スマートフォンでも使いやすいアプリがリリースされていますが、基本的な見方や使い方がわからない人も多いでしょう。この記事では、MT4スマホアプリの操作方法や注文・決済方法を、キャプチャ画像をもとに解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
MT4(スマホ)の基本的な見方
MT4(MetaTrader4)は、メタクオーツ社が開発した初心者からプロまで愛用する人気FXツールです。
PC版とスマホアプリ版がありますが、ここではスマホ版のダウンロード方法やメニューの見方を解説します。
MT4アプリをダウンロードする
まずはアプリをスマートフォンにダウンロードします。今回はiPhone用アプリの方法を紹介します。iPhoneのApp Storeから「MT4」と検索してみましょう。
検索するといくつかのFXアプリの中にMT4アプリがあります。
下の画像まですすめたら「入手」をタップしてアプリをダウンロードしましょう。

ダウンロード完了後は「開く」をタップすれば、MT4アプリが利用できます。Androidではアプリ検索を「Google Playストア」から入るところ以外、ほぼ同じ手順です。
MT4にログインする
MT4アプリを立ち上げると、以下2つの始め方があります。
- デモ口座
- 既存アカウント

今回は初心者でも始めやすいデモ口座を使った方法を紹介します。
MT4で提供される「MetaQuotes-Demo」を選択すると簡易口座を開設できますが、今回はFXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン)が提供するデモ口座を例に解説します。
「デモ口座を開設」を選択し、検索窓に「FXTF」と入力すると結果に「FXTF-Demo」が表示されるためタップします。

名前・電話番号・メールアドレスを入力し、右上の「登録」をタップすると口座を開設できます。

 口座開設によって発行されたログインIDとパスワードを入力すると、デモ口座へのアクセスは完了です。

メインメニューの見方
MT4アプリを開くと画面下部に左から気配値(けはいね)・チャート・トレード・履歴・設定の順に並んでいます(画像は気配値の画面)。

 それぞれの内容は以下の通りです。
気配値
気配値とは、買い方が売りたい・売り方が売りたいと希望する値段(指値)のことです。気配値のメニューでは、各種通貨ペアの気配値やスプレッドを確認できます。
チャート
チャートは取引する通貨の値動きをグラフ化したものです。チャートを分析してトレードするべきかの判断材料にします。
トレード
残高、証拠金などの項目があり、トレード状況を確認できます。トレードを行った通貨ペアはポジションが表示され、買い注文・売り注文に対する価格がわかります。
履歴
過去のトレード履歴を確認できます。「日」「週」「月」「カスタム」の項目に分かれており、確認したい時期に応じて画面を切り替えて使用します。
設定
MT4アプリ全体の設定ができるメニューです。新規口座を追加したり、チャートの表示方法を変更したりできます。
気配値の見方
気配値の画面では、シンプルモードと詳細モードの切り替えが可能です。シンプルモードでは左側に通貨ペアが表示され、右側に買いレートと売りレートが表示されます。
 
詳細モードでは、買いレート・売りレートに加えて、高値・安値、スプレッドも確認できます。

気配値の画面から通貨ペアの追加や削除もできます。
通貨ペアを追加する方法
通貨ペアを追加する方法は以下の4ステップです。今回は「EURJPY(ユーロ/円)」を追加する場合を想定して紹介します。
- ステップ1:気配値の画面右上の「+」をタップ
- ステップ2:検索に「EUR」と入力
- ステップ3:EURJPYの左側にある「+」をタップ
- ステップ4:気配値の画面に戻る



気配値の画面に戻すと上記の画像のように、最下部に「EURJPY」が追加されています。チャートを見たり、トレード取引をしたりする方法は次項を参考にしてみてください。
通貨ペアを削除する方法
MT4アプリは初期設定で気配値の画面に複数の通貨ペアが表示されていますが、常に必要なものばかりではありません。より使いやすくするために不要な通貨ペアを削除してみましょう。
気配値の画面、左上の鉛筆アイコンをタップします。

下の画面に切り替わったら削除したい通貨ペアにチェック(画像①)を入れて、ゴミ箱アイコン(画像②)をタップしましょう。

再び、鉛筆アイコンをタップすると気配値の画面に戻ります。下の画像では「AUDCHF(豪ドル/スイスフラン)」が削除されています。

お好みでカスタマイズしてみると良いでしょう。
MT4(スマホ)の基本的な使い方
つづいてMT4の基本的な使い方を紹介していきます。チャートやインディケータの表示方法を理解して、MT4を使ってみましょう。
チャートの表示方法
気配値の画面から通貨ペアを選び「チャート」をタップするとチャート表示画面に切り替わります。

下の画像がチャート表示画面です。

左上にH1と表示されていますが、これは足種(あししゅ)を示しています。足種の種類と意味は以下の通りです。
- M1:1分足
- M5:5分足
- M15:15分足
- M30:30分足
- H1:1時間足
- H4:4時間足
- D1:日足
- W1:週足
- MN:月足
チャートを見たい期間によって表示を切り替えて使いましょう。また上の画像のように、スマートフォンを横画面にしてタップするとメニューが表示され、バーチャート・ローソク足・ラインチャートへの切り替えが可能です。

インディケータの表示方法
インディケータとは、チャートが示す意味を理解したり分析したりするためのサポートツールです。MT4アプリには30種類以上のインディケータを採用しており、スマートフォンでも多様な分析ができます。
まずは、チャート画面のƒ(フォルテマーク)をタップしメインウィンドウを選択します。

トレンド、オシレータ、ボリューム、ビル・ウィリアムズの項目に分かれているため、使用したいインディケータを選んでみましょう。

今回はトレンドの「Moving Average」を選択しました。「Moving Average」とは、日本語で移動平均線と訳され、一定期間の終値の平均をチャート上に曲線で表すインディケータです。シンプルで値動きの推移が見やすくなるので、多くの投資家に人気があります。
「Moving Average」設定が完了するとチャート画面が以下のように切り替わります。

チャートの赤線で波のように表示されているのが「Moving Average」です。値動きの流れが見やすくなります。
描画ツールの使い方
描画ツールは自分のお好みで分析したいときに利用します。

図形マークをタップするとオブジェクトの選択画面に切り替わります。
「オブジェクト追加」から使いたいオブジェクトを選択して使ってみましょう。


参考までに、代表的なオブジェクトを一部紹介します。
| 種類 | 概要 | 
|---|---|
| トレンドライン | 高値・安値の傾向に対してラインを引くことで、トレンドの方向性や転換を判断する材料になる | 
| 垂直線 | チャートの横軸(月日・時刻)を明確にするために用いる | 
| 水平線 | チャートの縦軸(価格)を明確にするために用いる | 
トレードスタイルに合わせて、使いながら慣れていくと良いでしょう。
MT4(スマホ)の注文方法
操作性の良さが魅力のMT4アプリは、簡単な手順で注文できるため、初心者でも安心して使えます。
以下の3つの注文方法を解説するので、実践してみましょう。
成行注文
成行注文とは、指定した価格ではなく、その時のレートに合わせて注文する方法です。MT4で成行注文する手順は以下の通りです。
チャート画面からトレードをタップすると以下の画面に切り替わります。

画像の①で成行注文を選択し、②で取引する数量を入力します。③成行売り、または④成行買いをタップすれば注文完了です。
指値注文
指値注文(さしねちゅうもん)とは、指定した価格になったら買う、または売る方法です。
指値注文は現在の価格よりも「下がったら買う」「上がったら売る」という注文方法ですが、その逆の注文方法である「逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)」もあります。逆指値注文は、現在価格よりも「上がったら買う」「下がったら売る」という注文方法です。
MT4アプリでは指値注文・逆指値注文が英語表記されていますが、意味を理解すれば問題ありません。以下の表で確認してみましょう。
| 注文の種類 | 意味 | 注文方法 | 
|---|---|---|
| Buy Limit | 指値買い | 現在よりも低い価格を指定して予約買い注文 | 
| Sell Limit | 指値売り | 現在よりも高い価格を指定して予約売り注文 | 
| Buy Stop | 逆指値買い | 現在よりも高い価格を指定して予約買い注文 | 
| Sell Stop | 逆指値売り | 現在よりも低い価格を指定して予約売り注文 | 
下の画像の赤枠部分の成行注文をタップすると指値注文の項目が表示されるため、使いたい注文方法をタップして利用してみましょう。

ワンクリック注文
MT4アプリにはワンクリック注文の機能が搭載されています。
チャート画面でスマートフォンを横画面表示にして、画面をタップすると両側にメニューが表示されます。

右の下から2番目のアイコンをタップしましょう。

上の画面に切り替わったら、売値、買値の部分をタップすれば発注されます。

規約が表示されたら内容を確認し、「こちらの規約に同意する」にチェックを入れて、承認をタップします。これでワンクリック注文完了です。
MT4(スマホ)の決済方法
注文後の決済方法を解説します。今回は「USDJPY(米ドル/円)」の成行注文で買い注文をしたときの決済方法です。
注文するとトレード一覧の画面に切り替わります。

USDJPYを長押しするとタップすると下部にメニューが表示されますので、「クローズ」をタップしましょう。

下記画面に切り替わったらオレンジ背景で表示された「Close with Profit」をタップすれば決済完了です。

MT4スマホアプリを使いこなしてトレードライフを充実させよう
本記事ではMT4スマホアプリの概要や使い方について、画像を交えながら解説しました。MT4は世界中で使用される人気のFX取引ツールです。対応するデモ口座が複数あり、初心者でも手軽にトレード体験を味わえます。
チャート画面の見方や注文方法など、慣れるまでは難しいこともあるかもしれませんが、使いながら理解すると良いでしょう。
デモ口座で経験を積んだら実際の取引を実践し、自分に合ったトレードスタイルを探してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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