- 更新日 : 2023年7月28日
スイングトレードとは?メリットや投資のコツを解説
株式投資をする中で、スイングトレードという言葉を聞いたことはありますか?スイングトレードとは取引手法の一つです。この記事では、自分のライフスタイルに合った取引手法を探している人に向けて、スイングトレードの概要とメリット・デメリットについてご説明するとともに、スイングトレードを行う上でのコツや参考にしたい指標についてもご紹介します。
目次
スイングトレードとは
「スイングトレード」とは、数日から数週間という短い期間で売買する取引手法です。
短い期間で売買する取引手法として、よく聞くのは「デイトレード」ではないでしょうか。デイトレードは、文字通り1日の中で取引を完結する取引手法で、当日に取得した株式(ポジション)を翌日に持ち越すことなく清算します。
スイングトレードも短い期間で売買する取引手法という意味ではデイトレードに似ています。しかし、数十分で複数の銘柄の売買を完了させることの多いデイトレードよりも、緩やかな時間の流れの中で行う取引手法といえます。
スイングトレードのメリット
スイングトレードで投資を行うメリットについてご説明します。
時間に縛られにくい
スイングトレードには時間に縛られにくいメリットがあります。
デイトレードは、先にご説明した通り1日の中で取引を完結させる取引手法です。そのため相場動向に張りついて、売買のタイミングを見極める必要があります。
仕事などで取引できる時間に制限がある方にとっては、デイトレードと仕事などを両立させるのは困難です。仮に24時間取引が可能な金融商品での取引を選択しても、就業時間に機会損失が生じる可能性もあるため、精神的な苦痛を感じる可能性もあります。
一方、スイングトレードは数日から数週間という、デイトレードよりは長い期間で売買する取引手法です。1日で取引を完結させる必要がなく、相場動向のチェックも数日に1回、多くても1日に1~2回程度なので、取引できる時間に制限がある方でも取り組みやすい手法といえるでしょう。
相場の急変などに慌てない
スイングトレードも短い期間で売買する取引手法なので、相場の急変の影響を受ける場合もあります。しかし、スイングトレードは、相場傾向を分析して広めの値幅で利益確定や損切りを考えていくスタンスであるため、ゆったりと構えて相場の動向を見ることができます。
インカムゲインも自然に得られる
株式投資におけるインカムゲインとは、配当金を指します。広い意味で捉えれば、株主優待も含まれるでしょう。
数日から数週間という短い期間で売買する取引手法であるスイングトレードは、その銘柄保有中に権利確定のタイミングが到来することもあります。そのため、スイングトレードで短期売買によるキャピタルゲインを狙いながら、配当金や株主優待などのインカムゲインも自然に得られる可能性があります。
スイングトレードのデメリットや注意点
スイングトレードで投資を行うデメリットについてご説明します。
知識のブラッシュアップが必要
スイングトレードを行う際には、日々知識のブラッシュアップが必要です。
まず相場動向の傾向を掴むためには、移動平均線などの指標を活用したテクニカル分析の知識が必要になります。
さらにスイングトレードにおいては、デイトレードよりも長い時間軸での取引となるため、ファンダメンタルズ分析も重要です。ファンダメンタルズ分析とは、会社の財務諸表や損益計算書の内容、業界の動向をチェックし、市場における保有銘柄の優位性や立ち位置を判断するものです。
このように、相場動向に張りつく必要はないものの、スイングトレードで利益を上げるためには、日々知識のブラッシュアップに努める姿勢が大切といえます。
含み損が発生している時期が長くなることがある
スイングトレードでは、相場のチェックをしていないうちに相場が急変することもあります。スイングトレードが相場傾向を分析して広めの値幅で利益確定や損切りを考えていくスタンスであると心づもりをしていても、利益確定や損切りのタイミングがなかなか訪れなければ、精神的な苦痛を抱えてしまう可能性は否めません。
先段の繰り返しになりますが、そのようなときに慌てないためにも、日々知識のブラッシュアップに努め、ゆったりと構えることもスイングトレードには必要なことといえます。
また、マイルールを作っておき、自動売買の機能を活用して「株価が○○円以下になったら売却」などの設定をしておくのも、精神的な苦痛を抱えない対策の一つです。
スイングトレードのコツ
スイングトレードで投資を行う際のコツについてご説明します。
スイングトレードに適した銘柄を選ぶ
スイングトレードに適した銘柄を選びましょう。
スイングトレードに適した銘柄とは流動性の高い銘柄です。出来高や時価総額が大きく、取引が成立しやすい銘柄のことです。
スイングトレードを始める際には、マーケットのポータルサイトで、出来高や時価総額のランキングを見て、流動性の高い銘柄の中からチャート分析を行い、銘柄を選定されると良いでしょう。
なお、銘柄は5銘柄以下に絞ることが望ましいでしょう。相場動向に張りつくことなく、ゆったりと構えられるのがスイングトレードのメリットです。しかし、相場動向のチェックが数日に1回とはいえ、保有銘柄数が多ければ、チャート分析に大きな時間が必要になってしまいかねません。
時間軸を使い分けてみる
スイングトレードの銘柄保有期間には幅があるので、デイトレードのように1分足や5分足を使うといったように、明確にスイングトレードに適している時間軸を示すことはできません。
スイングトレードを始めるにあたり、どれくらいの期間で取引をするか自分で決めた上で、日足のほか複数の時間軸を使い分け、「細かな出来高や資金の流れ」、「大きなトレンド」、「売買のタイミング」を見極めていくと良いでしょう。
スイングトレードでよく使われる指標
スイングトレードでよく使われる指標についてご紹介します。今回ご紹介する指標を組み合わせて、多面的に売買のタイミングを見極めていくと良いでしょう。
移動平均線
移動平均線は、スイングトレードと相性のいい指標といわれています。
移動平均線とは、一定期間における株価の終値の平均値を線で結んでできた指標のことで、短期のものから長期のものまでさまざまな種類があります。移動平均線を用いた売買のタイミングを見極める代表的な方法は「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。
ゴールデンクロスは横ばいあるいは上向きの短期移動平均線が、長期移動平均線を下から上に突き抜ける状態を指します。ゴールデンクロスは一般的に株価上昇のサインといわれています。デッドクロスは横ばいあるいは上向きの短期移動平均線が、長期移動平均線を下から上に突き抜ける状態を指します。デッドクロスは一般的に株価下落のサインといわれています。
相対力指数
スイングトレードでは、過去の株価変動から現在の相場の勢いや方向性を判断するモメンタム指標もよく使われます。
スイングトレードでよく使われるモメンタム指標は、相対力指数(RSI)です。相対力指数は、0から100の間で変動します。50を超えている場合、相場の勢いは強く、70を超えると買われ過ぎの状況といわれています。一方、50を下回っている場合、相場の勢いは弱く、30を下回ると売られ過ぎの状況といわれています。
ストキャスティクス
ストキャスティクスは「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」である相場状況を判断する指標です。ストキャスティクスには「ファーストキャスティクス」と「スローストキャスティクス」がありますが、主に使われているのは「スローストキャスティクス」(%D)です。
「%D」が、0~20%以下のゾーンにあるときは売られ過ぎている可能性、80~100%以上のゾーンにあるときは買われ過ぎている可能性があります。
スイングトレードの成功は投資知識のブラッシュアップも大切!
株式投資に使える時間に制限がある人におすすめなのが、スイングトレードです。スイングトレードは、デイトレードと異なり、数日から数週間という短い期間で売買する取引手法であるため、時間に縛られることなく株式投資に取り組めます。スイングトレードを成功させるためには、知識のブラッシュアップが大切です。ゆったりと構えつつも、日々知識を蓄えて、売買のタイミングを見極めることができる投資家にステップアップしていきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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