VYMとは?株価推移や配当利回り、おすすめの証券会社を解説

VYMとは米国のETFの一つです。日本の証券会社を通じて売買ができます。ETFは一つの銘柄だけでなく、複数の銘柄を組み合わせて作る上場投資信託のため、「どの銘柄を選んだらいいのか分からない」「株価をチェックするのが大変」という方にもおすすめの投資先といえるでしょう。

今回はVYMの特徴を詳しくご紹介します。他のETFとの違い、メリット・デメリットを確認してみましょう。

VYMとは?配当利回りは?

VYMとは、バンガード社が提供するETF「Vanguard High Dividend Yield ETF」の略称です。高配当が予想される銘柄で構成されているという特徴があります。その他の特徴も確認してみましょう。

正式名称Vanguard High Dividend Yield ETF
運用会社バンガード
市場NYSE ARCA
ベンチマーク指数FTSE High Dividend Yield Index
経費率0.06%
直近配当利回り(税込)2.70%(2023年4月25日時点)
純資産額約493億米ドル(2023年4月25時点)

いちばんに注目したいのが、2.70%もある「直近配当利回り」です。同じバンガード社のETF「VTI」や「VT」と比較しても、1%以上高い利回りとなっています。

VYMは売買益を狙うというよりも、長期保有して分配益を得るのがおすすめのETFといえるでしょう。

VYMの構成銘柄

VYMの上位構成銘柄について見ていきましょう(2023年3月31日現在)。

銘柄名比率
エクソン・モービル3.4%
ジョンソン・エンド・ジョンソン3.0%
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー2.8%
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)2.6%
シェブロン2.3%
ホーム・デポ2.2%
アッヴィ2.1%
メルク2.0%
ブロードコム1.9%
ペプシコ1.9%

構成銘柄の中には「ジョンソン・エンド・ジョンソン」や「P&G」など、日本でもおなじみの企業の銘柄もあります。また、他のETFでは構成銘柄に入ることが多い「IT系企業」「テクノロジー系企業」の銘柄が入っていません。

では、どのような分野の銘柄が多いか、セクター別比率についてもチェックしてみましょう(2023年3月31日現在)。

分野比率
金融18.9%
生活必需品13.4%
ヘルスケア13.1%
エネルギー10.7%
一般消費財9.3%
公共事業8.0%
テクノロジー7.1%
電気通信5.1%
一次材2.4%

やはり上位9分野の中には、「テクノロジー」は入っておらず、「金融」や「生活必需品」「ヘルスケア」のように、比較的安定しているイメージの銘柄が多いようです。VYMが高配当銘柄を集めているため、このような結果になっているでしょう。

VYMの株価推移チャート

VYMのチャートは次のようになっています。

引用元:TradingView

1年間の値動きを確認すると3.63%のマイナスになっています。これは、インフレ等の影響で米国株が値下がりしていたことも原因になっているのでしょう。しかし、5年間のチャートを確認すると、28.48%のプラスで推移しています。この点から見るに、短期間ではマイナスに転じることもあるかもしれませんが、長い目で見ると値上がり益も十分に狙えると考えてよいでしょう。

なお、米国全体の株価は下落した時期はあったものの、ここ30年間右肩上がりで推移しています。今後も多少の下落はあるものの、日本株よりは値上がりが期待できるという見方も多いようです。これから投資しても十分に間に合うと思われますので、ぜひ投資を検討してみてはいかがでしょうか。

VYMのメリット

VYMのメリットには次のようなものがあります。

  • 経費率が低い
  • 分散投資が可能
  • 配当が年4回

経費率が低い

証券投資をする際には金融機関へ支払う売買手数料が必要です。また、一般の投資信託であれば、運用中に支払う「信託報酬」、売却時にファンドに残す「信託財産留保額」が必要です。投資信託の購入代金以外にもかかるコストのことは頭に入れておかなければなりません。

しかし、ETFの場合、信託報酬は一般の投資信託よりも低めに設定されていることが多く、信託財産留保額も不要です(売買手数料はかかります)。

なお、VYMの経費率は0.08%と、かなり低めです。投資コストを気にする方にはおすすめの金融商品といえるでしょう。

分散投資が可能

投資のリスクを少しでも減らしたい場合、いくつかの銘柄に分散して投資する「分散投資」が有効とされています。しかし、複数の銘柄に投資するためにはそれだけ資金が必要です。

複数の銘柄に投資したいけれども、資金がそれほど準備できないという方はETFのように複数の銘柄が組み込まれている金融商品を検討してみてはいかがでしょうか。ETFを購入するだけで、複数銘柄を購入したのと同じことになります。

また、資金が準備できた場合でも、個別銘柄への投資をする際は、特徴や値動き、今後の予測を立てることが重要になります。しかし、VYMのようなETFの場合、組入銘柄は投資の専門家が選定しますので、銘柄の調査に時間をかける必要もありません。

配当が年4回

VYMは配当利回りが高いことがメリットのETFです。さらに、配当は年4回あります。短いスパンで配当金を受け取りたいという方におすすめです。

VYMのデメリットや注意点

米国株初心者の方でも始めやすいVYM投資ですが、注意点もありますので押さえておいてください。

少額投資ができない

2023年4月現在、米国株ETF「VYM」の市場価格は106米ドルほどです。1米ドル=130円だとすると、1口購入するのに1万3,780円必要になります。

※手数料等は考慮していません。

証券会社にもよりますが、一般的な国内投資信託が100円程度から投資可能なことを考えると、「ちょっと高い」と感じる方もいるかもしれません。

リターンが比較的低い

VYMは高配当株を組み込んだETFです。ただし、他の米国ETFと比較するとリターンが低めというデメリットがあります。例えば、バンガードの米国株ETF「VTI」の5年間のトータルリターン率は10.44%ですが、VYMのトータルリターン率は8.52%です。

高分配金が期待できるため、長期保有に向いたETFではありますが、売却益目的で保有するのには少々物足りないといえるでしょう。

VYMにおすすめの証券会社

VYMなど、ETFに投資するのならば、パソコンやスマホを通じてどこからでも売買注文が入れられる「ネット証券会社」がおすすめです。今回は3つの証券会社をご紹介します。

SBI証券

「ネット証券」といえばSBI証券が思いつくという方も多いのではないでしょうか。株式、債券、投資信託など多くの金融商品を取り扱う証券会社です。外国株も米国株だけでなく、中国株、韓国株、ロシア株、ベトナム株など、多くの国の株式の売買が可能です。いろいろな金融商品投資にチャレンジしてみたいという方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

VYMなど米国ETFの売買手数料は次の通りとなっています。

取引手数料約定代金×0.495%(税込)
最低手数料0米ドル
※約定代金2.02米ドル以下の場合は手数料無料
上限手数料22米ドル(税込)

マネックス証券

米国株取引に力を入れている証券会社です。ホームページ上で投資用資料を数多く提供しているため、すでに投資に慣れている方だけでなく、これから米国ETFへの投資を検討している方にもおすすめです。

VYMなど、米国ETF現物取引の買付手数料は実質無料となっています。

楽天証券

楽天証券もSBI証券と同じように多くの種類の金融商品を扱う証券会社です。楽天銀行と連携しての自動入出金も可能なため、楽天銀行を使っている方は検討してみてはいかがでしょうか。

VYMの手数料は以下の通りです。

約定代金手数料
2.22米ドル以下0円
2.22米ドル超~4,444.45米ドル未満約定代金の0.495%(税込)
4,444.45米ドル以上22米ドル(税込)

他のETFとの比較

米国にはVYM以外にも多くのETFがあります。ここでは「SPYD」「VIG」「VTI」と比較してみましょう。

SPYDとの比較

SPYDはVYMと同様、高配当銘柄を組み入れたETFです。ただし、VYMと比較すると組入銘柄数が非常に少なくなっています。そのため、いずれかの銘柄が大幅に値下がりしてしまうと、他の銘柄でのカバーは非常に難しいといえるでしょう。

組入銘柄を確認し、それに期待できると考えるのであれば、SPYDへの投資を検討してもいいかもしれません。

VIGとの比較

過去10年間連続増配の米国の大型株、中型株を組み込んでいるのがVIGです。今後の分配金増に期待するのであればVIG、現在の高分配金を受け取りたいと考えるのであればVYMへの投資を考えましょう。

VTIとの比較

米国の大型株・中型株・小型株をまんべんなく組み込むのがVTIです。構成銘柄を見ると、値動きが大きいテクノロジー株が上位にあることからも分かるように、値上がり益を狙えるETFといえます。

売却して利益を得たいのであればVTI、分配金で利益を得たいのであればVYMへの投資を検討してください。

分配金を狙うのであればVYM投資はおすすめ!

VYMは高配当銘柄を多く組み込んだETFです。高分配金が期待できるため、長期的に保有したいという方にはピッタリといえます。

また、分配金は年4回支払われます。待たずに短い期間ごとに分配金を受け取りたいという方にも合っているといえるでしょう。

しかし、高いリターンを狙う他のETFと比較すると、値動きが乏しいという注意点もあります。5年間のチャートを確認すると値上がりこそしていますが、売却益狙いで購入すると、それほど儲からない可能性もあります。その点には注意しておいてください。

よくある質問

VYMとは?

バンガード社が提供する米国の高配当銘柄を組み入れたETFです。詳しくはこちらをご覧ください。

VYMにおすすめの証券会社は?

どこからでも売買ができるネット証券会社を検討してみましょう。中でも「SBI証券」「マネックス証券」「楽天証券」は使いやすくおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。