QQQとは?株価推移や配当利回り、おすすめの証券会社を解説

QQQはETFの一種で、NASDAQ100指数に連動した運用成果を目指すETFです。この記事ではQQQのチャートをもとにしたこれまでの値動き、セクター別組入比率や組入銘柄、メリット・デメリットや注意点などについて解説しています。

また、最後に他のETFやおすすめの証券会社も紹介しています。QQQをこれから始めてみたい方は参考にしてください。

QQQとは?配当利回りは?

QQQとはアメリカの独立系資産運用会社であるインベスコ社が運営しているインデックス型ETF「インベスコ QQQ トラストシリーズ1」のことです。インデックス型とは、特定の指数に連動した運用成果を目指すETFのことで、QQQがベンチマークとしているのはNASDAQ100指数です。ベンチマークとは、ETFが運用目標としている特定の指数のことをいいます。

NASDAQ100指数とは、米国株式市場の一つであるNASDAQに上場している銘柄のうち、金融業界銘柄を除く時価総額上位100銘柄で構成された指数です。そのためQQQを通じて、時価総額が大きなハイテク企業に投資ができます。

またQQQは年間4回の配当があり、配当金利回りは0.70%(2023年4月末時点)です。配当金とは、ETFが決算時に収益の一部を投資家に還元する収益のことをいいます。ETFの配当金は決算期間中に生じた収益から費用を控除した金額が支払われます。

【QQQの概要】

正式名称Invesco QQQ Trust Series 1
運用会社Invesco
市場NASDAQ
ベンチマーク指数NASDAQ-100 Index
経費率0.20%(2023年4月末時点)
純資産額172,393百万USドル(2023年3月末時点)

QQQの構成銘柄

QQQのセクター別組入比率はテクノロジーが約6割を占めています。また組入銘柄はGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック(メタ・プラットフォームズ)、アップル、マイクロソフトの頭文字をとったもの)が中心です。そのためQQQはGAFAMの業績や、関連するニュースで価格が大きく変動する可能性があります。

【QQQのセクター別組入比率】

QQQのセクター別組入比率

【QQQの主な組入銘柄と組入比率(2023年4月末現在)】

企業名組入比率
マイクロソフト12.63%
アップル12.63%
アマゾン6.34%
エヌビディア5.17%
アルファベット(グーグル)ClassA※13.81%
アルファベット(グーグル)ClassC※13.76%
メタ・プラットフォームズ(旧 フェイスブック)3.66%
テスラ3.07%
ブロードコム2.04%
ペプシコ1.97%

(※1)アルファベット(グーグル)ClassAは議決権がある、ClassCは議決権のない株式。

QQQの株価推移チャート

QQQの価格(※2)はおおむね右肩上がりが続いています。2023年4月時点でのQQQの価格は322.56ドル(日本円約4万3,868円(1ドル136円換算))、2013年1月時点では66.87ドルなので、10年間で約5倍に成長している計算です。新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化から一時的に落ち込んでいるものの、2023年に入ってからは回復基調が続いています。

引用元:TradingView

QQQのメリット

QQQをやるメリットはどのようなものなのでしょうか。ここでは2つのメリットについて解説します。

分散投資が可能

QQQはNASDAQ指数100に連動した運用成果を目指す投資信託であるため、QQQの1銘柄に投資をしただけで約100銘柄に分散投資したのと同等の効果が期待できます。

投資は一つの商品で投資をするより、複数の値動きの特徴が異なる商品で運用した方が投資リスクを抑えられる傾向があります。複数の商品を選ぶのは大変ですが、QQQなら1銘柄保有だけで約100銘柄に分散投資をした効果があるため、投資初心者に向いています。

高いリターンが期待できる

QQQはGAFAMを中心とした成長性が高いテクノロジー銘柄に多く投資をしているため、高いリターンが期待できます。QQQは配当金利回りが低い傾向ですが、これはQQQの組入銘柄は、利益が出ても配当をせず、事業成長のために投資に回す企業の割合が多いためです。そのため、QQQは配当金が少ないものの高いリターンが期待できるのです。

QQQのデメリットや注意点

QQQには分散投資やハイリターンなどのメリットがありますが、以下に挙げているデメリットや注意点もあります。

少額投資はできない

QQQは1口単位で購入できるものの、2023年4月時点でのQQQの価格は322.56ドル(日本円約4万3,868円(1ドル136円換算))です。一般的な投資信託は、証券会社によっては100円から投資できることを考えると、QQQは少額投資には向いていないといえるでしょう。

リスクがやや高い

QQQが主に投資をするGAFAMを中心としたテクノロジー銘柄は、良い決算発表や好調な経済指標などの好材料があると株価が大きく上昇します。その反面、悪い決算発表や思わしくない経済指標などの悪材料があると大きく下落するなど、値動きが荒い傾向となります。

QQQは結果だけ見れば、過去に比べて大きく増加していますが、その間の価格の上下が大きく、投資経験が少ない方や、資金に余裕がない方はストレスを感じる場合があります。

配当金利回りが低い

QQQはETFの中では配当金利回りが高いとはいえません。そのため配当金狙いでETF投資をする人は不向きです。ただし成長性が高いため、受け取れる配当金額は大きくなる可能性があります。例えば、配当金利回り0.7%で、基準価額320ドルであれば年間に受け取れる配当金は2.24ドルですが、仮に将来成長して基準価額400ドルになると、配当金利回りは0.7%で変わらなかったとしても年間に受け取れる配当金額は2.8ドルになります。

QQQにおすすめの証券会社

QQQにおすすめの証券会社は、次の3社です。

SBI証券

SBI証券は国内株式個人取引シェア№1を誇り、IPO(新規公開株)や外国株式の取扱銘柄数は業界トップクラスの証券会社です。SBI証券は「SBI ETFセレクション」というプログラムを用意しており、QQQを含めてSBI証券が厳選した長期投資に向いたETF10銘柄の買付手数料を無料としています。

マネックス証券

国内株式や投資信託の他、金やプラチナなど幅広い商品ラインナップを取りそろえています。米国株の取り扱いに力を入れており、個別株式・ADR・ETFを含めた取扱銘柄数は5,000を超えます。マネックス証券は「米国ETF買い放題プログラム」を実施しているため、QQQの買付手数料が実質無料です。

楽天証券

国内株式や投資信託の取扱銘柄数が豊富で、FXやCFD、金・プラチナなど、さまざまな資産に投資が可能です。2023年4月中旬からは、国内株式の単元未満額の扱いを始めています。楽天証券も一部ETFの買付手数料を無料としており、QQQも買付手数料無料の対象です。

他のETFとの比較

SPYとの比較

SPYとはアメリカの主要株価指数であるS&P500に連動した運用成果を目指すETFです。セクター別組入比率はテクノロジーが最も大きくなっていますが、25.75%とQQQほど偏っておらず、SPYの方が幅広い銘柄に投資をしている点が異なります。

QQQMとの比較

QQQMとはQQQの廉価版です。ETFは多くの種類があり、手数料競争にさらされています。本来は既存のQQQの手数料を見直すところですが、すでに大きな運用規模を誇っており手数料の見直しは避けたいことから、廉価版のQQQMを新たに作ったと考えられます。ベンチマークとしている指標は同じのため、値動きはQQQとQQQMでほとんど変わりがありません。QQQMの手数料率はQQQの0.2%に対して0.15%。2023年4月時点での基準価額は132.68ドルです。

VTIとの比較

VTIはアメリカの資産運用会社であるバンガード社が運用するETFで、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指しています。同指数は約4,000銘柄で構成されており、VTIを一つ保有するだけで幅広い米国企業に投資をすることが可能です。

QQQは時間をかけて資産形成していきたい方に向いている

QQQはNASDAQ100指数に連動した運用成果を目指すETFです。GAFAMを中心としたテクノロジー関連セクターへの投資が約6割と大きい比率であることから、高いリターンが期待できる反面、ややリスクも高い傾向があります。

また、QQQは利益が出ても配当を出さずに事業成長に投資を回す企業が多い傾向があるため、配当金狙いよりも時間をかけて資産形成をしていきたい方に向いているETFといえるでしょう。

よくある質問

QQQとは?

QQQとはインベスコ社が運用しているインデックス型の投資信託です。NASDAQ100指数に連動した運用成果を目指すETFで、GAFAMを中心としたテクノロジー関連セクターへの投資が6割を占めています。詳しくはこちらをご覧ください。

QQQにおすすめの証券会社は?

QQQの買付手数料無料キャンペーンを実施している、SBI証券、マネックス証券、楽天証券がおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。