• 更新日 : 2023年5月30日

SOXLとは?株価推移や配当利回り、おすすめの証券会社を解説

SOXLとはDirexion Investments社が運用している、Direxion デイリー半導体株ブル 3倍 ETFのことです。SOXLはICE半導体指数をベンチマークとしており、半導体関連銘柄に特化したETFです。

この記事ではSOXLの基準価格(※1)や過去のチャート、メリット・デメリットや注意点について解説します。最後にSOXLに類似しているETFとの違いやSOXL が購入できるおすすめの証券会社を紹介しています。SOXLの購入を検討している方はぜひ最後までお読みください。

※1基準価格…投資信託の価格のこと、株式でいう株価にあたります。

SOXLとは?配当利回りは?

SOXLとはDirexion Investments社が運用している、Direxion デイリー半導体株ブル 3倍 ETFのことを指します。ブル(※2型)3倍ETFとは、ベンチマークの3倍の運用成果を目指すレバレッジETFのことで、SOXLのベンチマークはICE半導体指数です。

ベンチマークとはETFが運用目標としている特定の指数のことです。例えば、SOXLのベンチマークであるICE半導体指数が5%上昇した場合TECLは15%上昇し、5%下落した場合は15%下落する傾向があります。

レバレッジとは日本語で「てこの原理」のことで、少ない自己資金でも借り入れを利用して大きな金額の投資をする方法です。ただしレバレッジは大きな利益が期待できる反面、損失が生じたときに損失額も大きくなるため、注意が必要です。

またSOXLは値上がり益だけではなく、配当金による収益もあり、SOXLでは決算期間中に生じた収益から費用を控除した金額が支払われます。SOXLは年間4回の配当があり、配当金利回りは0.90%(2023年4月末時点)です。

※2 ブル(bull)…ブルとは雄牛の角が上に向かっている姿から「上昇」を表し、相場が上昇したときに利益が出るように、設計された商品のことです。一方、相場が下落したときに利益が出るように設計された商品のことをベア(bear)と言い、ベアは熊が前足を振り下ろす姿から「下落」を表します。

【SOXLの概要】

正式名称Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF
運用会社Direxion Investments
市場NYSE Arca
ベンチマーク指数ICE半導体指数
経費率0.77%(2023年4月末時点)
純資産額5,675.77百万USドル

SOXLの主な構成銘柄

SOXLは半導体関連セクターのみで構成されており、アメリカの有力な30の半導体関連企業が組み入れられています。

半導体はスマートフォンやテレビ、洗濯機、冷蔵庫、パソコンCPUなど数々の電子機器や家電製品などに使用されています。今後も社会のデジタル化の進展やEV需要などもあるため、市場はさらに拡大していくでしょう。

【SOXLのセクター別組入比率】

SOXLのセクター別組入比率

【SOXLの主な組入銘柄と組入比率(2023年4月末現在)】

企業名組入比率
エヌビディア8.81%
テキサス・インスツルメンツ7.99%
ブロードコム7.95%
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ7.03%
クアルコム5.82%
インテル-T4.82%
ラムリサーチ4.02%
アナログデバイセズ3.96%
オン・セミコンダクター3.92%
アプライド・マテリアル3.89%

SOXLの株価推移チャート

SOXLはおおむね緩やかな右肩上がりでしたが、新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化により一時下落しました。その後、新型コロナウイルスの対応が進展したことにより経済が急回復しています。SOXLの基準価格も急上昇しますが、急速な需要増加による人材不足と資源不足が顕著になり、今度は歴史的な水準のインフレを引き起こします。

こうした中、アメリカの中央銀行にあたるFRBは、インフレを抑え込むために急ピッチで政策金利の引き上げを進めています。現在、市場は急ピッチの政策金利の引き上げによる景気悪化を懸念しており、基準価格は低迷している状況です。

引用元:TradingView

SOXLのメリット

SOXLのメリットとして、次の2点が挙げられます。

高いリターンが見込める

SOXLの投資先は半導体関連セクターになります。半導体は多くの電子機器などに使用されているため、アメリカの景気が良い時期は、大きな基準価格の値上がりが期待できます。2023年4月現在、SOXLの基準価格は低迷しているとはいえ14.66ドルで、10年前の0.68ドルと比べると約21倍に増加しています。

SOXLは長期的な視点で、大きく資産を増やしていきたい方に向いているといえるでしょう。

少額投資が可能

先述の通り、SPXLの一口あたりの基準価格は2023年4月時点では14.66ドルです。1ドル136円で換算するとおおよそ2,000円あれば、SOXLに投資ができます。

SOXLのデメリット

SOXLを始めるならメリットだけでなく、デメリットも知っておきたいところです。主なデメリットとして、次の3点を挙げます。

価格変動が大きい

半導体関連株は景気動向によって大きく値動きする傾向があり、ボラティリティ(価格変動率の大きさ)が大きい商品です。大きな利益が期待できますが、大きな含み損を抱える可能性がある点には注意が必要です。

経費率が高い

経費率とはETFの運用費用が純資産総額に対してどれくらいかかるかを割合で表したもので、SOXLの経費率は0.77%で、QQQ(0.2%)やVTI(0.03%)と比べると割高です。SOXLに限ったことではありませんが、レバレッジ型ETFは経費率が高い傾向があります。

分散投資の効果は低い

分散投資とは投資のリスクを抑える手法の1つで、値動きの特徴が異なる複数の商品を併せ持つことで投資のリスクを抑える手法です。SOXLは半導体関連の30銘柄に投資をしているため、一定の分散投資の効果はありますが、半導体関連セクターに偏っているため、分散投資としては不十分といえるでしょう。

SOXLの投資方法

SOXLの投資方法は、次の2つです。

現物取引

株式などの金融商品を現金で購入し、現物を保有して、現物を売却して売却代金を受け取るという一般的な取引方法のことを指します。

CFD取引

CFDとはContract For Differenceの頭文字をとったもので、「差金決済取引」という意味があります。差金決済とは株式等の現物の受け渡しをすることなく、預けた証拠金の中から売却金額と買付金額の差額のみを受け渡します。CFD取引は差金決済であることから、少ない自己資金で大きな金額の取引ができるレバレッジ取引が可能です。

SOXLにおすすめの証券会社

これからSOXL投資をする場合、おすすめの証券会社を知りたいという方もいることでしょう。複数のある証券会社の中で、特に次の5社がおすすめです。

SBI証券

SBI証券は国内株式の個人取引シェア1位の証券会社であり、IPO(新規公開株)や取り扱っている海外株式数も業界トップクラスの水準です。また、好きな日にお好みのETFの自動買付ができる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用可能です。

マネックス証券

マネックス証券は単元未満株と投資信託の購入時申込手数料が無料、一部米国ETFの買付手数料も全額キャッシュバックしているため、実質買付手数料無料で購入できます。(現在SOXLは買付手数料実質無料の対象ではありません。)

楽天証券

楽天証券は国内現物株式、信用取引、投資信託、米国株、FXなど、さまざまな金融商品を取り扱っています。また、取り扱っている海外ETFの種類も豊富です。基準価格や純資産総額、騰落率、配当金利回りなどが一覧表で比較できます。

カブドットコム証券

現物株式やプチ株(単元未満株)、ETFやFX、先物・オプション取引など、豊富な金融商品を用意しているため、自分のスタイルに合わせた投資方法が見つかります。取引に役立つ豊富な投資情報やレポートを多数提供しています。

GMOクリック証券

GMOクリック証券は国内店頭CFD取引高1位を誇ります。またCFD取引の取扱手数料と為替手数料が無料のほかにも、現物株取引、信用取引ともに1日定額プランなら100万円まで無料など、業界最安値の手数料で取引が可能です。

他のETFとの比較

SOXS、SMH、SOXXの3つのETFの比較について解説します。

SOXSとの比較

SOXSとはDirexion デイリー半導体株ベア3倍 ETFのことを指します。SOXLはブル型、SOXSはベア型という違いがあります。使用しているベンチマークはSOXL、SOXSともにICE半導体指数を使用しています。

SMHとの比較

SMHはヴァンエック・半導体株ETFのことで、マーケット・ベクトル米国上場半導体25指数をベンチマークとしているETFです。組入銘柄は、アメリカで上場している半導体企業最大手25銘柄で、SOXLと組入銘柄や組入割合が異なります。

SOXXとの比較

SOXXはiシェアーズ半導体ETFのことで、SOXL同様ICE半導体指数をベンチマークとしていますが、SOXXはレバレッジ型のETFではありません。

SOXLは中長期の上昇を見込んで投資しよう

SOXLはDirexion Investments社が運用しているDirexion デイリー半導体株ブル 3倍 ETFのことを指し、SOXLはレバレッジ型ETFでICE半導体指数の3倍の運用成果を目指すETFです。SOXLは半導体関連セクターのみで構成され、アメリカの有力な30の半導体関連企業が組み入れられているため、景気回復局面では大きな値上がり益が期待できます。

ただし、ボラティリティが大きい点や、半導体関連銘柄に偏っているため、SOXL一つでは分散投資としての効果が低い点に注意が必要です。

よくある質問

SOXLとは?

SOXLDirexion デイリー半導体株ブル 3倍 ETFのことで、半導体関連セクターのみで構成される、ICE半導体指数の3倍の運用成果を目指すETFです。詳しくはこちらをご覧ください。

SOXLにおすすめの証券会社は?

SOXLにおすすめの証券会社は、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、auカブコム証券、GMOクリック証券の5社です。 詳しくはこちらをご覧ください。


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