• 更新日 : 2024年1月12日

REIT(リート)とは?メリットやデメリットを解説

REIT(リート)とは、不動産投資信託であり、投資家から集めた資金を不動産に投資して収益を分配する商品です。この記事ではREITと一般的な不動産投資との違いや、メリット・デメリットを解説します。REITの種類や投資対象についても紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

REIT(リート)とは

REIT(Real Estate Investment Trust、リート=不動産投資信託)とは、マンションやホテル、リゾート施設などの不動産を組み入れた投資商品で一般的に不動産投資信託と呼ばれます。

投資家から集めた資金を不動産に投資し、賃貸収入や売却益などで得た利益を投資家に分配する仕組みです。以下の図をご覧ください。

REIT(リート)の仕組み

通常の不動産投資は入念にリサーチして物件を選択し、銀行などで融資を受けて購入する必要がありますが、REITは少額からの購入が可能です。

複数の物件に分散投資するため、リスクが軽減する魅力もあります。株式投資とは異なる値動きをする場合もあるため、ポートフォリオの充実にも役立つでしょう。

REITと一般的な不動産投資との違い

REITは投資家から集めた資金を不動産に投資して運用利益を分配する方法です。一方、一般的な不動産投資はマンションなどを購入し、家賃収入や売却益などを得ています。

REITと不動産は仕組みが異なりますが、違いは他にもあります。両者の違いを以下の表で確認してみましょう。

一般的な不動産投資 REIT
投資対象 居住用の不動産
(アパート・マンションなど)
さまざまな物件に投資
(マンション・住宅・商業施設・オフィス・倉庫など)
必要資金 数千万円〜数億円 少額から投資可能
物件選びの情報収集 必要
(入念にリサーチして物件選定)
不要
(REITが物件を選定)
分散投資 困難
(複数物件の購入に多額の資金が必要)
可能
(複数物件で構成されている)
物件の管理・維持 オーナー自身の管理または外部委託 不要
(REITが管理)
流動性・換金性 低い
(不動産市場で取引)
高い
(証券市場で取引)

REITと不動産への直接投資の違いを把握して、目的に合った方を選択すると良いでしょう。

REITのメリット

REITには株式のような流動性の高さや、不動産の知識が少なくても始められる手軽さ、少額から投資が可能といったメリットがあります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

流動性が高い

REITは証券取引所に上場しており株式と同じように売買でき、成行注文や指値注文も可能です。不動産への直接投資では、売り手と買い手の双方が交渉を重ねて取引されます。交渉や手続きには、数カ月単位の時間や手間が必要です。

一方、REITは複数の契約書にサインしたり、不動産売買に必要な書類を集めたりする手間はありません。証券会社に口座を開設すれば売買でき、4営業日ほどで換金できる流動性の高さもREITの魅力です。

初心者でも始めやすい

REITは不動産投資の知識が浅い初心者でも始めやすい手法です。一般的な不動産投資は地域や物件の将来性などの調査が必要ですが、REITは不動産の良し悪しや管理や運営に至るまで運用のプロが行います。自らが不動産のオーナーとなって調査や運営をする必要がないため、初心者でも安心できるでしょう。また、複数の物件に投資できるので、仮に1つの物件の価値が下がっても他の物件の価値が上がることでリスクを分散できます。

少額から購入できる

少額から投資できるのもREITの魅力です。一般的な不動産への直接投資の場合、数千万円~数億円もの資金が必要であり、多くが銀行から融資を受けて物件を購入します。

一方、REITは1万円程度で購入でき、一部のネット証券では100円から積立購入が可能です。2024年の新NISAの開始の場合、成長投資枠としてREITが対象となっています。NISAの非課税枠を活用しながらREITをポートフォリオに組み込むのも良いでしょう。

REITのデメリット

メリットだけでなくデメリットにも目を向けることで、安心してREITへの投資を始められます。以下に3つ紹介しますので、確認してみましょう。

価格変動のリスクがある

例えば、マンションの賃料収入の減少および融資における金利上昇や物件の老朽化に伴う管理費の増加などはREITの基準価額を下げる要因です。また、地震や大雨など災害によって物件が損傷・倒壊すれば、収益が失われたり修繕費が大きくなったりします。売却のタイミングによっては元本割れを起こす可能性もあると理解しておきましょう。

運用会社が倒産するリスクがある

REITを運営する会社の倒産や上場廃止リスクがあることもREITのデメリットです。運営状態が悪化し上場廃止になると、REITの価格が下落し売却も難しくなるといった流動性の低下を招きます。なお、日本の証券取引所に上場しているREITをJ-REITと呼び、上場廃止基準が設けられています。

上場廃止リスクが低い銘柄を選ぶには、運用会社のIR情報を閲覧し、財務状況や経営状態、構成銘柄の収益を確認し健全な不動産経営ができているか注目すると良いでしょう。

配当控除が適用されない

REITで得られた利益は配当所得に分類され、配当や収益分配金に対して20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税金が課せられます。

配当控除課税所得金額が1,000万円以下の場合、所得税10%、住民税2.8%が適用され税額を軽減できます。

個別株投資や投資信託では配当控除が受けられますが、REITの分配金は適用されないため、税金の減額はありません。

分配金に対する課税額が気になる場合は、NISA対象のREITを選択して分配金を非課税で得るのも手段の1つです。

参考:No.1250 配当所得があるとき(配当控除)|国税庁

REITの種類

REITには複数の種類があります。ここでは、REITの種類を地域別と運用スタイル別の2つについて解説しましょう。

地域別の種類

REITは投資する地域によって国内REITと海外REITに分かれます。

国内の不動産で構成されたREITは「J-REIT」と呼ばれ、海外REITは「米国REIT」「豪州REIT」「英国REIT」などの種類があります。

J-REITは日本の不動産のため、情報収集しやすく現物を見にいくことも可能です。海外REITは情報収集や現物調査が行いにくく、為替変動リスクや損失が大きくなるケースもあります。

一方で、J-REITよりも海外REITの方が高利回りの傾向であるため、タイミングが良ければ運用益を大きくできる場合もあります。

運用スタイル別の種類

REITも株式の投資信託と同様にインデックス型やアクティブ型に運用スタイルが分かれます。

インデックス型とは東証REIT指数などをベンチマーク(指標)として、それに連動する投資成果を目指すスタイルです。一方、アクティブ型は指数を超えるような運用が目的となっています。

インデックス型は指数に連動するように機会的に運用するため、運用コストが抑えられるため投資家が負担する手数料も低く設定されています。アクティブ型は大きなリターンを獲得できる可能性がある反面、手数料は高い傾向です。両者の特徴を踏まえて自分に合った運用スタイルを選びましょう。

REITの投資対象

REITの投資対象は通常の不動産投資よりも多岐にわたります。参考までにJ-REITを例に種類を確認してみましょう。以下の表をご覧ください。

種類 用途別比率
オフィス 38.9%
物流施設 20.3%
商業施設 15.3%
住宅 14.7%
ホテル 8.1%
ヘルスケア 1.5%
その他 1.3%

参考:一般社団法人不動産証券化協会 J-REIT保有不動産の用途別比率 2023年11月末時点

J-REITの用途別比率はオフィスが最も高く、その次に物流施設、商業施設と続きます。これらは不動産を持つ企業の業績や景気動向によって収益が左右される傾向です。住宅はマンションなどを中心に投資されており、人口が密集する地域や駅近など好立地物件は入居率が高くなり収益が安定しやすい傾向となっています。

REITにはオフィスビルや住宅に特化した商品と、複数の対象に分散投資できる複合型の商品があります。

REITを活用してポートフォリオを充実させよう

本記事では、REITの概要や一般的な不動産投資との違い、メリット・デメリットを解説しました。

REITは不動産投資ほど多額の資金を必要とせず、物件の運営や管理もプロに任せておけるメリットがあります。少額から購入可能であり、さまざまな不動産に分散投資できるため、初心者でも安心して着手できるでしょう。

株式や投資信託以外に不動産を投資対象に組み込みたい方は、REITを活用してポートフォリオを充実させてみてはいかがでしょうか。


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