- 更新日 : 2024年3月22日
高校生でもクレジットカードは作れる?海外利用時のおすすめや注意点
審査段階で支払能力が問われるクレジットカードは、その発行条件として高校生を対象外とするクレジット会社が一般的です。しかし高校生であっても、例外的にクレジットカードを作ることができます。
この記事では、高校生でも作れるクレジットカードの種類、また留学や海外旅行の際におすすめのカードとその注意点について解説します。
目次
18歳の高校生が作れるクレジットカード
一般的にクレジットカードの申し込み条件は、高校生を除く満18歳以上となっています。しかし、中には18歳の高校生でも作れるクレジットカードがあります。また、2022年の法改正により成人年齢が18歳以上に引き下げになったことで、一部若者が持てるクレジットカードの選択肢も増えました。
以下では、高校生であっても持てるクレジットカードを解説します。
家族カード
家族カードとは、クレジットカードを持つ本会員の家族が持てるカードのことです。家族カードを利用した分の支払いは、買い物をした家族ではなく本会員となります。
家族カードを持つには、本会員の安定した収入が条件となります。本会員のクレジットカード機能や特典と同様のサービスを受けられることが魅力です。
本会員の子どもが家族カードを持つ条件は、一般的には「高校生を除く満18歳以上」となっていますが、高校生であっても海外留学をする場合は家族カードを持つことが可能となる場合があります。
また、海外留学をしなくても、満18歳以上であれば高校生でも申し込みができる家族カードもあります。
家族カードの場合、本会員が家族分をまとめて支払うため、家計の管理がしやすく、本会員と同様に家族分のカード利用でもポイントが貯まるメリットがあります。
本人が作れるクレジットカード
クレジットカードの中には、18歳以上であれば高校生であっても本人名義で作れるカードがあります。
18歳でも申請できるクレジットカードの一例は下記の通りです。
楽天カード アカデミー
楽天カードアカデミーとは、学生だけが利用できる楽天カードで、18歳以上28歳以下の学生であれば申し込みが可能です。
以前は18歳以上でも高校生は不可とされていたのが、2023年12月15日から高校生でも申し込めるようになりました。
楽天カードアカデミーは一般の楽天カードと違い、楽天学割が自動付帯され、楽天ブックス、楽天トラベル、楽天ブックスダウンロードの特典が付いています。
また、利用限度額は30万円と設定されており、自分で限度額の変更をすることも可能です。
イオンカード
イオンカードは、高校在学中であっても卒業年度の1月1日から申し込みできます。
スマホで即時発行ができるため、カードが到着する前にキャッシュレスで買い物ができます。専用アプリからいつでも利用金額やポイントの確認が可能です。
また、イオングループの対象店舗で割引のキャンペーンや特典を受けられます。貯まったポイントでの買い物はもちろん、他社のポイントに交換できるサービスなどもあります。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカード
セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカードとは、株式会社クレディセゾンが発行するクレジットカードの1つです。申込資格は18歳以上とされており、高校生でも申し込めます。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカードのデジタルカードは、オンラインで申し込んだ後、すぐにアプリで発行され、オンラインショッピングなどでの利用が可能となります。
プラスチックカードが後日、郵送で届きますが、セキュリティ対策のためカード番号などの記載が一切ありません。カード番号はスマホから確認できるので安心です。また、番号が記載されている通常カードもあり、用途によって選べます。
学生専用ライフカード
学生専用ライフカードは、ライフカード株式会社が発行するクレジットカードの1つです。
高校生であっても、満18歳以上で進学予定であれば、卒業年の1月以降から申し込めます。
学生専用ライフカードの特徴は、海外でのカード利用分の3%がキャッシュバックされることです。また、海外旅行傷害保険が付帯されているため、海外旅行中の事故などに備えられて安心です。
16~17歳の高校生が持てるカード
高校生であっても18歳以上であれば申し込みできるクレジットカードはありますが、18歳未満で申し込みできるクレジットカードは基本的にはありません。
ただし、16~17歳の高校生でも持つことのできるカードがあります。ここでは、16~17歳におすすめのデビットカードとプリペイドカードについて解説します。
デビットカード
デビットカードは、買い物の際にクレジットカードと同じように決済ができるカードです。銀行口座から即時支払いになり、現金をおろす手間が省ける便利なサービスです。
利用条件は発行会社にもよりますが、中学生を除く15歳以上もしくは16歳以上であることが多く、審査の厳しいクレジットカードよりも持ちやすいといえます。
デビットカードには以下のようなメリットがあります。
- インターネットショッピングができる
- 現金代わりに使える
- ポイントが貯まる
- 残高以上は利用できないため使い過ぎを防止できる
ただし、口座の残高が不足している場合は利用できないので注意が必要です。また、分割払いやキャッシングもできないため、高額の買い物には不向きといえます。
チャージ式のプリペイドカード
チャージ式のプリペイドカードとは、あらかじめお金をチャージしておくことで、さまざまな加盟店で使用できるカードのことです。
チャージ式のプリペイドカードには次の3タイプがあります。
- 流通系プリペイドカード:nanaco、 WAON 、楽天Edyなど
- 交通系プリペイドカード:Suica、ICOCA、PASMOなど
- 国際カードブランド付きプリペイドカード:Visa、Mastercard、JCBなど
国際カードブランド付きプリペイドカードは、Visa、Mastercard、JCBなどのブランドが付いたカードです。クレジットカードで行われるような審査がなく、中には小学生でも持てるプリペイドカードもあります。
チャージした金額の範囲でのみ利用可能なため、使い過ぎを防げます。
注意すべき点は、残高不足では支払い不可であることと、分割払いや自動引き落としはできないことなどです。
高校生におすすめのプリペイド・デビットカード
高校生でも持ちやすいおすすめのデビットカードやプリペイドカードを紹介します。
楽天、PayPay、LINEなど、高校生にも馴染みがある3社をピックアップしました。
楽天銀行デビットカード
楽天銀行デビットカードは、年会費が永年無料で、楽天銀行の口座を持っている16歳以上の方であれば、誰でも申し込みできます。
タッチ決済に対応しているのでスマートに買い物ができます。また、海外で現地の通貨を引き出すことも可能なため、海外旅行や留学での利用にもおすすめです。
100円の利用につき楽天ポイントが1ポイント貯まり、貯まったポイントはデビットカードの支払いにも使えます。
楽天銀行アプリで、デビットカードの利用状況をすぐに確認でき、利用した際はメールが届くので安心です。
PayPay銀行Visaデビットカード
PayPay銀行Visaデビットカードは、キャッシュカードとデビットカードの一体型カードで、PayPay銀行口座を開設することで送られてきます。
年会費、発行手数料ともに無料で、満15歳以上であれば審査なしで申し込みが可能です。
コンビニや銀行ATMで入出金ができ、毎月初回の入金・出金の手数料は無料です。3万円以上の入出金であれば2回目以降も手数料がかかりません。
また、500円の利用につき1円分のPayPayポイントが貯まるので、現金でショッピングするよりもお得です。
PayPay銀行アプリで、口座の残高や利用履歴などを簡単に確認でき、ログインも生体認証などでスムーズに行えます。
Visa LINE Payプリペイドカード
Visa LINE Payプリペイドカードは、LINE内のサービスから発行できるチャージ式のバーチャルプリペイドカードです。
LINEのアカウントをもっている方であれば誰でも申し込み可能で、年会費・入会金が無料です。
また、2024年1月10日から、Visaのタッチ決済によりLINEポイントが3%還元されるキャンペーンを実施しています。毎月のエントリーが必須で、月に1000ポイントの上限はありますが、高い還元率が魅力です。
Visa LINE Payプリペイドカードは、LINE Payの残高の範囲内で利用できます。LINE Payへのチャージは、銀行口座、セブン銀行ATM、ファミリーマート(マルチコピー機)でできます。
AmazonやZOZOTOWNなどVisa加盟店でのオンラインショッピングに利用できるほか、Google PayやApple Payに設定するとコンビニなどでスマホでのタッチ決済ができます。
海外留学の場合は15歳から家族カードを作れるケースも
海外留学などで利用する場合は、15歳から家族カードを作れるケースもあります。
留学目的で15歳から作れる家族カードは以下の通りです。
JALカード
15歳以上(中学生を除く)の高校生が留学やホームステイなど、保護者同行なしで海外に滞在する際、同意書を提出すれば家族会員カードを申し込めます。
三井住友カード(NL)
満15歳(中学生を除く)から18歳で、海外留学などでカードを利用する際は、家族カードの申し込みができます。ただし、国内での利用のみの場合は申し込みできません。
三菱UFJカード
15歳以上の高校生(中学生を除く、高校に相当する専門学生含む)が海外留学する場合に限り、家族カードを申し込むことができます。
高校生が初めてクレジットカードを利用する際の注意点
高校生が初めてクレジットカードを持つに当たって、以下のようにカードの使用法や注意点などを事前に話し合っておくことが重要です。
使い過ぎに注意
クレジットカードはネットショッピングなどの支払いが簡単にできるため、高額の請求がきてしまうこともあります。クレジットカードのアプリなどで定期的に明細を確認したり、利用限度額を低めに設定したりしておくなど対策をしましょう。
盗難や紛失に注意
クレジットカードの紛失や盗難に備えておくことも重要です。カード会社の緊急連絡先を事前に調べておくと、盗難にあった時などに早急に対応でき、不正利用を防げます。
また、日頃からカード番号の取り扱いにも十分注意しましょう。
海外の通貨変換手数料に注意
クレジットカードを海外で利用する際、1回払いであっても手数料がかかります。これは、日本円から現地の通貨に換算する事務処理をカード会社が行わなければならないためです。
あらかじめ、カード会社の手数料と為替レートなどを確認し、その上で自身にあったカードを選びましょう。
高校生がクレジットカードを持つ際には使い方に注意を
高校生でも持てるクレジットカードは、賢く使えば大変便利でお得です。とくに海外留学をする高校生にとっては、1枚持っておくことで1つの安心材料となるでしょう。また、若いうちからクレジットカードを利用することで、計画性のあるお金の使い方を身につけられるかもしれません。
一方で、使い過ぎや盗難・紛失などの心配もあるため、まずはデビットカードやプリペイドカードから始めてみるのも1つの手です。よくリサーチして、安心して利用できる1枚を見つけてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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