• 更新日 : 2024年2月19日

クレカ積立におすすめのクレカと証券会社は?お得な組み合わせを解説

「クレカ積立」はクレジットカードで手軽に積立投資ができると話題です。2024年1月から新NISAが始まり、今後ますます注目が集まりそうな投資方法です。

本記事では、クレカ積立のメリット・デメリットから、クレジットカードと証券会社の組み合わせについても紹介しますので、投信積立を検討している方はぜひご参考ください。

クレカ積立とは?

クレカ積立とは、クレジットカードを使って積立投資を行う方法のことです。

通常の投資では、投資を始めるに当たって、あらかじめ証券会社に口座を作って入金しておく必要があります。しかし、クレカ積立の場合は、毎月自動で一定の金額がクレジットカードの利用代金として引き落とされます。

その手軽さから、投資初心者でも始めやすい方法として人気です。

クレカ積立の対象商品(投資信託、ETF)

クレカ積立の対象となる金融商品は、「投資信託」が中心です。

投資信託とは、複数の投資家から資金を募り、それを元手に投資の専門家である証券会社が運用する仕組みのことです。また、投資信託で定期的に資産を積み立てていく方法を「投信積立」と呼びます。昨今注目の集まる「つみたてNISA」も投信積立の1つで、条件の範囲内で非課税となります。

また、クレジットカード会社や証券会社によっては、投資信託以外にも、「ETF」と呼ばれる上場企業を対象にした投資や、個別株式への投資ができる場合があります。金融商品は会社によって異なるため、自分がどのような投資をしたいかが、数あるクレジットカード会社・証券会社の中からどの会社を選択するかのポイントになるでしょう。

新NISAでのクレカ積立

2024年1月から始まった「新NISA」でも、クレカ積立が可能です。

新NISAで積立(つみたてNISA)をする場合、年間120万円までは非課税となります。これまでのつみたてNISAの限度額である40万円と比べると大幅な増額となっています。

限度額が年間120万円であるため、月間10万円ずつ積み立てすれば満額となる計算です。ただし、クレカ積立は会社によって、これまで上限額が月5万円に設定されていたクレジットカードが多く、新NISA開始後も月5万円までで据え置きされているものもあります(2024年1月時点)。新NISAの非課税枠120万円のメリットを十分に享受できるクレジットカードかどうかを確かめる必要がある点に注意しましょう。

クレカ積立におすすめクレジットカード×証券会社7選

クレカ積立に対応している証券会社と、クレジットカードの組み合わせを7つ紹介します。会社によってポイント還元率や取り扱い銘柄(ファンド)数も異なるため、一覧で比較しながら、自分に合ったクレカ積立を選びましょう。

組み合わせカード年会費(一般カード)ポイント還元率(一般カード)つみたてNISA対応毎月上限額つみたてNISA取り扱い銘柄数
楽天証券×楽天カード永年無料0.5%5万円204本
auカブコム証券×au PAYカード無料(条件あり)1.0%5万円206本
マネックス証券×マネックスカード無料(条件あり)1.1%(1,000円以上投資の場合)5万円199本
SBI証券×三井住友カード永年無料0.5%5万円209本
PayPay証券×PayPayカード永年無料0.7%5万円90本
tsumiki証券×エポスカード永年無料0.1%(初年度)10万円5本
SAISON CARD Digital×大和コネクト証券永年無料0.1%(最小値)10万円29本

楽天証券×楽天カード

楽天カードを使って楽天証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常0.5%(代行手数料が年率0.4%(税込)以上の場合は1.0%)が楽天ポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月100円~5万円で、買付日は毎月1日または8日です。

楽天ならではのメリットとして、SPU(スーパーポイントアップ)対象となることが挙げられます。指定条件にて楽天ポイントを1ポイント以上利用し、月3万円以上の投信積立をすると、楽天市場のお買い物でもらえるポイントが0.5倍アップします。

普段から楽天グループのサービスをよく利用する人は、クレカ積立の利用で、よりお得にポイントを貯めることができるでしょう。

auカブコム証券×au PAYカード

au PAYカードを使って、auカブコム証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常1.0%がPontaポイントとして還元されます。積立できる金額は毎月100円~5万円で、買付日は毎月第1営業日です。

特徴は、ポイント還元率の高さにあるといえます。加盟店も多く使い勝手の良いPontaポイントが常時1.0%還元であることは、他のクレカ積立にはない独自の強みです。「年会費をかけずに、一般カードで最大限のポイント還元を受けたい」と考える人に、おすすめしたいカードです。

マネックス証券×マネックスカード

マネックスカードを使ってマネックス証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常1.1%がマネックスポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月1,000円~5万円で、買付日は毎月20日(非営業日の場合は翌営業日)の3営業日前です。貯まったマネックスポイントは、投資(つみたてNISAを除く)に利用したり、他社提携ポイントサービスと交換したりすることが可能です。

ポイント還元率1.1%はクレカ積立の中でも最高水準です。また、マネックスカードは普段の買い物でもポイントが1.0%貯まる高還元のクレジットカードなので、ポイ活重視でカードを選びたい方には、とくにおすすめといえます。

SBI証券×三井住友カード

三井住友カードを使ってSBI証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常0.5%がVポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月100円~5万円で、買付日は毎月1日です。

一般カード(三井住友カード(NL))の場合、ポイント還元率は0.5%と高くありません。しかし、利用するカードのランクによって大きく変わる還元率が、三井住友カードならではの特徴です。

例えば、ポイント還元率特化型のプラチナカードである「三井住友カード プラチナプリファード」を利用した場合、ポイント還元率は5.0%となります。プラチナカードの申し込みを検討する余地がある場合は、最もお得な方法といえます。

PayPay証券×PayPayカード

PayPayカードを使ってPayPay証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常0.7%がPayPayポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月100円~5万円で、買付日は毎月28日です。なお、クレカ積立とは別にPayPay残高を使った投信積立も可能で、その場合のポイント還元率は0.5%です。投資に慣れていない人でも、PayPayアプリ内「資産運用」ボタンから簡単に設定できるので、気軽に始められます。

また、PayPayカードは普段の買い物で通常1.0%、最大1.5%ポイントが貯まるお得なカードです。PayPayを日常的に使う人なら必ず持っておきたい1枚でしょう。

tsumiki証券×エポスカード

エポスカードを使ってtsumiki証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常0.1%(初年度の場合)がエポスポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月100円~10万円で、買付日は銘柄によって異なりますが、毎月中旬ごろです。2024年1月時点では、つみたてNISAの満額相当となる「月10万円のクレカ積立」が可能な数少ないカードとなっています。

特徴的なのは5銘柄というファンドの少なさです。選択肢が限られているため、「投資はよくわからないからプロに任せたい」と考える初心者の人には、むしろぴったりの方法でしょう。

なお、ポイント還元率は積立年数で段階的にアップし、最終的に0.5%(5年目以降)となります。

SAISON CARD Digital×大和コネクト証券

セゾンカード(SAISON CARD Digital)を使って大和コネクト証券でクレカ積立する方法です。

投資額に対し、通常0.1~0.5%(月間積立金額により変動)が永久不滅ポイントとして還元されます。積み立てできる金額は毎月1,000円~10万円ですが、ポイントの付与対象となるのは5,000円以上の積み立てです。また、買付日は毎月5日です。

なお、こちらも「月10万円のクレカ積立」が可能なカードです。毎月1,000円からと、他のカードと比べて少しハードルは高めですが、tsumiki証券よりは銘柄数が豊富なため、上限金額とバリエーション、どちらも重視したい人におすすめのカードになります。

クレカ積立のメリット

次に、クレカ積立を始めることで得られる主なメリットを3つ紹介します。投資初心者にこそ嬉しいポイントがそろっていますので、ご参考ください。

積立金額に応じてポイントが還元される

クレカ積立の最大のメリットは、積立金額に応じてポイントが還元される点でしょう。

クレカ積立は、クレジットカードのショッピング利用と同じように、積み立てをすればするほどポイント還元を受けられます。ポイントで実質的なリターンを増やせる点は、証券口座での投資にはないクレカ積立ならではの強みといえるでしょう。

貯まったポイントは、普段の買い物はもちろん、投資にも使える場合があります。しかし、投信積立やNISAには非対応のポイントもあるので、事前に確認が必要です。

少額から積立投資を始められる

クレカ積立は多くの証券会社で100円または1,000円など少額からスタート可能です。これまで投資や資産運用にハードルの高さを感じてためらっていた人でも、無理なく始めやすい金額といえるでしょう。昨今では、学生や若手社会人のときからコツコツと少額から資産運用を始める人が増えています。

なお、2024年からつみたてNISAの上限が年120万円となりましたが、無理に満額投資しようとする必要はありません。自分の生活にあったペースで積み立てていくことが大切です。

一度設定すると自動的に積み立てられる

クレカ積立は、一度積立金額を設定すれば、その後は自動的に毎月積立が行われます。証券口座での投資と比べて、入金や購入の手間が大幅に削減できるでしょう。

また、資産運用は多くの場合、何年、何十年にも渡るものです。一定の金額を自動で継続的に投資し続けることができるクレカ積立は、長期的な資産形成を考える人にぴったりの方法です。

つみたてNISAは定期預金と異なり、いつでも引き出したり、積立額の変更や停止をしたりしやすいので、収入やライフスタイルが変わったときにも安心です。

クレカ積立のデメリット

クレカ積立にはいくつかのデメリットも存在します。投資に慣れた人には不便や物足りなさを感じる部分もあるかもしれませんので、認識しておきましょう。

上限額が月5万円の証券会社もある

2024年1月からつみたてNISAの投資枠が120万円(月あたり10万円)に拡大し、これまで以上に非課税のメリットを受けられるようになりました。

しかし、こうした新NISA開始への対応に関して各社の足並みはまだそろっておらず、まだクレカ積立の上限が月5万円の証券会社もあります(2024年1月時点)。満額まで積み立てたい人は、上限を月10万円に引き上げた証券会社を活用しましょう。

なお、上限額月5万円の証券会社の多くが、限度額の引き上げに前向きです。対応状況は順次変わっていく可能性が高いので、気になる人は各社の最新情報を調べてみてください。

積み立ての買付日が固定されている

クレカ積立は証券会社やクレジットカード会社により、買付日が固定されています。毎月同じタイミングに自動で投資し続けるということは、買い付けの手続きが省けるメリットがある反面、投資本来の考え方からするとデメリットでもあります。

投資は市場の変動に応じて適切なタイミングで売り買いを行い、利益を得ていくものです。しかしクレカ積立では、個人の任意のタイミングで投資することができません。市場の動きを日々ウォッチして、好きなタイミングに投資をしたい人には不向きといえます。

家族カード利用でのクレカ積立はできない

クレジットカードには、契約者本人の家族でもクレジット決済ができる家族カードの発行サービスが用意されています。

しかし、どのクレジットカード会社でも、家族カードを利用したクレカ積立は禁止されています。クレカ積立は本人名義で行うものであり、家族カードを利用すると「贈与」とみなされ、税金が発生するケースがあるからです。

家族カードしか持っていない人がクレカ積立を行う場合、新規で本人名義のカードを作成する必要があります。新規で作成する際は、使い勝手の良さやポイント還元率などから、自分にあったクレジットカードを選んでみてください。

放置OKのクレカ積立で資産形成&ポイ活も

つみたてNISAで注目の集まるクレカ積立は、投資初心者でも始めやすい少額の投信積立です。一度設定すれば「放置」したままで、毎月の積立金額を投資のプロが運用し、資産形成してくれます。

また、運用による利益が見込めるだけでなく、ポイントも貯まっていくのはクレカ積立ならではのメリットです。普段貯めているポイントがあるなら、それに合わせたクレジットカード×証券会社の組み合わせを選んでみても良いでしょう。

資産形成とポイ活、どちらもやりたいと考えている人はぜひ始めてみてください。


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