大学生向けに投資の始め方とおすすめの勉強方法を解説

昨今では将来のお金に不安を感じ、資産形成に強い関心を持つ若者が増えています。その中でも、投資は少額から始められるものもあり注目している方も多いのではないでしょうか。若いうちから投資を始めることで、複利の効果を十分に受けられることはもちろん、投資の鍵となる長期的な資産形成が可能です。そのため、コツコツと資産を増やせることが期待できます。

とはいえ、投資の知識が浅いまま始めてしまうと大きな損失を被るリスクがあるほか、中には詐欺に遭ってしまうケースも少なくありません。そこで今回の記事では、大学生向けの投資方法や勉強の仕方、おすすめの証券会社についてご紹介します。

大学生におすすめの投資方法とは

ここでは大学生におすすめの投資方法を2つご紹介します。

株式投資

株式投資とは株式会社の発行する株式を売買し、配当金などの利益を得ることを目的とした投資手法のことです。株式投資のメリットとして「株式の値上がり益」「配当金」「株主優待」の3点が挙げられます。その一方で、元本の保証がないため、株価の変動によって損失を被る恐れがある点に注意が必要です。

株式投資には、株価が上昇した際に売却することで得られる株式の値上がり益(キャピタルゲイン)と保有している時に得られる配当金や株主優待などの利益(インカムゲイン)があります。後述するNISAを利用して株式投資をすることで、いずれの利益も非課税で受け取り可能です。また、通常であれば株式を売買する際に「売買手数料」がかかりますが、証券会社によっては、NISA口座での手数料を優遇したり、無料にしたりしているところも多く見受けられます。株式投資を検討している場合には、NISA制度を利用するのがおすすめです。

投資信託

「投資信託(ファンド)」とは、不特定多数の投資家から集めた資金をひとまとめにし、それらを運用会社に所属する運用のプロ(ファンドマネージャー)が株式や債券などに投資・運用を行う商品のことです。投資をした結果、運用成果として得られた分配金(償還金)は各投資家に出資割合に応じて分配されます。

投資対象となる金融商品については、投資信託の運用方針に基づいてプロが決定します。そのため、どの商品に投資すべきかわからない投資初心者であっても、比較的チャレンジしやすい投資手法といえるでしょう。

とはいえ、投資信託は銀行の普通預金などと異なり、元本が保証されている金融商品ではないことに注意が必要です。

また、投資信託は主に次の2つに大別されます。

  • 公社債投資信託:株式を一切組み入れず、国債や社債などの債権を中心に運用する
  • 株式投資信託:株式を組み入れて運用する(実際には株式が含まれていない商品もある)

その他、運用対象商品や購入時期、分配方法によってさらに細分化されるため、購入の際は十分に運用方法について調べておくことが必要です。

大学生におすすめの投資の勉強方法

ここでは大学生におすすめの投資勉強法を3つご紹介します。

証券会社からの情報での勉強

各証券会社は、投資初心者向けにさまざまな情報を発信しています。証券会社によっては公式サイトにコラムページを設けているところもあるため、一度目を通してみるとよいでしょう。

デモトレードでの勉強

昨今では株のデモトレードアプリも登場しています。株トレードアプリの活用によって、ノーリスクで株取引の経験を積むことができるでしょう。自分が株式投資に向いているのか否かを判断するのにも役立ちます。

初心者用の書籍での勉強

初心者向けの株式投資に関する書籍も数多く発売されています。まずは1冊、自分が読みやすいと思ったものを繰り返し読んでみるとよいでしょう。

大学生が投資について勉強しておくべき内容

大学生が投資について勉強する際、特に意識して学んでおきたいポイントをご紹介します。

投資の仕組みやリスク

投資には一定のリスクがつきものであることを考慮しなくてはなりません。そのため、投資に取り組む前に基本的な知識を身につけることはもちろん、元本割れなどリスクについても理解を深めておくことが大切です。

また、投資に関連するリスクだけでなく、自身のリスク許容度がどのくらいであるのかも把握しておく必要があります。リスク許容度を理解しないまま身の丈に合わない投資に挑戦してしまった結果、大きな損失を招いてしまっては元も子もないでしょう。

リスクを完全に防ぐことはできませんが、「長期・分散・積立」投資を心がけることでリスクの低減は可能です。分散投資をする際は資産や地域、時間を分散することを意識しましょう。

株価指標の種類

日本を代表する株価指数として、「TOPIX」と「日経平均株価」が挙げられます。両者の主な違いは、下表の通りです。

TOPIX
(東証株価指数)
日経平均株価
(日経225)
算出元東京証券取引所日本経済新聞社
対象東証市場第一部に上場する
内国普通株式全銘柄
東証一部上場銘柄から
指定された225銘柄
タイプ時価総額で加重平均
(時価総額型)
株価を平均して指数化
(株価平均型)
表示ポイント円・銭

大きな違いとして、対象銘柄数の差があります。また、それぞれ算出方法が異なり、日経平均は株価の高い銘柄、TOPIXは時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいとされるのが特徴です。

とはいえ、両者の過去の推移に大きな差はなく、自分が参考にしやすいと思った方を見るとよいでしょう。

株の注文方法

株式の売買にあたって、まず基本となるのが「成行注文(なりゆきちゅうもん)」と「指値注文(さしねちゅうもん)」です。

成行注文とは、株の売買時に値段を指定せずに注文する方法のことであり、値段にこだわらずに売買をしたいという人に向いています。

一方で、指値注文は株の売買時に値段を指定して注文する方法のことです。買い注文の場合は指値以下の株価、売り注文の場合は指値以上の株価にならない限り、注文が成立しない仕組みになっています。

仮に指値で1,500円と決めて買い注文をした場合、株価が1,500円以下にならない限り注文は成立しません。反対に、1,500円の指値で売り注文をした場合、株価が1,500円以上にならなければ売買は成立不可となります。

成行注文と指値注文について詳しく以下の記事で解説しているため、知識を深めたい人は参考にしてみてください。

あわせて読みたい|成行注文と指値注文とは?メリット・デメリットや使い分けの解説

NISAやiDeCoの仕組み

株式投資を勉強するにあたり、NISAやiDeCoについても知っておくとよいでしょう。NISAとは少額投資非課税制度のことを指し、日本に住んでいる20歳以上の人であれば誰でも利用できます。投資によって得られた利益や配当金が非課税となるのが特徴です。

現行のNISAは「NISA」と「つみたてNISA」に分かれており、一般NISAでは非課税保有限度額が600万円、つみたてNISAでは800万円と上限があるほか、どちらも一定の非課税期間が設けられています。

また、2024年からは「新NISA」がスタートすることが決定しており、非課税期間が無期限となるほか、年間投資枠も360万円まで大幅に拡充されました。

一方で、iDeCoとは自分で拠出した掛金を自分自身で運用し、将来に備える私的年金制度のことです。20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者(60歳以降については国民年金被保険者のみ)が加入対象となるほか、積み立てた掛金は原則60歳以降に老齢給付金として受け取れます。老齢給付金の開始時期は、75歳になるまでの年齢で選択可能です。

iDeCoの運用によって得た利益に税金がかからないのはもちろんのこと、掛金が全額所得控除の対象となるほか、受取時にも税制優遇があるなど、税制上のメリットが多いのが特徴です。

下表に新NISAとiDeCoの違いをまとめてみました。

新NISAiDeCo
年間投資枠つみたて投資枠
240万
成長投資枠
120万円
81.6万円
非課税保有限度額1,800万円1,200万円なし
非課税期間無期限運用中のみ
資金の引き出しいつでも可能原則60歳まで不可
掛金の所得控除控除なし非課税

両制度は運用期間や選択できる金融商品などで違いがあるため、それぞれの違いを踏まえた上で自分のニーズに見合っているのはどちらかを考えるようにしましょう。

大学生の株式投資の始め方

大学生の株式投資の始め方をご紹介します。

資金の準備

まずは株式投資用の資金を用意することが必要です。予算は投資銘柄などによって異なりますが、ミニ株の場合は数百円から投資ができます。投資する際はリスクを低減するためにも分散投資を心がけることが大切です。なお、株式投資に限らず、投資に回すお金は余裕資金から拠出することを意識するようにしましょう。

証券会社の選定

投資資金が準備できたら、証券会社で口座を開設します。ただし、満18歳未満の場合、「親権者の同意書類」と「親権者との続柄がわかる書類(住民票など)」が必要となります。また、未成年の場合には親権者と同じ証券会社でないと未成年口座の開設ができないほか、親権者が口座を持っていない場合は開設してもらわなくてはなりません。

未成年口座はどの証券会社でも取り扱っているわけではないため注意が必要です。おすすめの証券会社については、後の章で記載しているので参考にしてみてください。

口座開設・入金

証券口座を開設したら「銀行振込」もしくは「即時入金サービス」を用いて、資金を入金します。ほとんどの証券会社では即時入金サービスを提供しているため、利用するとよいでしょう。

大学生におすすめの証券会社

ここでは大学生におすすめの証券会社を3つご紹介します。

SBI証券

口座数10,465,000口座(2023年6月集計)
国内株・ETF銘柄数3,968銘柄(2023年9月29日時点)
外国株・ETF銘柄数5,860銘柄(2023年9月29日時点)
投資信託銘柄数2,638銘柄(2023年9月29日時点)
手数料(税込)【スタンダードプラン】
~5万円:55円
~10万円:99円
~20万円:115円
~50万円:275円
~100万円:535円
~150万円:640円
~3,000万円:1,013円
3,000万円~:1,070円
【アクティブプラン】
~100万円:0円
~200万円:1,238円
~300万円:1,691円
以降100万円ごとに:295円加算
NISA可否
iDeCo可否
単元未満株可否
ポイント投資Tポイント / Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
公式サイトhttps://www.sbisec.co.jp/

SBI証券は未成年口座が開設できる証券会社の一つです。ただし、親権者のどちらか一方がSBI証券のインターネット取引口座を開設している必要があるので注意しましょう。

取扱銘柄数が豊富であり、国内株式に留まらず海外株式やオプション取引などさまざまな取引が楽しめるのが魅力です。また、SBI証券のアクティブプランを選択すれば1日の現物株の約定代金が100万円以下の場合、取引手数料が無料となります。1株から投資できるS株があるほか、NISAやiDeCoにも対応しているため多くの商品から好きな商品を選ぶことが可能です。

楽天証券

口座数9,240,000口座(2023年6月集計)
国内株・ETF銘柄数3,927銘柄(2023年9月29日時点)
外国株・ETF銘柄数4,024銘柄(2023年9月29日時点)
投資信託銘柄数2,630銘柄(2023年9月29日時点)
手数料(税込)【超割コース(1注文制)】
~5万円:55円
~10万円:99円
~20万円:115円
~50万円:275円
~100万円:535円
~150万円:640円
~3,000万円:1,013円
3,000万円~:1,070円
【いちにち定額コース(1日定額制)】
~100万円:0円
~200万円:2,200円
~300万円:3,300円
300万円~:以降100万円ごとに1,100円
NISA可否
iDeCo可否
単元未満株可否
ポイント投資楽天ポイント
公式サイトhttps://www.rakuten-sec.co.jp/

楽天証券もSBI証券と同じく未成年口座の開設ができるものの、親権者の口座を開設する必要がある点に気をつけなくてはなりません。楽天証券は取引に応じて楽天ポイントが貯まるほか、貯まった楽天ポイントを使えるので、特に楽天ユーザーにはおすすめです。

取扱商品数も豊富であり、国内外問わずさまざまな株式に投資できるのがメリットです。また、楽天証券では「いちにち定額コース」を選択することで1日の約定代金が100万円以下の場合に手数料が無料となります。

松井証券

口座数1,467,446口座(2023年6月集計)
国内株・ETF銘柄数約3,968銘柄(2023年9月29日時点)
外国株・ETF銘柄数米国株(2,713銘柄)(2023年9月29日時点)
投資信託銘柄数1,695銘柄(2023年9月29日時点)
手数料【ボックスレート(1日定額制)】
~50万円:0円
~100万円:1,100円
~200万円:2,200円
~1億円:100万円単位で1,100円加算
1億円~:110,000円(上限)
NISA可否
iDeCo可否
単元未満株可否
ポイント投資松井証券ポイント
公式サイトhttps://www.matsui.co.jp/

松井証券は大手ネット証券の一つで、未成年口座の開設が可能です。その際、親権者の口座を併せて開設する必要があるほか、親権者の責任で未成年口座の資産、取引を管理しなければならない点に注意しましょう。

また、手数料は「ボックスレート(1日の約定代金の合計)」よって決定されるのが特徴です。ボックスレートでは1日の約定代金の合計額が50万円までであれば手数料無料であるほか、約定ごとに手数料がかからないため初心者でも混乱せずに取引できるでしょう。

25歳以下を対象として現物株式の手数料が無料であるため、もちろん未成年口座にも適用されます。

基本的な知識を身につけた上で投資を始めよう

今回の記事では、大学生におすすめの投資や勉強方法、始め方についてお伝えしました。これまで「投資」というと大きな元手金が必要なイメージがありましたが、昨今では少額から投資できる商品が増えています。そのため、大学生であっても投資を始められるチャンスが広がっているのが現状です。

とはいえ、投資は儲かりそうだからといって安易に手を出すのは危険です。身の丈に合わない投資をしてしまった結果、大きな損失を招いてしまうケースも少なくありません。投資を始める際は、基本的な知識を身につけておくことはもちろん、リスクについての理解を深めておくようにしましょう。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。