• 更新日 : 2023年10月6日

FXの危険性やリスク – 安全なトレードや口座とは

FX投資は預け入れた証拠金の数十倍の取引ができるため、大きな利益を得たいという方に選ばれている投資です。しかし、FXにはメリットばかりではなく、リスクがある点も必ず把握しておきましょう。

今回は、安全なFX投資を行うために、危険性やリスクについて詳しく解説していきます。あわせて、リスクを意識したトレードの仕方や初心者でも安心して利用できる口座の作り方についても触れていきましょう。

FXに存在する危険性やリスク

FXでは「米ドル/円」「ユーロ/円」など、2カ国の通貨ペアの為替・金利差を利用した取引で利益を狙います。ここでは、危険性やリスクからみていきましょう。

為替相場変動リスク

FXは、通貨の売値と買値の差を利用して利益を得ることができます。しかし、為替が変動した場合、予想以上の損失が発生するリスクがあります。例えば、取引に買いで入った段階で1ドル140円(円安)だったとしましょう。その後、1ドルが130円(円高)となった場合は、損失が生じることになるでしょう。

ロスカットのリスク

為替が予想から外れた場合、損失が発生します。そして、損失が一定以上になった場合、証拠金の追加差し入れ、もしくは強制的に反対売買が行われる「ロスカット」が発生する可能性があります。

リスクとして、ロスカットされた場合、その後為替の動きが戻ったとしても損失を取り戻すことができません。そのため、利用するFX会社のロスカットルールを知り、為替レートに影響のある雇用統計の発表や失業率などの発表スケジュールを意識して取引することが大切です。

レバレッジのリスク

FXでは、レバレッジを効かせた取引が可能です。日本のFX会社においては、証拠金の最大25倍のレバレッジが認められています。例えば、証拠金を10万円入れた場合、250万円分の取引ができるのです。

レバレッジによって、少ない金額で取引できる点はメリットです。とはいえ、為替の動きが予想から外れた場合、それだけ損失も大きくなるといえるでしょう。

金利変動リスク

FXでは、取引方法によって、指定した2カ国の金利差で利益を得られます。金利が低い国の通貨を売り、金利が高い国の通貨を買えば、その差が利益になるということです。なお、この金利差は「スワップポイント」と呼ばれています。

しかし、リスクとして金利が高い国の通貨を売り、金利が低い国の通貨を買った場合、反対に金利差分を支払うことになる点は知っておきましょう。金利は、為替の動きや政治経済の動向によって変動します。

流動性リスク

FXはいつでも同じように取引ができるとは限りません。以下のようなタイミングの場合、通貨の流動性が低下する可能性があります。

  • 主要国の祝祭日
  • 市場のクローズ前やオープン時
  • 天変地異や政変の発生

流動性が低下した場合、為替レートが提示されなくなり、取引が成立しづらくなるリスクを考慮しておきましょう。その他、普段から流動性が低めの通貨もあるため、通貨ペアの取引量なども調べておくことが大切です。

信用リスク

FX投資はFX会社を相手に行う「相対取引」です。相対取引では、FX会社は相対取引のリスクヘッジのため、顧客から受けた注文と同じ取引量の注文を他の証券会社や銀行に出す「カバー取引」を行います。

万が一、FX会社やFX会社がカバー取引を行う証券会社・銀行が破綻した場合、顧客の意思とは関係なく強制決済が行われ、損失が発生する場合もある点はリスクといえます。FX会社を選ぶ際は、FX会社の信用度やカバー取引を行う会社がどうなっているか調べましょう。

また、FX会社では金融商品取引法に基づき、証拠金などの顧客の資産を信託銀行に預託しています。そのため、FX会社が破綻した場合でも証拠金は返還される仕組みとなっています。

両建てリスク

FX投資では、通貨ペアの「売り」もしくは「買い」のどちらかからスタートできます。両建てにした場合、同じ通貨ペアの「売り」と「買い」を同時に保有することも可能です。

両建てでは、為替変動リスクを抑えられます。しかし、両建てしたどちらかに売値と買値の差損が出る可能性があるため、注意して相場をチェックする必要があります。

また、スワップポイントにも注意しましょう。両建てでは、どちらにもスワップポイントが発生します。片方で金利差益が出ているケースであったとしてももう片方の分の金利差損が差益よりも大きい場合は、マイナス分の金額を支払わなければならないことも認識しておきましょう。

加えて、反対売買(決済)タイミングを失うリスクもあります。売りと買い、どちらの決済も利益が出るようにタイミングよく行うのは難しいといえるでしょう。仮に、反対売買のタイミングを失った場合は、そのまま保有し続けることになる恐れもある点も知っておきましょう。

意図した取引ができないリスク

FXの注文はインターネット上で行います。ただし、入力間違いで注文が成立した場合でも取消はできません。

通信機器や回線の不具合、FX会社側のシステム障害などで、意図した取引ができなくなる可能性もあります。そのため、意図した取引ができない可能性がある環境での取引は避けましょう。

依存の危険性

FX投資はパソコン、スマートフォンから気軽に行えます。レバレッジを効かせた取引ができるため、自己資金の何倍もの金額の取引も可能です。このような点から、人によっては取引に依存してしまうことも考えられます。

取引を繰り返した場合、必要な証拠金が増えていく可能性があります。相場のチェックも頻繁に行う必要も出てくるでしょう。資金や時間の余裕を無くさないためにも、自己管理が大切になります。

危険性やリスクを抑えたトレードとは

ここでは、リスクを抑えたFX投資の考え方について詳しくみていきましょう。資金やレバレッジなど、トレードのポイントを知ることによってリスクを抑えられます。

初めは少額から始める

仮に、投資に使える資金が多かったとしてもFX初心者であれば、少額から始めることをおすすめします。取引に慣れたタイミングで、資金を調整することが大切です。

レバレッジを効かせすぎない

日本国内のFX会社の場合は、「証拠金の最大25倍までの取引が可能」と定められています。ただし、リスク回避のためには最大のレバレッジではなく、より小さいレバレッジで取引するようにしましょう。レバレッジが小さければ、損失も抑えられます。

損切りのルールを作る

FXでは、相場が自分の予想を外れて動くことが多々あります。大きな損失を避けるためにも「損失が○円を超えたら決済する」という損切ルールを事前に決めましょう。

「もうちょっと待てば相場が戻るはず」と思われるかもしれません。しかし、そのまま保有することで損失がさらに増える場合もあります。

投資の勉強をする

「自己流で何回か取引してみたら儲かったから」という理由で、FX投資の勉強をほとんどしないケースも想定されるでしょう。しかし、取引の仕方や理論は日々進化しています。勘や自己流にこだわらず、勉強して最新の知識を取り入れることが大切です。

リスクを抑えたい初心者向のFX口座

ここでは、リスクを抑えてFX取引をしたい方におすすめのFX会社を3社みていきましょう。

auカブコムFX

三菱UFJフィナンシャル・グループの一つであるauカブコムFXは、業界最小水準のスプレッドが特徴の会社です。以下が主な通貨ペアのスプレッドとなります。(2023年8月30日時点、大口取引は除く)

通貨ペア午前9:00~翌午前3:00左記以外の時間帯
米ドル/円0.2銭0.2銭~8.0銭
ユーロ/円0.5銭0.5銭~15.5銭
英ポンド/円1.0銭1.0銭~25.0銭

取引ツールもパソコンアプリ、スマホアプリで提供されています。初心者から投資に慣れた方まで誰でも使いやすいツールです。

SBI FXTRADE

SBI FXTRADEはオンライン金融事業で有名なSBIグループの企業です。業界最小水準のスプレッドや1通貨から1,000万通貨まで取引ができる点も魅力です。少額から始めたいという初心者の方でも利用しやすい口座といえるでしょう。

また、SBI FXTRADEでは34通貨ペアを取り扱っているため、メジャーな通貨だけでなく、知る人ぞ知る通貨の取引を希望する方にもおすすめのFX会社です。以下の表でスプレッドについても確認しておきましょう。

通貨ペア基準値
米ドル/円0.18銭
ユーロ/円0.48銭
英ポンド/円0.88銭

※期間:2023年7月3日7:00~2023年8月1日5:30
※注文数量1~100万通貨まで

みんなのFX

「みんなのFX」では、一度の口座開設手続きでFX口座に加え、システムトレード口座やバイナリーオプション口座も同時開設できます。さまざまな投資にチャレンジしてみたいという方におすすめです。操作トラブルや取引についての疑問が生じた際は、コールセンターがサポートしてくれるため、安心して利用できます。

口座開設キャンペーンや取引でのキャッシュバックキャンペーンなど、豊富なキャンペーンにも要注目です。

みんなのFXが提示しているスプレッドについてもご紹介します。

通貨ペア午前9:00~翌午前3:00
米ドル/円0.2銭
ユーロ/円0.4銭
英ポンド/円0.9銭

※2023年7月31日みんなのFX調べ
※AM8:00~翌日AM5:00原則固定(例外あり)

利益が多いFX!リスクも高い点には注意しよう

FXは大きな利益を得られる可能性が高い反面、リスクが高いとされている投資です。しかし、実際には、レバレッジや資金などを管理できればリスクを抑えることができます。

また、危険性を少しでも軽減するために、「少額から始める」「レバレッジを効かせすぎない」「損切りルールを作る」ことを心がけましょう。

FXの取引理論は、月日が経過しても同じものとは限りません。順調に利益が出たとしても、自己流の取引は避け、書籍やインターネットを通じて最新の正しい情報を入手することをおすすめします。


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