住民税の通知書はいつ届く?通知書が必要なケースや再発行の手順を紹介
住民税の通知書が必要な方は、いつ届くか気になるのではないでしょうか。住宅ローンの審査などで必要と言われた方は、手元にないため焦りますよね。なお、住民税の通知書は、毎年5〜6月に会社または自宅へ届きます。
本記事では住民税の通知書が必要なシーンや、住民税の通知書が手元にない場合の対処法について解説しています。
目次
住民税の支払方法は2つ!普通徴収と特別徴収
住民税の納付方法は主に2つあります。自分自身で住民税を支払っている個人事業主などは「普通徴収」、給与から天引きされるという形で支払っている会社員の場合は「特別徴収」によって住民税を納付しているのです。
ここからはそれぞれの納付方法について、詳しく解説していきます。
普通徴収
普通徴収とは、納税者自ら市区町村に住民税を納付する方法のことです。市区町村から6月上旬頃に「住民税納付税通知書(納付書)」が届くため、一括または年4回(6月、8月、10月、翌年の1月)で住民税を納付します。
普通徴収により住民税を納付している方は、以下の通りです。
- 給与所得者以外の個人事業主
- 退職して就職活動をしている方
- 転職先が決まって申請手続きを進めている方
- 特別徴収から普通徴収へ切り替えた方
特別徴収
特別徴収とは、勤務先の会社が従業員の代わりに住民税を納付する方法のことです。65歳以上の公的年金受給者も原則として、特別徴収により住民税を納付しています。毎月の給与または年金から天引きとして住民税が納付されている流れです。
地方税法では、給与支払者は従業員の給与から住民税を差し引くことが義務づけられており、従業員は原則として「特別徴収」により住民税を納付することが定められているのです。ただし特別な理由がある場合は、普通徴収による住民税の納付が認められる場合もあります。
納税通知書と税額決定通知書の違い
納税通知書と税額決定通知書の違いは、送付対象者にあります。納税通知書は自分自身で住民税を納付(普通徴収)している方の自宅へ送付され、税額決定通知書は給与天引きにより住民税を納付(特別徴収)している方の勤務先へ送付されるのです。
また納税通知書には、納付書と口座振替依頼書が同封されており、個人事業主などは納付書を通じて住民税を納付します。住民税は指定の金融機関やコンビニエンスストアエンスストアなどで支払えるほか、クレジットカードやスマートフォンの決済アプリでも支払いが可能です。
住民税決定通知書はいつ届く?
住民税決定通知書は、毎年5~6月頃に届きます。普通徴収により納付している個人事業主などの場合は自宅へ届き、特別徴収により納付している会社員の場合は勤務先の会社へ届きます。住民税決定通知書が会社から配布されない場合は、勤務先の担当部署へ確認すると良いでしょう。
住民税決定通知書が必要なシーン
住民税決定通知書が必要なシーンは以下の通りです。
- 住宅ローンの契約
- ふるさと納税による控除額の確認
住民税決定通知書については、以下の記事で詳しく解説しています。
住宅ローンの契約(審査時)
住宅ローンの審査を受ける際は、事前に住民税決定通知書などの書類を準備しておきましょう。住宅ローンの審査では、本人確認書類と所得(収入)を証明する書類の提出を求められるからです。住民税決定通知書が必要な場合は勤務先から、課税証明書が必要な場合は市区町村の窓口で入手できます。
ふるさと納税による控除額の確認
ふるさと納税の実際の控除額は、住民税決定通知書の概要欄に記載されています。ふるさと納税の控除額が反映されているか気になる方は、住民税決定通知書が届くまで待つ必要があります。
なお、確定申告を行った場合は、所得税の還付と住民税の控除にふるさと納税の結果が反映されています。所得税の還付金額と住民税の控除額の合計が「ふるさと納税による寄付金額 – 2,000円」になっていることを確認しましょう。
住民税決定通知書が届かない場合
住民税決定通知書が届かない場合は、以下のような理由が想定されます。
- 住民税が非課税の場合
- 特別徴収(給与天引き)の場合
- 住民票を移さずに転居した場合
住民税決定通知書などは、通常、毎年5〜6月に届きます。7月になっても届かない場合は、連絡して確認するようにしましょう。個人事業主の場合は、市区町村の窓口、会社員の場合は勤務先の担当部署へ確認することをおすすめします。
住民税決定通知書を再発行するには
住民税決定通知書は再発行できません。紛失してしまった場合は、他の書類で代用するようにしましょう。住民税決定通知書が必要と言われた場合でも、所得(収入)を確認できる代用の書類があれば目的を果たすことが可能です。住民税課税証明書であれば、住民税決定通知書と同じ内容が記載されています。
住民税課税証明書は市区町村の窓口で請求できるほか、マイナンバーカードがあればコンビニエンスストアで交付を受けられる場合もあります。なお、交付を受ける際は、1通あたり300円の手数料が必要です。
住民税決定通知書を確認して住民税額を把握しよう
本記事では、住民税決定通知書が届く時期や、必要なシーンについて解説してきました。住民税決定通知書は紛失してしまうと再発行できないため、いつでも確認できるように保管しておくことをおすすめします。
特別徴収により住民税を納めている会社員の方は、住民税決定通知書が届くタイミングで住民税額を把握すると良いでしょう。確定拠出年金やふるさと納税を検討することにより、節税につながるかもしれません。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。