- 更新日 : 2023年6月16日
TQQQとは?株価推移や配当利回り、おすすめの証券会社を解説
外国株投資に興味があっても、どの銘柄を選んだらいいのか分からないし、株価の動きを追うのも難しい、という場合もあるのではないでしょうか。そのような方におすすめなのが米国のETFです。今回は米国ETFのTQQQにスポットを当てて詳しくご紹介します。メリット、注意点やデメリット、他のETFとの違い、取引できる証券会社をチェックしておきましょう。
目次
TQQQとは?配当利回りは?
TQQQは米国の株式市場に上場するETFです。正式名称は「プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ」といいます。運用会社は「プロシェアーズ社」です。ベンチマーク指数や経費率、そして純資産額などの特徴は以下のとおりとなっています。
正式名称 | プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ |
---|---|
運用会社 | プロシェアーズ社 |
上場取引所 | NASDAQ |
ベンチマーク指数 | NASDAQ100 (NASDAQ100の日時運用実績3倍の値動きを目指す) |
経費率 | 0.95% |
純資産額 | 138.02億米ドル(2023年5月24日現在) |
なお、TQQQの直近配当利回りは1.98%(税込)となっています。
TQQQはNASDAQ100の3倍に連動するような運用を目指したレバレッジ型ETFです。レバレッジを効かせて運用するETFであるため、NASDAQ100が値上がりすると利益が大きくなりますが、値下がりすると損失が大きくなるリスクもあります。投資する際はその点も覚えておいてください。
TQQQの構成銘柄
TQQQはNASDAQ100の3倍に連動するよう設計されたETFです。よって、組入銘柄はNASDAQ100に準じることになります。どのような業種や銘柄を組み入れているかを具体的にご紹介します。
【セクター比率】※2023年3月31日現在
分野 | 比率 |
---|---|
テクノロジー | 49.44% |
通信サービス | 16.27% |
一般消費財 | 14.96% |
ヘルスケア | 6.25% |
生活必需品 | 5.96% |
資本財 | 4.35% |
金融 | 1.20% |
公共事業 | 1.15% |
エネルギー | 0.41% |
【組入銘柄】※2023年3月31日現在
銘柄名 | 比率 |
---|---|
マイクロソフト | 12.57% |
アップル | 12.34% |
アマゾン・ドット・コム | 6.22% |
エヌビディア | 5.23% |
テスラ | 3.86% |
アルファベット(グーグルの持ち株会社)クラスA | 3.70% |
アルファベット(グーグルの持ち株会社)クラスC ※議決権なし | 3.65% |
メタ・プラットフォームズ | 3.60% |
ブロードコム | 2.04% |
ペプシコ | 1.92% |
NASDAQ100に連動するETFのため、構成銘柄もほとんど同じです。なお、NASDAQ市場は情報通信関連企業が多く上場しているため、TQQQの構成銘柄上位にも世界の有名IT企業が多くランクインしています。これはセクター比率を見ても明らかで、60%超をテクノロジーや通信サービス関連が占めています。
TQQQの株価推移チャート
ETFを購入する際は、今までの値動きを示すチャートも確認しておきましょう。以下はTQQQのチャートです 。
出典:https://jp.tradingview.com/symbols/NASDAQ-TQQQ/
NASDAQ100の値動きの3倍を目指していることもあり、非常に大きな値動きが特徴です。5年間で118.83%、1年間で11.73%、6カ月で35.77%もの値上がり(2023年5月24日時点)をしている点はこれから投資を検討する方にとっても魅力的に感じるのではないでしょうか。
組み込まれている銘柄は米国の有名企業が多いため、新製品・新サービス発表でさらに値上がりをする可能性もあります。これから買っても期待できるETFといえるでしょう。
TQQQのメリット
TQQQへの投資には以下のようなメリットがあります。
- レバレッジがあるため利益が出やすい
- 値動きが大きい
- 米国株連動で将来の値上がりが期待できる
レバレッジがあるため利益が出やすい
TQQQはNASDAQ100指数の3倍の値動きを目指したETFです。レバレッジ(てこの原理)を効かせた運用を行っています。そのため、NASDAQ100の値上がり幅はそれほどではない場合でも、大きな利益を得られる可能性があります。
値動きが大きい
レバレッジを効かせた運用は値動きが大きくなるのも特徴の一つです。短期間での値上がりを狙う投資家にもおすすめのETFといえます。
なお、レバレッジを効かせた運用ができ、大きな値上がりが期待できる投資方法といえば、株式の信用取引などもありますが、信用取引では保証金の差し入れが必要です。また、保証金率が一定以下の基準になると追加保証金(追証)を求められます。しかし、TQQQへの投資の場合、保証金や追証は不要でレバレッジ型投資ができるというメリットもあります。
米国株連動で将来の値上がりが期待できる
リーマンショックなど、一時的な下落はありましたが、米国株はここ30年右肩上がりで推移しています。今後もよほど大きな悪い材料がない限り、値上がりは期待できるといってもよいでしょう。
また、TQQQの構成銘柄は「マイクロソフト」「アップル」など世界的に有名な企業の株式が多くなっています。今後も期待できる企業ばかりですので、今から投資しても十分間に合うといえます。
TQQQのデメリットや注意点
以下のTQQQのデメリット・注意点も把握しておいてください。
- 少額投資ができない
- 値下がり時のリスクが大きい
少額投資ができない
2023年5月時点でTQQQの市場価格は30米ドルほどです。1米ドル=139円であれば、最低でも約4,200円程度は必要になります(手数料などは考慮していません)。
日本の積立型投資信託の場合、100円程度からスタートできるものもありますので、それらと比較すると、ある程度まとまった資金が必要と感じるかもしれません。
値下がり時のリスクが大きい
繰り返しになりますが、TQQQはレバレッジを効かせた運用をしているため、値動きが大きくなります。値上がり時は利益が大きくなりますが、値下がりすると損失も大きいため、その点も理解した上で投資してください。
TQQQにおすすめの証券会社
日本のETFの場合、どの証券会社でも取引ができます。しかし、TQQQのような米国ETFは取引できる会社が限られています。その中からおすすめの3社をご紹介します。
SBI証券
ネット証券最大手の証券会社です。日本株・ETFはもちろんですが、多くの種類の投資信託や外国株(ETF含む)を取り扱っているため、さまざまな金融商品の取引を希望する方におすすめです。
マネックス証券
米国株取引に力を入れている証券会社です。2023年2月時点で米国株現物取引(個別株・ETF・ADR)は5,000銘柄超も取り扱っています。
情報分析ツールも充実しているため、これから米国株取引を始めたいという方におすすめの証券会社です。
楽天証券
楽天証券も利用者の多いネット証券会社です。楽天銀行からの自動入出金もできるため、すでに銀行の口座を持っている方は便利に利用できるでしょう。
米国株の勉強用資料、セミナー動画も公式サイト内で公開しています。これから投資の勉強を始めたい方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
他のETFとの比較
SQQQ、QQQといった他のETFとTQQQを比較してみましょう。
SQQQとの比較
SQQQはNASDAQ100指数の反対の3倍の動きを目指すETFです。つまり、NASDAQ100が上昇したら、SQQQが上昇した分の3倍下落するということになります。
これからNASDAQ100が上昇すると予想するならばTQQQに、下落すると予想するときはSQQQに投資するとよいでしょう。
QQQとの比較
QQQはNASDAQ100指数に連動するETFです。TQQQがNASDAQ100の3倍の値動きを目指すのに対し、QQQはそのままの連動を目指しています。
QQQはレバレッジをかけていないため、TQQQよりもリスクは低くなります。TQQQの値下がりリスクに抵抗がある、という方におすすめです。
大きな値動きを期待したいならばTQQQに注目!
TQQQはNASDAQ100の3倍の動きを目指すETFです。レバレッジを効かせた運用となるため、NASDAQ100の動きが小さい場合でもTQQQは大きく値動きする可能性があります。大きな値動きがある金融商品に投資したいという方は要注目です。
また、TQQQはレバレッジが効いているにもかかわらず、信用取引と違って保証金や追証は不要です。この点もメリットといえるでしょう。
しかし、NASDAQ100が少し値下がりしただけでTQQQは大きく値下がりすることもあります。かなりリスクもあるETFであることも忘れないようにしましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
お金の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
つみたてNISAのメリットデメリットとは?どんな人が向いている?
つみたてNISAは、資産形成をサポートする制度として多くの人に利用されています。この記事では、つみたてNISAのメリット・デメリットを解説し、向いている人・向いていない人を紹介します。初心者から投資経験者まで活用できるおすすめの証券会社も紹…
詳しくみる恐怖指数(VIX)とは?活用方法やVIX投資のメリット・デメリット
投資をする際に、恐怖指数(VIX)という言葉を耳にしたことはありますか?恐怖指数とは、投資家が抱く市場に対する不安や恐怖のバロメーターのことです。恐怖指数について理解を深めておくことで株式相場が下落傾向にあるときも冷静に対応することができま…
詳しくみるスイングトレードとは?メリットや投資のコツを解説
株式投資をする中で、スイングトレードという言葉を聞いたことはありますか?スイングトレードとは取引手法の一つです。この記事では、自分のライフスタイルに合った取引手法を探している人に向けて、スイングトレードの概要とメリット・デメリットについてご…
詳しくみる米国株の取引時間とは?アメリカの休日や祝日はいつ?
米国株式の主要な取引所であるニューヨーク証券取引所やナスダック証券取引所は、ニューヨークにあります。そのため、日本で米国株を取引する場合は、日本時間との時差やサマータイムなどについて知っておく必要があります。 本記事では、米国株の取引時間や…
詳しくみるPayPay証券とは?メリットや注意点、アプリの解説
株式投資に興味がある人の中には、PayPay証券で株式を購入しようと検討しているのではないでしょうか。PayPay証券は1,000円で株式投資が始められるため、これから投資を始める人におすすめのサービスといえます。本記事ではPayPay証券…
詳しくみるPBRとPERはどちらが重要?違い、目安、計算式の解説
株式投資において、投資判断をする際に用いられる代表的な指標が「PBR」と「PER」です。PBRとPERにはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、PBRとPERの意味や目安、計算式や重要性について解説します。 PBRとは PBRは、…
詳しくみる