- 更新日 : 2023年5月30日
LINE証券とは?メリットや注意点、ツールについても解説
LINE証券は、メッセージアプリの「LINE」を使って簡単に口座を解説でき、サポートツールもそろっているため、初心者でも使いやすいと評判です。口座開設をしようか気になっている人もいるのではないでしょうか。
今回はLINE証券の特徴を解説するとともに、LINE証券を利用するメリットやデメリット、さらに利用する上での注意点について解説します。これからLINE証券で口座を開設しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
LINE証券とは?
LINE証券はメッセージアプリの「LINE」が運営している証券会社であり、野村ホールディングス株式会社と業務提携して、サービスを提供しています。スマートフォン1台で簡単に口座が開設でき、取引も行えるため、証券会社への口座開設手続きに迷っている人でも始めやすく、かつ口座開設数も大きく伸びています。
普段使っているアプリのサービスに運用を取り入れることで、利用する側にとって投資を身近に感じられる点もLINE証券の魅力です。
LINE証券の特徴
LINE証券は普段から使い慣れているLINEアプリを利用して投資を行えるため、口座開設の敷居が低く、初心者でも始めやすい点が特徴です。ネット証券とは異なり、LINE証券は「スマホ証券」と呼ばれることもあります。ネット証券とスマホ証券の違いは、口座の開設から取引に関する全てのやり取りをスマートフォン上で行えることです。
LINE証券の手数料はネット証券と同程度に設定されており、少ないコストで運用できます。また、電子マネーの「LINE Pay」と連動させることで入出金がすぐに反映されるだけでなく、入出金にかかる手数料を気にしなくて済む点も特徴といえるでしょう。
また、単元未満株の取引や、つみたてNISAにも対応しているなど、少額から取引したい人におすすめの証券会社です。
LINE証券の基本情報
ここでは、LINE証券の基本情報について紹介します。
口座開設数 | 150万口座(2022年9月時点) |
---|---|
取引銘柄 | 株式、投資信託、つみたてNISA、IPO、STO、CFD、FX、iDeCo |
手数料 | 55円~ |
NISA可否 | つみたてNISAのみ可 |
iDeCo可否 | 可 |
単元未満株可否 | 可 |
投資信託銘柄数 | 35銘柄 |
外国株銘柄数 | 0(ただし、CFDや投資信託での利用は可) |
アプリの有無 | 有 |
公式サイトURL | https://trade.line-sec.co.jp/ |
LINE証券では、外国株式を単独で購入することはできませんが、CFDなどを利用して取引できます。なお、CFDとは、「差金決済取引」のことであり、FXと同じように反対売買によって利益を得る方法です。
LINE証券のメリット
LINE証券には以下の5つのメリットがあります。
少額(数百円)から株式投資が可能
通常、株式を購入する際には単元株(100株)単位となるため、まとまった資金が必要です。しかし、LINE証券では、「いちかぶ」のサービスが用意されており、単元株未満の取引も可能です。気になる銘柄の株式を数百円から購入できる点は大きなメリットでしょう。
口座開設が最短即日、翌営業日から取引可能
既に「LINE」のアプリを利用しているなら、
- 確認事項の入力
- 携帯電話の認証
- 本人確認書類のアップロード
の3つのステップを踏むだけで、口座が開設できます。口座開設にかかる手数料は無料です。そして、口座が開設できたら、その翌営業日から取引が可能です。
信用取引は手数料が無料
現物の取引では最低55円からの手数料が発生しますが、信用取引の場合、取引にかかる手数料は無料です。
信用取引とは、現金や保有している株式を担保に証券会社からお金を借り、それを元手に取引を行える仕組みです。少ない資金で高額の取引が行えるため、得られる利益も大きくなりますが、その分、大きな損失を被る可能性がある点に注意が必要です。
LINEポイントを使った投資が可能
LINE証券では、保有しているLINEポイントで株式や投資信託を購入できます。1ポイント1円で利用でき、積立投資にも使えます。
iDeCoやつみたてNISAにも対応している
年間40万円までなら20年間非課税で運用できる「つみたてNISA」や、老後資金の形成方法として注目を集めている「iDeCo」にも対応しており、税制の優遇を受けながら資産形成を行える点もLINE証券のメリットです。
LINE証券のデメリットや注意点
LINE証券を利用する際には、以下のデメリットや注意点があることを覚えておきましょう。
取扱商品数が少ない
LINE証券では株式や投資信託の取引が行える他、つみたてNISAやiDeCoなどが利用できますが、取り扱っている銘柄数が少ない点がデメリットです。
2023年5月1日現在、LINE証券の投資信託の取扱銘柄数は35本ですが、大手のネット証券では2,600本以上と大きな差が生じています。取扱銘柄数が多ければ良いというわけではありませんが、取扱銘柄数が多ければ選択肢も広がります。LINE証券では限られた銘柄の中から商品を選ぶ必要があるため、場合によっては購入したいと思っている銘柄が含まれていない可能性もあります。
NISAに対応しているのは「つみたてNISA」のみ
LINE証券でもNISA口座を開設してNISAを行えますが、利用できるのは「つみたてNISA」のみで、「一般NISA」には対応していません。一般NISAでは積み立てではなく、まとまった資金で運用商品を購入でき、また、購入対象には株式も含まれます。NISA口座を使って株式を購入したいと思っている人には、LINE証券は向いていません。
ただし、NISAの制度は2024年1月より新しい制度に変わり、一般NISAとつみたてNISAの区別がなくなります。今後、LINE証券がNISA制度にどのように対応していくのか、確認が必要で。
LINE証券の口座開設方法
LINE証券ではスマートフォン上で口座開設手続きが完了します。ただし、LINEのアプリがインストールされていることが前提です。まだLINEアプリをインストールしていない場合は、事前にインストールしておきましょう。
また、口座開設には本人確認書類が必要です。スムーズに手続きを進めるためにも、事前に準備しておきましょう。
<本人確認書類の組み合わせの例>
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カードと運転免許証
- マイナンバーが記載されている住民票の写しと運転免許証
- マイナンバーが記載されている住民票の写しと健康保険証
STEP1:口座開設ページを開く
口座開設ページを開き、「はじめる」をクリックします。
STEP2:確認事項を入力する
画面の案内に沿って、氏名や住所など必要事項を入力する。
STEP3:携帯番号の認証を行う
携帯電話番号を入力し、SMSで送られてきた暗証番号を入力する。
STEP4:本人確認書類を提出する
用意した本人確認書類をスマートフォンで読み取らせて提出します。ここで「かんたん本人確認」を利用すると、最短翌営業日から取引が可能です。「かんたん本人確認」は、スマートフォンのカメラ機能で顔を撮影し、併せてマイナンバーカードまたは運転免許証を撮影すれば完了です。
最短翌営業日から取引できるのは、「かんたん本人確認」を利用できる人のみです。マイナンバーカードや運転免許証を持っていない場合の本人確認は郵送によるやり取りが必要なため、申し込みから口座開設までは最短でも4営業日かかります。
STEP5:暗証番号の設定
6桁の暗証番号を設定します。設定した暗証番号は忘れないようにしておきましょう。
STEP6:口座開設手続き完了通知が表示される
画面に「口座開設を受け付けました」と表示されたら、手続きが完了したことになるので、ホーム画面に戻ります。
口座が無事に開設されたら、LINEから口座開設のメッセージが届くため、取引を始めるための手続きを行います。取引開始の手続きは簡単なアンケートに回答することで完了します。郵送で本人確認が完了する場合は、LINE証券から届いたハガキのQRコードを読み取ることで取引開始の手続きを行えます。
その後、メニュー画面にある「入金」をタップし、入金したら取引が開始できる状態になり、運用商品を購入できるようになります。
LINE証券の使える主なツールやアプリ
LINE証券には、取引に活用できるツールやアプリが豊富に用意されています。自分が行う取引に応じたツールを利用し、取引を行いましょう。
LINE FX Pro
LINE FX Proでは、FXの取引に不可欠な情報を一つの画面に集約でき、また大画面ディスプレイにも対応しているため、複数のウィンドウを開くこともできます。FX取引には為替レートの情報が不可欠ですが、それ以外にも政治や経済のニュースも知っておく必要があります。
LINE FX Proはそれらの情報を同時に確認できるとともに、注文画面に瞬時にアクセスが可能なため、取引のタイミングを逃しません。画面のレイアウトは最大6つまでカスタマイズできます。
LINE CFD Pro
LINE CFD Proもアプリ版と異なり、ディスプレイで利用できる取引ツールです。米国株だけでなく世界の主要国の指数や日本株、先物取引などが可能なCFD取引に必要な情報が一つの画面に集約されています。クロスラインやトライアングルなど、22種類のテクニカル指標に対応しているため、CFD取引の上級者にもおすすめといえるでしょう。ローソク足とライン・バーにも対応しており、直感的な指値注文が可能です。
また、LINE CFD ProのツールもLINE FX Proと同様に画面レイアウトを最大6つまで自由にカスタマイズできます。
TradingView
TradingViewとは、世界で5,000万人以上のトレーダーや投資家が愛用している高機能チャートを採用したツールです。操作性に定評があるだけでなく、豊富なテクニカル指標が用意されているため、高度なチャート分析が行えます。
スマートフォンでもパソコンでも利用できるため、外出先でのチャート確認にも便利です。
ASIやOBV(On Balance Volum)、TSIなどのテクニカル指標は90種類以上あり、さらに非平行チャネルやフィボナッチ・ウェッジといった描画ツールは50種類以上が利用できるため、今後の値動きの分析に役立ちます。
LINE証券の取引ツールは画面がシンプルで見やすいため、直感的な取引ができ、初心者にも使いやすい点で好評を得ています。
使い慣れたアプリで投資ができるLINE証券を活用しよう
投資を始めるには、証券会社で口座を開設する必要がありますが、どの証券会社を選ぶかは重要なポイントです。証券会社によって取り扱っているツールやアプリも異なりますので、現在LINEを利用しており、スマートフォンにアプリを増やしたくないと考えている人にとって、LINE証券はおすすめです。
また、初心者ならまずLINE証券で口座を開設し取引に慣れてから、取扱銘柄数の多いネット証券の口座を開設しても良いでしょう。
よくある質問
LINE証券の特徴は?
もともとLINEを利用している人が多かったことから、スマホ証券の中でもトップの利用率を誇っています。サービス開始から2年2カ月で100万口座を超えた点でも注目されています。LINE証券では少額から株式を購入できる「いちかぶ」や「つみたてNISA」、「iDeCo」にも対応しており、これから運用を始めてみたいと考えている人にもおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。
LINE証券のメリットは?
手数料が低く、運用コストを下げられる点はLINE証券のメリットです。現物取引の手数料は業界最低水準であり、信用取引の売買手数料や投資信託の購入手数料、さらにIPOの購入手数料も不要です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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