- 作成日 : 2023年10月3日
自然利子率
「自然利子率」とは、経済全体の需要と供給が均衡し、物価の変動がない(インフレもデフレも起きない)状態での実質の利子率を指します。この利子率は、経済の潜在的な成長率や消費者の時間に対する選好、生産技術の進歩などの要因によって決まります。
金融政策を策定する際、中央銀行はこの自然利子率を参考にします。例えば、実際の実質利子率が自然利子率を下回る場合、それは経済の需要が供給を上回っていることを示し、インフレ圧力が高まる可能性があります。この場合、中央銀行は金融政策を引き締めるか、または現状を維持することを検討します。
逆に、実質利子率が自然利子率を上回る場合、経済の供給が需要を上回っており、デフレ圧力が高まる可能性が考えられます。この時は、金融政策の緩和が求められることがあります。
要するに、自然利子率は経済の健全な均衡状態を示す指標として、金融政策の方針を決定する上で重要な参考点となります。
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